Hotel Flamingo

好きなもの、興味のあるものについて記します。趣味はギター演奏、宅録(DTM)、読書、映…

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好きなもの、興味のあるものについて記します。趣味はギター演奏、宅録(DTM)、読書、映画鑑賞など。

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自己紹介について

 どんな人間が書いてるのかを知ってもらいたいので、自己紹介を書くことにしました。  1987年度(昭和62年度)生まれ。香川県出身です。経歴としては、地元の公立小中学校、県立高校を経て、大阪府の関西大学を卒業しました。  大学卒業後は、電機メーカー(音響機器)に就職し、営業職として働いていましたが、あまり合わずに1年間で退職しました。その後、資格取得のためにアルバイトをしながら母校の関西大学に科目等履修生として通ったり、通信制の大学で勉強したりしました。どうにか2年間で資

    • 本を読んで知識が増えても、「俺には知らんことだらけや」と自戒した方がいいということについて

       自戒を込めて今回の文章を書く。  自分は、本を読むのが好きで、毎日本を読むのが習慣である。そして、最近は哲学の本を読むのが好きなのだが、それらの本は一般的に小難しそうだという印象をもたれている。今日も、研修の休憩時間にプラトンの『ゴルギアス』を読んでいたら、上司に「いつも難しそうな本を読んでるね」と言われた(多分、嫌味ではなく純粋な感想として、その上司はおっしゃったと思う)。  確かに、そういう小難しい本を読破していくと、自分の場合は「こんな難しい本を読んだ俺すごい」み

      • 松任谷由美『やさしさに包まれたなら』のカバーについて

         娘が最近『魔女の宅急便』をよく観ていて、それに影響を受けて主題歌であるこの曲をカバーしてみようと思った。  まず、音の質感として、ガレージパンクのバンドが狭い部屋で演奏しましたみたいな、響きの少ないデッドなものにしたら面白いのではないかと思い、そういう音作りを試行した。リズムも、原曲の跳ねた感じを減らし、エイトビートでドカドカ進んでいく感じにした。  結果として、原曲のような華やかで軽やかな感じはないが、良くも悪くも硬派でチープでパンクな感じになったと思う。ぜひ聴いてく

        • ニーチェ『道徳の系譜』について

           ついに俺は、14年の歳月を経て、ニーチェの著作を一冊通読することができた!まずこの事実がとても嬉しい。もちろん、分からない箇所もたくさんある。しかし、かと言ってまったく手も足も出ないわけではない。このこともまた、14年前の自分と比べると大きな変化であり、たいへん嬉しく思う。  読んで思ったのは、とにかくニーチェが既存の価値観に対して徹底的な攻撃を行っていることの凄まじさだ。この意味で、ニーチェはジョン・ライドンよろしく、哲学的パンクロッカーだったのだと思う。  読んでい

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        自己紹介について

          ニーチェを読むための予習について

           自分は、社会人1年目だった2010年度、今後の生き方について大いに悩んでいた。会社の仕事は面白くなく、全国転勤ありの会社だったので住みたい土地に住めるわけでもない。また会社以外の人間との長期的な人間関係を作ることも難しい状況だった(特に、地元の香川県や大学時代を過ごした大阪府の友人たちと遊びたいという欲が人生史上頂点に達していた。早い話がすごく孤独だった)。  そこで、少しでも生きるヒントを得たいと思い、このころから暇があれば読書をするようになった。そんなときに出会ったの

          ニーチェを読むための予習について

          最近作った曲について

           最近、3曲ほど立て続けに曲を作りました。ぜひ聴いてください。 ①Theme From Hotel Flamingo  ギターのコードカッティングでザクザクと進んでいく曲です。バッキングのギターにはストラトを使い、ギャング・オブ・フォーみたいになるように意識して音作りやカッティングをしてみました。 ②Letter No.5  初期のナンバーガールを意識して作った曲です。バッキングギターにはテレキャス、リードギターにはジャズマスターを使いました。間奏で、ツインドラムを打

          最近作った曲について

          黒澤明『羅生門』について

           ほとんどが登場人物の回想シーンで映画が進行していく。その各シーンでの、名優たちの鬼気迫る演技が凄まじい。  一番好きな演技としては、最後の志村喬演じる人物の回想シーンで、三船敏郎と森雅之が決闘するシーンでの演技だ。CGだのワイヤーだのを使わず、効果音などで過剰に演出されることなく、ただひたすら生身の人間で体を張った生の決闘が凄まじい。なんか、名プレイヤー同士のジャズのインプロヴィゼーションみたいな緊張感があって凄まじい。  昔観たはずなのだが、割と忘れてしまっていて、途

          黒澤明『羅生門』について

          芥川也寸志『音楽の基礎』について

           自分は、子どものころからギターが好きで、中学生のときにギターとバンドを始め、大人になった今でも自分で必要な楽器を全て演奏し、宅録で曲作りをしている。多分、今後も曲を作り続けていくであろう。  ところで、音楽に関することのほとんどが独学というか、己の感覚のみを頼りにやってきたことだ。最近は、もっと音楽のことを勉強し、曲作りの可能性を広げたいなと思うようになってきた。  例えば学生時代は、『ジョン・レノンは楽譜を読めず音楽理論についても知らんかったらしい。やけん俺もそんなも

          芥川也寸志『音楽の基礎』について

          ジュール・ルナール『にんじん』について

           自分がルナールを知ったきっかけは国語の教科書である。色々な特徴をもった詩がいくつか紹介されている単元にて、ルナールの『蛇』という詩が紹介されていた。その内容というのが、「長すぎる」の一言だけなのだ。この一言だけで、実に様々な疑問が湧く。ここで出てくる蛇の種類は何のことを言っているのか、実際の長さはどれくらいなのか、そもそもなんでこんなことを詩に表現しようと思ったのか…とにかく、このルナールって人は只者ではないと勝手に思っていたのだ。  そのルナールが書いた有名な小説がこの

          ジュール・ルナール『にんじん』について

          ニーチェ『アンチ・クリスト』について(まんがで読破シリーズ)

           正直に告白すると、現時点の自分は、キリスト教やイスラム教といったものに懐疑的である。歴史を見れば、文字通り「神の名の下に」昔も今も宗教戦争が繰り返されている。戦争はたくさんの人を不幸にする。宗教は多くの人々を救う光の側面もありつつ、宗教戦争に代表されるような対立を生む負の側面もあると俺は感じている。  また、哲学の歴史で言っても、キリスト教が世に普及する以前の、古代ギリシャやローマの哲学は明快で実際的で大好きだ。ところが、キリスト教が哲学に影響を及ぼすようになると、途端に

          ニーチェ『アンチ・クリスト』について(まんがで読破シリーズ)

          キェルケゴール『死に至る病』について(まんがで読破シリーズ)

           「まんがで読破」シリーズは当たり外れがあるのだが、これは分かりやすかった。  まず、タイトルの『死に至る病』なんだが、これは罹ってしまうと死ぬような強烈な病気というのではなく、「死ぬまで続く病」という意味らしい。  そして、その「死ぬまで続く病」が何かというと、「絶望」ということだ。  例えば、中学生くらいのころって「自分が嫌い」だの「自分自身に絶望してる」だの言ったり思ったりする時期だと思うのだが、ここで言ってる「絶望」ってのはキェルケゴールが言うところの「絶望」で

          キェルケゴール『死に至る病』について(まんがで読破シリーズ)

          藤子F不二雄の短編集について

           子どもの時から『ドラえもん』が大好きだった。『ドラえもん』には、藤子F不二雄先生の、人間や自然に対する深い理解や、そこから生まれる思想が詰め込まれているし、しかもそれが子どもでも親しめるように工夫して作品化されていると思う。  そんな藤子F不二雄先生が、たくさんの短編を残されている。自分も文庫版を6、7冊所有している。『ドラえもん』とは味付けが異なるものの、こちらも非常に面白い。ちょっと大人向けというか、表現がドラえもんよりも直接的だったり、扱うテーマもより哲学的だったり

          藤子F不二雄の短編集について

          吉村昭『ポーツマスの旗』について

           この本は、日露戦争後のポーツマス会議におおける、時の外務大臣・小村寿太郎とその使節団のロシアとの交渉の様子について記された小説である。  だいぶ前に読んだのだが、「この作者は現場にいたのか?」と感じたことはとても強く残っている。それくらい、現場の臨場感がびしびしと伝わってくる。後で分かったのだが、作者の吉村昭という人は、題材についてのたくさんの資料を収集し、徹底的に調べ上げてから執筆するらしい。本書を読めば、その調査がいかに徹底的かということが伝わってくると思う。

          吉村昭『ポーツマスの旗』について

          トーマス・ヤーン『ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア』について

           この映画を初めて観たのは高校生の時だ。夜中にテレビを観ながらだらだらしてて、チャンネルを変えたらこれをやってたのだ。  最初は、「深夜にやってる映画なんて、どうせおもんないやろ」と思いながら観てたのだが、これがすごく面白かった。  この映画には、野郎2人が海に向かって旅をするというロードムービーの面白さ、2人が病に侵されており、余命が少ないという切なさ、途中でギャングに追い回されるというドタバタとしたアクションの動的な感じと、色んな要素がうまいこと混じっている。  ラ

          トーマス・ヤーン『ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア』について

          辻村深月『スロウハイツの神様』について

           前回の『傲慢と善良』に引き続き、辻村深月作品を読んだ。これまたすごく面白かった。  本作は、藤子不二雄が描いた『まんが道』という漫画に通ずる要素が多い。例えば、トキワ荘のように、1つ屋根の下に作家たちが集い、共同生活を送る点や、それぞれの作家の産みの苦しみを書いているところなどである。本作では、作家といっても多様で、漫画家、脚本家、小説家、映画監督、画家と様々な登場人物がいる。  前も読んだ『傲慢と善良』でも感じたのだが、辻村深月の小説は、本当に退屈な瞬間がない。常に話

          辻村深月『スロウハイツの神様』について

          生きづらさについて

           生きづらいのである。ただでさえ世知辛い世の中なのに、自分の特性がその世の中をさらに生きづらくさせているのではないかと感じる。  では、その自分の特性とは何か。ここで取り上げたいものとして、自閉スペクトラム症というものがある。スペクトラムということで、特性には濃さがあり、特性がより濃く出ている人は、医療機関でそのような診断が出るのだろうが、誰でも大なり小なりそのような特性があるらしいのである(医療の専門家ではないので、詳細を分かっていないことをご了承いただきたい)。経済界や

          生きづらさについて