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大阪便り vol.03 上海と大阪は似ている?

友人知人の皆様へ
大阪は梅雨が明け、蝉の声が気になり始めました。皆さまいかがお過ごしでしょうか?

先日、上海から一時帰国した方を交え帰国組の何人かで軽く飲む機会がもてました。たかだか数ヶ月前のことですが、既に何となく懐かしいような感覚や、自分がまだ上海にいるような不思議な感覚を覚えました。大阪に来てから、わざわざ顔出していただける方もいて、少なからずたまにお便りさせていただいている効果かな?と嬉しく思っています。今週末、上海時代によくテニスしていた友人が帰国したのに合わせてテニス合宿予定。こうゆう機会が持てるのも、慌しくも色々な土地で生活している恩恵ですね。是非こうゆう関係を続けていきたいものです。

さて、本日のテーマ!! 「大阪と上海は良く似ている???」
この言葉、上海駐在時代に良く聞いた言葉です。よく対比されることのある2都市ですが本当でしょうか?たまたま二つの都市に住みながら比較する幸運(?)に恵まれたこともあり、大阪生活中に確かめてみたかったことのひとつでもあります。

●環境的な類似点
対比のベースにあるのは、東京と大阪、北京と上海の関係からでしょう。政治の中心と商売・文化の中心、それらの歴史的背景が独特の文化を生んでいったというのが定説です。上海も大阪もともに水に恵まれた地域(ここに来るまで知りませんでしたが大阪も水の都と呼ばれるそうです)であり、経済発展の象徴的なイベントともいえる世界万博も、ともに首都ではない大阪と上海で開かれました。

●商売気質
よく例えられるのがその商売気質。お金に対するこだわり(悪く言えばガメつさ)は確かに良く似た感覚があるように思えます。上海も大阪も、政治の中心地である北京や江戸(個人的には大阪と京都との対比の方がよりしっくりきますが)に対する独特の対抗意識や実質主義の考え方が根付いているということなのでしょうか?

●言葉
上海語と大阪弁。どちらも標準語とは一線を画した独特の言語ですが、どちらの出身者もその方言に対して強いこだわりがあるような気がします(方言という表現に対しても文句が出そうなのも共通しています(笑))。 勝手なイメージですが、上海語と大阪弁にはどことなく似たようなアクの強さや押しの強さを感じてしまうのですが、上海人や大阪人にとっては自分たちの言語が世の中で一番イケている言葉だという誇りみたいなものを感じているようです。どうですか??他の土地にいっても大阪弁(関西弁)を貫きとおして生活している人の数は他の地域の人よりも遥かに多いのではないでしょうか?ちなみに上海語の場合、あまりに標準語と違い過ぎて他の地域に行ったら通じないので仕方なく標準語をしゃべりますが。

●強い女性たち
まだ大阪の女性について多くを語れる身分ではないのですが、やはり上海も大阪も他の地域に比べ相対的に女性がたくましい土地に思えます。自己主張や気の強さに加え、ファッションセンスやお化粧も派手好きで、どちらかというと質素さが好まれる東京や北京に比べるとどちらもより自己主張が強い気がします。クールビューティーと呼ばれ、どこと無く冷たい印象を受ける上海美人に対し、大阪の女性たちはもっと明るく開放的な印象は強いですがね。

●マナーの悪さ?
どちらも交通マナーや公共マナーが悪いと言われることがあります。ただこれに対しては若干の異論あり。日本国内の相対的な比較において大阪のマナーの悪さがいわれることはよくあるようですが、逆に、上海は中国国内ではかなりマシな部類、20年前に比べれば隔世の感です。その両者を比べてもまだまだ圧倒的に大阪の方がお行儀よいです。10年後はわかりませんがね。

いくつか共通点を探ってみましたが、結論としては、その2都市自体が良く似ているというよりも、北京や東京(あるいは京都)との対比においてそうゆう傾向がある、というレベルだと感じます。大きくいってしまえばどちらもアジアの一都市に過ぎず当然似ていて、細かく見て行けば、歴史的、環境的背景が違いすぎる2都市がそんなに似ているわけない。当たり前といえば当たり前の結論ですが、まあ、こんな比較をしながら生活しているのも何だかとても楽しいものです。

今日はこのあたりで。

(この投稿は2012年7月にメールベースで友人知人の方へお送りしたものを一般投稿用に一部編集してお送りしているものです)


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