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平杯(平盃)について


平杯とは

平杯(ひらはい、ひらさかずき)とは、お酒を飲む時に使用する器のことです。形状は、底が平らで、口縁が広い、浅い盃です。

平杯と杯台

熱燗を美味しく飲むためには、お酒の色や香りをしっかりと楽しむことが大切です。そのためには、平杯の形状や大きさは重要な要素となります。
当店では、熱燗を提供する際は白磁器の平杯のみを使用しています。
なぜなら、これが香りと色を一番楽しめる形状だと思っているからです。

お酒を目で楽しむ

白磁器である理由は、お酒の色を見て楽しむ為です。
熟成されているお酒は若干黄色味がかっていたりします。
どれくらい色がついているのかを見ながら飲むと、味わいの感じ方も変わってくると思っているからです。

ワインで例えると、ワイングラスに入ったワインの色を少し上の方に持ち上げてどんな色をしているか楽しむ様に似ているかもしれません。

お酒の香りを楽しむ

お酒の香りを楽しむ形状としては、個人的に平杯が最も良いと思っています。
歴史的に見ても、最初からこの形状の平杯で飲まれていました。
先人達もこの形状がお酒を飲むのに適していると知っていたのだと思います。

そして、香りをより楽しむために大中小と3種類の大きさの平杯を使い分けています。
香りの感じやすさは大>中>小です。

中を基準として使用しています。
熱燗向きのお酒は1年以上熟成されていているお酒がほとんどで、そういったお酒全般は中を使用しています。
そうではないときに大と小を使用します。
大は、あまり熟成されてないお酒や生酒のようなニュアンスのあるお酒の時です。
熟成香がなく香りが繊細で華やかなお酒は、大を使用すると香りがより引き立ちます。
小は、熟成香が強いお酒、低精米で香りが強いお酒に使用しています。
香りがすでにしっかりしているので、中だと香りを強く感じてしまう時に小を使用します。

ワインに例えると、赤ワイン用のグラスや白ワイン用のグラス等色々な形状のワイングラスを使い分ける感覚です。

大中小の直径はそれぞれこのようになっています。
大:8.1cm
中:7.5cm
小:6.5cm
この大きさの違いによって、香りの感じやすさやお酒の味わいの感じ方が大きく変わります。
たったこれだけの差で味わいの感じ方がかなり変わるので面白いですね。

味の感じ方は十人十色

大中小の平杯の使いわけは基本的にこのようにしています。
人それぞれ感じ方が違うのでこの使い分けではないほうが良い方もいらっしゃると思います。その人にあった大きさの平杯で飲んでいただくのが、一番いいと思います。
同じお酒を大きさの違う平杯で飲み比べて自分の感じ方にあったものを見つけるのも面白いかもしれません。
そのお酒を一番美味しいと感じられる飲み方がベストだと思います。
ぜひ、いろいろな大きさの平杯で飲み比べて、自分のお気に入りのサイズを見つけてください。

良い熱燗ライフを

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