2018年の活動紹介
2018年に実施した活動をご紹介いたします。
5月12日富士見高原レスパイト
新緑がまばゆい2018年5月12日、長野県富士見町の富士見高原リゾートで日帰り家族レスパイトを実施しました。
きっかけは前年に開催された「ユニバーサルフェス2017 in八ヶ岳 - 富士見高原リゾート」を視察したことです。その際に富士見高原リゾートの方と知り合ったほか、自動運転のカートで標高1,420mまで登れる「天空の遊覧カート」を体験し、「ぜひ来年に実施してみたい」と考えたのです。
それからわずか半年後に開催の日を迎えました。初めての開催でしたがゲストご家族7組
26名、スタッフ・ボランティア30名が参加しました。
「ほっとくらぶ」の家族レスパイトでは、過去最大の人数です。
各ご家庭がマイカーで会場に到着後、ゲストご家族には、車いすの牽引が容易になる「JINRIKI」や、アウトドア用車いす「HIPPO」などを体験してもらったほか、冬はスキー場になる広場で自由に遊んでもらいました。
昼食は富士見の就労支援施設ぞうさんのレストランからケータリングしました。雑談をしながらの楽しいランチタイムとなりました。
午後はいよいよ「天空の遊覧カート」体験です。心配していたのは重い障がいのある子どもたち(中には成人も)が乗れるかどうか。でも、事前に富士見高原リゾートの方がシミュレーションしてくださっていたこともあり、全員、無事に乗車することができました。下見は大切と痛感しました。
出発地点から頂上までは25分ほど。新緑の林や南アルプスなどを楽しみながらの小旅行です。カートのスピードは歩いた方が早いぐらいなのですが、沿道の景色が美しいためか、あっという間に頂上に着きました。乗降は安全に皆さまからのアイディアを持ち寄り実施ができています。
頂上では自前のバギーや、カートに積んできた「HIPPO」などに乗り換えて、散策してもらいました。当日は天気に恵まれたこともあり、富士山や南アルプス、諏訪湖、北アルプスなどが一望のもとに。ゲストご家族は大絶景を背景に記念写真を撮ったり、ハンモックに揺られたり、木陰で高原の空気を深呼吸したりと、思い思いの時間を過ごしました。
好きなだけ頂上で時間を過ごした後、再びカートに乗って麓まで下りて、自由解散しました。参加者からは「景色が素晴らしかった」、「また参加したい」など、うれしいご意見がたくさん寄せられました。スタッフ一同、「ぜひまた来年も開催しよう」と誓い合ったのでした。
7月7日 筑北村日帰りキャンプ
毎年、一度は開催するようになった長野県筑北村での日帰り家族レスパイトを、全国的に記録的な大雨が続く中、2018年7月7日に開催しました。
「ほっとくらぶは晴れ女が多いので、きっと大丈夫!」と開催を決定。結果的には大正解でした
今回の参加者はゲストご家族4組14名、スタッフ・ボランティア17名でした。
雨もすっかりどこかに行き、暑すぎず寒すぎず日焼けを気にすることもなく、アウトドアを楽しみました。
「とくら沢ふれあい広場」のキャンプ場に集まって焼き肉からスタート。毎回、夜は地域の方々が手料理を作ってくださるので、「昼は食べ過ぎないようにしましょう」と言いながらも、今回もいつも通りで ピザ、流しそうめん、かき氷など、アウトドア料理のフルコースになっていました。
昼食の後、ゲストは順番に筑北村社会福祉会館の特殊入浴装置で温泉入浴を実現できました。きょうだいたちは「とくら沢ふれあい広場」でボランティアさんと遊びました。中には西条温泉「とくら」のお風呂に入浴してくつろぐ人もいました。
夕食は今回も筑北村食生活改善推進委員の皆さんが手間暇をかけて、料理を用意してくださいました。お赤飯と筑北米のおにぎり、夕顔のくず煮、揚げじゃが芋の甘辛煮、ナスの鉄火味噌、ミネストローネ、お好み焼きなど、夜のメニューも盛りだくさん。
いつものように食べ過ぎましたが、残ってしまった料理などをお土産にして、皆さん大満足で帰路に着きました。
9月1日~2日 蒲郡竹島海旅行
「ほっとくらぶ」では、長野県人あこがれの海を目指す貸し切りバス旅行を距離や交通の便、周辺施設などを考慮して選び、毎年開催しています。2018年の行き先はゆとりのあるスケジュールとするために愛知県蒲郡市の三河湾 竹島でした。
今回の参加者はゲスト1組2名、スタッフ・ボランティア12名の総勢14名でした。
9月1日の朝、出発前には台風一過でまだ天気予報は雨マークが消えない中で、朝から雨が強く降っており、ドキドキしながらも、警報はなく傘を持参にて決行となりました。
長野県立こども病院を出発したバス(リフト付福祉観光バス)は、乗車後にはバス内でベットに移動して、在宅と同じような状況が作ることができて快適に過ごすことができていました。
途中、駒ヶ岳SAで小休憩をとって、恵那峡SAでは席を確保して下さっていて、無事に昼食のミキサー食を作り、注入することができ、全員で昼食休憩をゆっくりいただき、一路竹島へ。
途中で渋滞に巻き込まれることもなく、2時半には現地に到着しました。
雨が心配されたものの、この時点では気配なし。やはり「ほっとくらぶの行くところには好天あり!」です。ホテルに荷物を降ろした後、すぐに目と鼻の先にある竹島まで散策しました。
島と言っても長さ387mの橋で結ばれています。潮風を感じたり、きれいな海を眺めたりしながら島の入口へ。でも、残念ながら島全体が神社の竹島は急峻な地形で、バリアフリー施設がありません。ゲストが利用しているストレッチャー型の車いすでは登れないので、入口で拝んで引き返しました。一方で急な石段を登って神社を訪ね、お参りしてきたスタッフも。
ちなみに竹島の神社には開運・安産・縁結びなどの神様がまつられているそうです。
ゲストは車いすで竹島入口にある竹島の通拝所である八百富神社に参拝して、神からのパワーをいただきました。
そこから海岸へ移動して、波打ち際にストレッチャーで降りた後、スタッフに抱きかかえられて海水に足をタッチダウン。なんと、海に触れるのは26年間の人生で初めてだったそうです。「ゲストがあきらめていたことを実現する」のは、「ほっとくらぶ」の大切な使命です。記念すべき瞬間に立ち会えたことは、参加者全員の喜びであり、生涯忘れない思い出にもなりました。
宿に戻った後、ゲストは部屋にお風呂が付いた特別室で、海を眺めながら入浴しました。夜は参加者全員がそろって、貸し切りの宴会場でゆっくりと海鮮中心の夕食を堪能しました。
2日目は朝から晴天に恵まれました。バイキングの朝食後、ホテルのすぐ裏手にある竹島水族館へ。日本一小さな水族館で、手作り展示とカピバラが人気という変わった水族館でしたが、朝から大勢でにぎわっていました。
ゆっくり皆が水族館で楽しんだ後、バスで30分移動し、ラグーナテンボスへ。
移動中に大雨が降り出したものの、バスが到着する頃には小降りになり、バスを降りる頃にはピタッと止んでしまいました。「ほっとくらぶ伝説」はまだまだ続いています。
ラグーナテンボスはショッピングセンターと、飲食施設、お土産物店、テーマパークが一体化した複合リゾートです。今回は買い物と昼食を楽しむために立ち寄りました。海辺の施設だけにここでも食事の中心メニューは海鮮です。寿司、海鮮丼など、それぞれが好きなものを選んでおなかがいっぱいになりました。
いよいよ旅のエピローグが近づいてきました。
ラグーナテンボスを1時半に出発したバスは、途中、恵那峡SAで小休憩しながら、こども病院を目指します。岐阜・長野県境では集中豪雨に見舞われましたが、病院に近づくにつれて雨雲が消えていきました。こども病院に着いたのは午後5時でした。バスを降りると、蒲郡の蒸し暑さが別世界に感じるような、涼しい秋風が吹いていました。
「ほっとくらぶ」晴れ伝説は、日頃頑張っているゲストさんたちへの神様からのご褒美かと思っています。そして心から楽しませてあげたいと願って参加している皆さんのパワーの効き目も大きいと感じています。
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