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日系海外進出ホテル その8 日系ビジネスホテルの展開

海外に進出する日系ホテルチェーンの進出状況を紹介していきます。掲載内容は基本的に各チェーンホテルのホームページやリリース情報をもとに解説していきますが、一部の情報は筆者の主観も含まれます。原則、海外展開ホテルの状況に特化していきますが、ホテルの成り立ちなどチェーンの概略情報も適宜加えております。

本日は、海外進出に関し類似点の多い3つのビジネスホテルチェーンについてご紹介します。

準大手3社の海外展開は道半ば

さて、これまでもいくつか紹介してきた格安ビジネスホテル群において、国内市場の巨人、アパホテルや東横インなど圧倒的な規模感を持つチェーンは海外においてもロケーションを絞り込むことにより、既に多店舗展開を進めている一方、今回紹介する準大手数社については必ずしもそこまでの展開に至っていません。それぞれの出店状況を見ていきましょう。

ドーミーインはソウルに出店

ドーミーインといえば、露天風呂や天然温泉を標準装備としたり、夜泣き蕎麦を無料提供したりと、ビジネスホテル群のなかでもやや価格帯は上ながらも特徴ある施設を提供するチェーンとしての定評が固まっています。海外出店は現時点でソウルの一店舗のみではありますが、忠実にこのブランド価値を守った施設サービスにて出店しています。

ルートインは3店舗を展開

続いてルートイン、今回紹介する3社のなかでは一番海外展開に積極的です。メインブランドのルートインにてソウルに3店舗出店しています。規模こそ違え、同様に韓国集中出店を進める東横インのパターンを追随するのでしょうか? また、リゾートでのブランド名「ブランヴィリオ」名にて、サイパン1店舗、ダナン2店舗を出店しています。

スーパーホテルは珍しいミャンマー進出

スーパーホテルはミャンマー国内の工業団地内に1店舗出店しています。こちらも館内に大浴場を配し、日本風のビジネスホテルとしての特徴を出しているようです。ミャンマーは数年前の軍事クーデターを境に日系企業の撤退が進んでいますが、それまでは有望なフロンティアとして日系企業の進出ブームもありましたので、この立地への出店は面白い試みと思っていまし。成否を問うのには少し時間がかかりそうです。

彼らの進むべき道は?

ビジネスホテル最大手のアパが北米中心に41軒、東横インが17店舗と軒数では圧倒しているなか、今回紹介した準大手はどのような戦略で海外展開していくのでしょう。見ている限り、それほど積極的な展開中とは言い難く、あくまで国内の補足的に案件ベースで判断している実態と理解していますが、ビジネスホテルでありながら露店風呂や天然温泉などを売りに国内展開しているチェーンの海外での進出余地は結構あるのではないかと個人的には考えています。

日系ホテルの海外進出の際の大きな武器の一つが「風呂」にあると仮説を立てている今日この頃です。

今日はこのあたりで





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