携帯ショップとコンサルタント
少し難しいというか、僕の思想の話になります。
僕は昔、経営コンサルタントの仕事をするのに憧れていた時期がありました。
僕がそこらへんに転がってる自称コンサルタントが嫌いなのは、僕がなれなかった。その裏返しなのかもしれません。
携帯ショップって販売のようで営業のような、営業のようでサービス業のような、すごく特異な仕事だと僕は思っています。
とはいえ、当然ですが一般の会社と同じように利益を追求する組織です。
じゃあ、どうしたら利益が上がるか。答え自体は簡単なわけで言われた通りに売ればいいだけです。
でも、それって誰かが損をすることが非常に多くて、欲しくもない商品を買う人がいたり、使い方も知らないサービスにお金払ってる人がいたり、お客さんとトラブルになって気持ちが滅入るスタッフがいたり。
仕事ですので、時には誰かが何かを我慢したり辛い思いをすることっていうのはそう珍しくもないし、なくなることは難しいと思います。
僕個人としてはお客さんに不利益があることって、どういう理由であれいけないことだと思っています。ですが実質的にそれを容認されているのが昔から今にかけての習わしです。
少し話を戻して、携帯ショップにおいてわかりやすく利益を求められるのは販売をする行為です。ここでは何かを買ってもらったり、より多くの通信料を払ってもらうように様々なプランやオプションに加入してもらうことを指すことにしますね。
当たり前ですが結果が見えやすい利益を追求して四苦八苦するわけです。
こういう商品やサービスが売れる、こんな話し方で販売をするべきだと。
そんな時、たまにコンサルティングの人が出現したりします。
得意気に息を巻きながらこうする、ああすると言ってきます。こういう評価をするべきだ的な提唱をする人もいれば、こういうテクニックで話すんだという人もいたり、様々です。
間違ってはいません、むしろ正解です。人の評価も営業トークも大事なことなのですし、学びは大切です。
コンサルティングの人から見ると限られた時間の中で成果を上げなければなりません。そう思うと、これはこうだと言い切る形の人ばかりなのも無理はないかなと思います。
ただ、本来の目的って直近で売り上げを向上させることではなくて、ユーザから見たとき、信頼のおけるショップであったかどうかの方が重要だと僕は思います。
その先に初めて売り上げがあって、信頼のおけるショップやスタッフだからこそ様々なサービスに興味を持ったり、使ってみたりするのです。
その場しのぎの押し売りまがいのトークで数字が上がったとしてもユーザにとってのメリットはほとんどありません。気づいたらついてたサービスをたまたま使ってみて、それにドハマりするなんて方は珍しいと思います。
でも、すぐに成果が欲しいから筋違いのことを本気で取り組むし、その結果得られるその場しのぎの売上が欲しいから乗っかるところがあると僕は考えます。
暴論と言われるかもしれませんが、かねてからユーザが良くいう、料金が高い、分かりにくい、待ち時間が長い、不必要な提案をされる…といったネガティブなことって、信頼関係が構築されていればおおよそ噴出しない問題なのではとも思います。
贔屓にしている行きつけの居酒屋にいって、量が少ない、店が狭いとかネガティブなことって思いませんよね。自分にはちょうど良い量だと思うし、狭いのが心地いいと思うものです。
実際、販売を抜きに可能な限り料金を下げられないか期待に応えようとするスタッフもいますし、ご高齢の方相手にもわかりやすく説明できるスタッフもいますし、一言要らないと言われれば一切何も触れないで話を進めるスタッフだっているのですが、総じてダメなスタッフだと烙印を押されるのです。
ユーザを無視したスタンスが当然ユーザへと伝わり、長いこと放置された結果、分かり難いとか要らない提案があるという意見が出るのは至極当然だと思います。実際なにもしてないですから。
根本的な解決を図る取り組みができない理由も明確にあるわけですが、今回はここまでにしようかと思います。
愚痴のようになってしまいすみません。
こういう考えの人もいるということだけでも理解いただければ幸いです。
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