それ釈教は浩汗にして際なく涯なし。一言これを蔽えばただ二利あり。(御請来目録)
高野山法徳堂です。
今日ご紹介する空海のことばは、
それ釈教(しゃっきょう)は浩汗(こうかん)にして際なく涯(がい)なし。一言(いちごん)これを蔽(おお)えばただ二利(にり)あり
これはどういう意味かといいますと、
仏教の教えは、際限なく広大な教えであるが、一言でこれを表せば”二利”に尽きる。
ここでいう「二利」とは、自利と利他の2つを指します。
利というと、経済的な利益や金銭的な利益と捉えてしまいがちです。
自利とは、「修行をし悟りを開くことにより自分にもたらされる利益」
利他とは、「自分以外の人の救済に力を尽くすことで自分自身も救われる」
一言で表すと「人を救う行いも自分を救うことにつながる」といったところでしょうか。
本日も、ありがとうございました😊
PS
最近、手水舎が使えないところが増えているようで、塗香を準備する方が増えているようです。塗香とは、参拝の前に手や心を清めるもので、手水舎の代わりに使われます。
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