bloodthirsty butchersについて

　ブッチャーズを初めて聴いたのは、ライブでのことだった。2009年だったと思うが、心斎橋クアトロにサニーデイ・サービスを目当てに観に行ったのだが、対バンがブッチャーズだった。

　一応、ブッチャーズの名前と、少し前に田渕ひさ子がギタリストとして加入したということは知っていたが、音源を聴いたことはなかった。ところが、ライブが始まった途端、音の迫力にぶっ飛ばされた。ものすごく力強い演奏だった。曲もかっこよくて、すぐに好きになった。

　その後、少しずつアルバムを買って聴いていった。最初に買ったのは『kocorono』だった。決してとっつきやすいアルバムではないが、何度も聴くうちに大好きになった。近い時期なら『未完成』、３人編成最後の『荒野ニオケルbloodthirsty butchers』もかっこいい。後期（？）の『NO ALBUM 無題』と『youth（青春）』も、聴きやすさという意味ではすごくポップになったが、それでも十分に硬派だし、音像も楽器の一つ一つが明瞭で大好きだ。

　もう一度ライブを観たいと思っていたら、吉村秀樹が亡くなってしまった。大学生の時に心斎橋クアトロで受けた衝撃を、二度と体験できないと思うと、本当に残念だ。

　余談だが、自分の大学の後輩が、ドラムの小松さんと一緒にバンドをやっている。ビッシーすげえな。