Hotel Flamingo

1987年度生まれの地方公務員。2児の父。趣味はギター、宅録、読書、映画鑑賞など。

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自己紹介について

 どんな人間が書いてるのかを知ってもらいたいので、自己紹介を書くことにしました。  1987年度(昭和62年度)生まれ。香川県出身です。経歴としては、地元の公立小中学校、県立高校を経て、大阪府の関西大学を卒業しました。  大学卒業後は、電機メーカー(音響機器)に就職し、営業職として働いていましたが、あまり合わずに1年間で退職しました。その後、資格取得のためにアルバイトをしながら母校の関西大学に科目等履修生として通ったり、通信制の大学で勉強したりしました。どうにか2年間で資

    • アキ・カウリスマキ『街のあかり』について

       昨日に続いてカウリスマキの映画を観る。妻が子どもらを連れて実家に行ってくれているので、のんびりできているのだ。  カウリスマキの映画はやはり淡々としている。劇的なドラマもなく、過剰な演出もなく進行する。使われている音楽も渋かったり絶妙にダサかったりで、ほんまにぶれへんなと思う。  昨日観た『過去のない男』と同じく、主人公は貧しい労働者だ。しかし、『過去のない男』では主人公が優しい人々に出会っていくのに対し、こちらの主人公の境遇は結構過酷だ。マフィアの美人局に引っかかり、

      • アキ・カウリスマキ『過去のない男』について

         大学生のころから、アキ・カウリスマキの映画が好きだった。最寄りのTSUTAYA江坂店は品揃えが充実していて、カウリスマキ映画が結構置いてあり、ほとんど観たと思う(もう15年くらい前のことだから、内容を忘れている映画もあるが)。  で、何年前か記憶が定かではないが、カウリスマキは映画業界から引退すると聞いていた。いい映画ばっかり撮るのに残念だなと思っていたら、引退宣言を撤回し、最新作を昨年発表したことを知った。なんだか嬉しくなり、昔観て好きだったカウリスマキ映画を中古で2本

        • INA『つつがない生活』について

           この漫画を読もうと思ったきっかけは、Xでフォローしている東京のアマチュアバンドマンの方がこの漫画をおすすめしているポストをしていて、興味が湧いたからだ。そのポストから、作者のINAさんをフォローし、この漫画の一部がWEB上で無料公開されているのを知り、読んでみたら面白く、全部読みたいと思って購入するに至った。  読了後の感想としては、かなり満足いくものだった。別に自分は漫画にめちゃくちゃ詳しいわけではないけど、最近の漫画で、この雰囲気をもっている漫画ってあまりない気がした

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        自己紹介について

          町田康『くっすん大黒』について

           大学生のころ、町田康の小説にはまっていくつか読んでいたことがある。どれも、実際に笑ってしまうという意味で面白く、阪急電車の中で読んでいた時に笑いが止まらなくなり、恥ずかしい思いをしたこともある。  今回、再読しようと思ったのは、トリプルファイヤーの吉田氏がインタビューやYouTubeで町田康に言及しており、「そういや大学のころ読んでて面白かったな」と思い出したからだ。というわけで、自分が最初に読んだ町田康の作品である『くっすん大黒』を書い直し、再読した。やはり面白かった。

          町田康『くっすん大黒』について

          カバー曲『Gold Soundz(Pavement cover)』についてと歌詞に関して思うこと

           表題の曲をカバーした。歌詞は自分で日本語詞を考えて付けた。その日本語詞というのが、自分がこれまで行ったライブの中でも特に印象に残っているライブについての内容なのだ。  そのライブというのが、2009年のサマソニだ。当時自分は大学4回生で、リーマンショックの嵐が吹き荒ぶ中での就活も無事終わり(結局その仕事は1年で辞めるのだが)、開放感の中で行った夏フェスだった。  当時から俺はオルタナ系のバンドが好きで、その日は体育館みたいな屋内ステージにヴァセリンズだのティーンエイジ・

          カバー曲『Gold Soundz(Pavement cover)』についてと歌詞に関して思うこと

          カバー曲『secret base〜君がくれたもの〜(ZONE cover)』と、曲にまつわる思い出について

           今回、表題の曲をカバーした。この曲は、歌詞にも出てくるように、夏の終わりの曲であり、今の時期にぴったりの曲である。そして、自分は1987年度生まれだが、その辺の世代にとってはすごく馴染みのある曲だと思う。  ZONEが大流行していたのは、自分が中高生だった2000年代初頭だった。自分はそんなに大ファンというわけではなかったが、テレビによく出ていたので有名な曲は知っていた。当時の自分は、スピッツ、奥田民生、ウルフルズ、ブルーハーツなど、ちょうど今の音楽的趣味につながるような

          カバー曲『secret base〜君がくれたもの〜(ZONE cover)』と、曲にまつわる思い出について

          吉田靖直『ここに来るまで忘れてた。』について

           またしてもトリプルファイヤー吉田さんの本を読んだ。これもじわじわと笑える内容で面白かった。  吉田さんの文章は、人間同士の所作や感情による作用反作用の関係というか、いわゆる心の機微というか、そういったことを絶妙に文章化されていて面白い。普段の人間関係で感じるちょっとした違和感とか疑問とか、自分なら言語化できないまま流してしまうんだけど、吉田さんはその辺をしっかり捉えて、しかも読んでてじわりと笑える文章にできるんだからすごいなと思う。  自分が特に好きなのは、阿佐ヶ谷での

          吉田靖直『ここに来るまで忘れてた。』について

          西村賢太『苦役列車』について

           すごく面白かった。  読もうと思ったきっかけは、トリプルファイヤーの吉田氏が西村賢太に言及していて興味をもったからである。吉田氏が、「西村賢太とか町田康とか、ここまで書くのかっていうくらい書きますよね」みたいなことをインタビューで言っていたんだけど、まさにその通りの内容だった。  調べると、西村賢太の小説には「北町貫多」という人物が主人公として登場し、これは西村氏自身を表しているようだ。そして、自分自身が経験したことを土台に書いていく私小説の形をとっているらしい(自分は

          西村賢太『苦役列車』について

          信濃毎日新聞社編集局『「ふつう」という檻 発達障害から見える日本の実像』について

           仕事に直に関係する本をまじめに読んだ。  本書には、発達障害と診断された人たちが、この社会の「ふつう」に合わせて生活していくためにどれだけの苦しみを強いられているかということを、豊富な実例で鮮明に浮き彫りにしている。学校で、職場で、生きづらさを抱えて、壮絶な目に遭っている人たちが現実にいる。以前、noteに自分も自閉っぽいところがあって生きづらさを感じていると書いたことがあるが、俺のそれなんか比ではない。  特に学校現場で働く人間としては、そういった困り感を抱える子ども

          信濃毎日新聞社編集局『「ふつう」という檻 発達障害から見える日本の実像』について

          吉田靖直『持ってこなかった男』について

           吉田靖直さんについて知ったきっかけは、好きでみていたYouTubeチャンネルのゲストとして出ていたことがきっかけだったと思う。調べてみるとトリプルファイヤーというバンドをやっていたり、自分と同い年でしかも同じ香川県出身だったりということで、急激に興味が湧いた。そのYouTubeチャンネルで、本を出しているということを知り、早速本書を読んだのがもう2年くらい前だろうか。  この度、トリプルファイヤーが新作を出したということで、改めて本書を読み返してみた。やっぱりすごく面白か

          吉田靖直『持ってこなかった男』について

          先崎学『うつ病九段』について

           この本を初めて読んだのは、5年前に、仕事の過労や人間関係で疲れ、自分が病院で「抑うつ状態」と診断され、数か月経って回復し始めた頃である。読んだきっかけとしては、うつになるとどんなことになるのなよくわかっていなくて、実際に経験した人の体験記を読んでみたくなったことがある(この本にもある通り、診断された直後は本なんて読める状態ではなく、数か月経ってからようやく読めるようになった)。  5年の月日を経て再読しようと思ったきっかけとして、今年は心身ともに疲れていることが多く、もし

          先崎学『うつ病九段』について

          辻村深月『島はぼくらと』について

           またしても辻村深月の小説を読む。今回も楽しく読めた。自分も、島ではないが身近に瀬戸内海がある生活をしている人間なので、親近感があった。瀬戸内の、カラッとした雰囲気がこの物語からすごく感じられた。  高校生4人が主人公なんだけど、謎の脚本とそれを探す脚本家とか、実はオリンピックのメダリストだった奥さんとか、実は医師免許を持つがそうは見えない若者とか、村長の垣間見える黒さや、他作品で主要だった人物の登場など、とにかく引き込まれる要素が随所にあって面白い。そして、各エピソードや

          辻村深月『島はぼくらと』について

          カバー曲『JOY(YUKI cover)』について

           思い付きで、YUKIの曲をカバーした。あんまり難しいことは考えず、シンプルな演奏で録音した。歌も、上手く歌おうと考えずのびのびと歌った。  こういう風に、演奏とか録音自体を楽しくやるのがいいなと思った。そうやってできた曲の方が聴いてて楽しい。上手く演奏しようとか、上手く歌おうとか、そういう気持ちは余計かもなと思った。楽しむためにやってるんだから、例えば今回の録音はすんなりとできたけど、もし煮詰まったら放り出してやめてもいいわけだ。  最近のこだわりとしては、ドラムの音を

          カバー曲『JOY(YUKI cover)』について

          自作曲『しばくぞ節』について

           日を開けながらちょこちょこ作業を繰り返して、一曲録音した。  今回の曲の歌詞は、先日とある講演で「子どものうちから厳しい言葉や、時として体罰を用いることで、厳しい大人の社会に出る時のための耐性を付けようという人がいる。しかし、子どもの頃からそのように育てられた人が大人になると、メンタルを崩しやすいというデータが出ている」みたいなことを聞いて、それをそのまんま歌詞にしてみようということで書いた。特に歌詞が思い浮かばなかったので、もうこれでええかと思ったのだ。  曲調として

          自作曲『しばくぞ節』について

          【日記】時間の意識の仕方について

           仕事の出張で広島に来ている。修学旅行の引率以外で県外に出張することはほとんどない。ある意味貴重な機会だが、今回の仕事のために1年以上前から準備を強いられることとなり、多忙感に拍車をかけられた。しかも自分が望んで受けた仕事ではなく、自分の預かり知らないところで降ってきたような仕事だったから、なんか不本意やし負担感はあるしで正直きつかった。だからあまりこの仕事に無駄な時間を費やしたくなくて、とにかく今まで以上に効率重視で仕事を進める傾向が自分に生まれた。もちろん、有益な部分もな

          【日記】時間の意識の仕方について