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数珠の形式と選び方。【法徳堂の考え】あまり深く考えずに気にいったものを選べば良い。

前回は数珠について基礎的なことをお伝えしました。

今回は、数珠の形式や選び方をご紹介します。

数珠の玉の種類

数珠の起源を遡ってみると、「珠数功徳経(じゅずくどくきょう」の中では、菩提樹の実であったり、水晶が登場する。

他は仏教から由来した黒檀(こくたん)や栴檀(せんだん)、宝石類であった翡翠(ひすい)・瑪瑙(めのう)・珊瑚(さんご)・琥珀(こはく)・瑠璃(るり)など、いろいろな素材が使われる。

現在では、樹脂やガラス素材で作られた数珠も多く出回っています

素材表記の豆知識
人工的に作られた素材の場合には、表記部分に「新黒檀」や「新水晶」、または「水晶P」などで区別されていることがあります。
お数珠を選ぶ場合には、お店の人に確認してみてください😊

片手数珠(略式)と本連数珠(本式)

数珠は大きく分けて、略式の「片手数珠」と「本連数珠」に分けられる。

寺院への参拝などはせずに、葬儀などでしか使用しない方などであれば、略式の片手数珠で十分です。

本連の特徴は主珠(おもだま)108個で作られ、各宗派で形が変わります。

その他には、どの宗派でも使える「八宗用数珠」があります。

男性と女性で使用する数珠は違うのか

過去には
男性は大きい珠を使った数珠
女性は小さい珠を使った数珠
と、区別されている事もあったが、宗教的にはどちらも違いがなく、現在ではあまり気にする必要はないです。

その他、子供であっても特に違いはないですが、手が小さいのでそれに合わせて子供用の数珠を選ぶのも良いと思います。

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腕輪状の数珠については、特に男女や年齢に関係なく、サイズが合うものを選んでください。

結婚を機に数珠を購入されるケースが多い

文化の違う家庭が交流することなどから、配偶者のそれぞれの宗派などによって、新しい数珠などが必要になることから、結婚を機に新たに購入したり、買い替えたりすることが多い。

この点についても、あまり形式にこだわる必要はないと考えます。

数珠の形式よりも、手を合わせること、お経をあげることのほうが大切です。

ただし、育ってきた環境が違うため、当然風習なども違ってきますので、注意が必要です。

成人を機に購入される方も多いです

社会人なれば、葬儀などに参列することも増えてきます。

特定の宗教を信仰していないという方も増えていると思いますが、突然必要になって慌てないように、片手数珠で構わないので、1つ持っておくのがスマートであると思います。

お祝い事の際にも使われる数珠

数珠を使用する場面というと、葬儀などを想像することが多いですが、慶事にも数珠は使用します。

例えば、一部の地域では、慶事用として赤珊瑚に朱色の房の数珠を使用することがあります。

こちらに関しては、深くこだわる必要はあまりありません。

赤の数珠を嫌う地域もありますので、こだわりが強くない場合は、木製や水晶などで良いでしょう。

少し他の人と違いをつけたい場合などは、親玉(おやだま)で違いをワンポイントつけるのもいいのではないでしょうか。

まとめ

今回は、数珠の珠の種類から簡単な選び方までご紹介しました。

厳格にルールに従う事を良しとされる方もいらっしゃいますが、法徳堂では形式よりも、手を合わす、お経をあげることのほうが重要と考えています。

仏教は様々な変遷を経て現代に伝わっています。
正解も不正解もだれにもわかりませんので、形式にこだわる必要はありません。

あまり難しく考えずに、社会人マナーとして自分が気に入ったものを持っておくと考えれば良いでしょう。

ー高野山法徳堂




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