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もらった温泉卵をゆで卵に再加工するのは罪か 4/24

実家にいたころ、共用の冷蔵庫に自分用の温泉卵を(ほぼ)常備していた。インスタントラーメンや何らかのどんぶりに卵がほしい、でも生卵じゃないなというときに食べるやつ。4個入りで300円ぐらい。
別に家族の誰が食べてもいいんだけど、いちおう僕が自分のために買ってるものだから、みんな許可を取ってくれていた。僕も、なんなら無断で食べてもいいのに思ってたから拒否することはなかったし、求める側も「杉原千畝ならビザを出し渋らない」と同じレベルの信用がある上で、礼儀として「ちょうだい」を言いにくる関係だった。

ある日、弟の「温泉卵もらうよ~」にOK~と答えたあと食べているラーメンを覗き込むと、そこにはゆで卵が入っていた。
温玉をさらに加熱して、ゆで卵にしていたのだ。

それは話が違うぜ!

その日は生卵を切らしていた。だから、ゆで卵を入手する最短ルートとして僕の温玉ストックを使う選択肢は、存在はした。でも、それはその、違うじゃん。

お金の問題ではない。お金の問題ではないけど、わかりやすくお金で言うなら、温玉って生卵より高いし。1個70円ぐらいしてんだから。生卵ならせいぜい1個20円。差額の50円に技術料&手間賃を払ってんのよ。クックパッドとかに温泉卵かんたんレシピみたいなのがあるけど、実際のところ仕上がりは月とスッポンよ。本当にちゃんと美味しく作ろうと思ったら温度管理と時間がいる。それを、思考停止で茹でりゃあ完成するゆで卵に変えてしまって、なあ。あげた時点で所有権は移ってて、文句をいう筋合いはないかもしれない。でも、あげたのは"温玉を食べて"喜ぶ笑顔が見たいからじゃん。そのために、半ば共用物扱いでわざわざ買ってきてんのよ。それを、意図しない かつ 価値を落とす使い方してさあ。

これはパセリが飲食店で彩りの役割だけで捨てられてると知ったパセリ農家の悲しみと同じベクトルである。距離は違うけど、僕の向こうにパセリ農家が見える。

みたいな文句を言ったら「こまけ~(笑)」という反応だった。悔し~!


以下、今週の昼食のレビューです。

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