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将来の夢がないことを恥じていた自分へ

将来の夢、みなさんはありますか?
27歳の私は今も、これといって特にありません。

強いて言えば、いつかバーニーズマウンテンドッグを飼いたい。くらい。
でもそれでいいと思っています。

将来の夢、やりたいことなんて分からなくて当然。ある人はとても素敵だし、もし途中で変わっても恥ずかしいことじゃない。
夢は絶対に持たなくてはいけないものでもない。ただ、あるなら頑張る目標になる。

今だからこそこんな考えに至りましたが、私には、将来の夢がないことを恥じていた時期がありました。

今日は、私が高校2年生の時、夢がなくて涙するほど悩んでしまった「テレビ撮影事件」を投稿します。(ブログに書いたものを修正して)

将来の夢が分からなくて悩む若い子に届いて欲しいなあ。

将来の夢がないことを恥じてた話


ふと思い出して、どこかに残しておきたくなったのでブログに書くことにしました。
 
私はドキュメンタリー番組に出演したことが人生で2回ある。その1回目の時のお話です。
 
私は高校生のころ、某大手人材会社が運営していた「女子学生向けフリーペーパー」の女子高生メンバーとして活動していました。
 
企業さんの商品座談会、グッズ開発、イベントの企画・出演、試写会に参加&司会、芸能人にインタビューするなど、

字面だけ見ると凄い学生に見えるけれど、実際は大人が用意してくれたものに対して女子高生がちょっと口出すような活動をしていました。
(これもすごく経験になったのでいつか書きます)

もうひとつの学校のような感覚で、今でも仲良くできる友達もたくさんできて楽しかった活動でした。
 
その活動の派生でテレビに出演したときのはなし。
 

初めてのドキュメンタリー番組出演

N◯Kの1回きりの特番。
玉袋◯太郎さんゆかりの地で、かっこいい大人から学ぼう!みたいな、「玉さんと普通の5人の高校生のドキュメンタリー」番組でした。

お世話になってる方に出てくれないかと頼まれて、面白そうだからおっけー!と軽々しくokしたのがきっかけ。
 
2011か2年の夏だったかなあ。
スタッフさんが事前に自宅まで親に挨拶しにきてくれたり、テレビ出るって大変なんだなと思った記憶があります。

2日がかりのロケで、1日目は朝が早いこともあって、制作会社の人が取ってくれた赤坂のビジホに前泊したのを覚えてる。
初めてのビジネスホテルは怖かった。
 
他の4人はキャラの立つ高校生ばっかりで
①坊主の男の子(漫才コンビ)
②ボーイッシュな女の子(漫才コンビ)
③将来起業したい男の子
④元引きこもりの作家志望の男の子
⑤ダンスを最近やめた普通のJK(私)
 
という感じのメンバーで、
私はいかに可愛く映るかしか考えずに撮影に臨んだのに、私キャラがなさすぎて話すことなんもないじゃん!!!と最初から焦りを感じたのを覚えてる。
 
玉さんと最初に会ったのは、たしか落合とかそっちの方。ここで待ってて!って言われたら急に撮影隊と玉さんが「よー!高校生たち!」とか言いながら現れた気がする。
撮影急に始まんのかよ!と思ってた。
 
「みんなの思うかっこいい大人ってどんな人?」って玉さんに聞かれて、そんなの知らないよ!と思いつつも考えるたけど分かんなくて「え、レディーガガ?」とか言ったのだけ覚えてる。

 

1日目に体験したこと


玉さんと仲のいい道端の八百屋のおじさんと、提灯に字入れするおじいさんを巡ったかな。
仕事風景を見学しながら玉さんの話を聞いたりインタビューされたりして。
 
その時のインタビューで「将来は何になりたいの?」とか「ハルカちゃんはダンスをやってたんだよな!という振られ方をしたのがとても苦しかった。
 
さっき書いた通り、他のメンバーはみんなやりたいことが明確にあるからしっかり答えてて、私はその時本当に将来に悩んでる時期だったからなーんも答えられなくて困ってた。
 
私は小学校3年生からダンスを習ってて(かなり本気で)、その少し前まではダンスを生かせる仕事をする!ダンサーになる!と言ってたんだけど、高校2年生はすでにダンスの道に進むのは諦めていたタイミングだった。
 
私がダンスをやっていたことを知っていたスタッフさんたちは、ダンサーを目指してるとか、ダンスをやっていることを話して欲しかったみたいで、その方向に持ってかれるのもすごくムズムズして嫌だったなあ。
ダンスで食えるようになるなんて一握りもいないぞ!簡単にいうな!!って思ってた。
けど、求められたのでダンスの話をしてしまっていた。
 
1日通してずーっと将来の夢のこと、ダンスの話を友達に見られるんじゃないかともやもやしてしまって、最後玉さん行きつけの銭湯で撮影してるとき泣いちゃったんだよね。
 
泣いちゃった理由は
・将来の夢がある人たちに囲まれて自分に自信がなくなってしまった
・ダンスの話をしたくない(諦めたことをまだ目指してるってテレビで流したくない)
・知らんおじさん(ディレクター)に込み入った質問されすぎてむり

っていう3つだった気がする。
今思うと謎のプライドにも思えるけど、夢を諦めてなんもない自分が恥ずかしかったんだろうなあ。
 
その日は責任感じたスタッフさんが、おうちまで送ってくれて、お母さんに謝ってたな。今思うととっても優しいね。
 
家に帰ってからのことは覚えてないけど、翌日も早起きで撮影だったから多分早く寝てた。
 

2日目、振り切れた気持ち

翌日は浅草でロケ。
あんまり覚えてないけど、ここ行ってみようか!とスタッフさんに言われて雷おこし作ってるの見てたら、店のおじちゃんが急に語り始めて「カメラいるからってめちゃ語るやん!」と思ってたら仕込みだったの覚えてる。(撮影始まってた)
 
その日は二手に分かれての撮影隊
私、社長希望、作家希望は、浅草の渋すぎる半野外の居酒屋に。
漫才コンビと玉さんは捕鯨船に。
 
渋すぎる居酒屋には、おばちゃんとおばあさんの間って感じの方とたくさんお喋りをした。
ここでも将来の夢を聞かれて、2日目は正直に「まだ分からないんです」と答えるようにした。そしたらそのおばちゃんに
「女の子は結婚しちゃえばいいんだから、大丈夫よ〜」と言われて、なぜかその時妙に「なるほど!」って思ったのも覚えてる。笑
 
将来の夢は分からないって言ったり、結婚すればいいじゃないと適当に言われたことで、そんなに考えなくていいのか〜ハハハ〜と思って楽になった。

 
そのあと合流して、最後は東洋館にお邪魔した。玉さんが下積み時代にバイトをしていたらしい。
ステージの屋根裏にみんなで入って、若い頃の玉さんの落書きを見た。そしたら今度は玉さんが昔を思い出して泣いてた。
 
最後、東洋館のステージの上で丸く並べた椅子に座って2日間の感想を話したけど、何話したかまったく覚えてない。
 
終わった後の個人インタビューで、
「将来の夢とかよく分からないけど、女の子は結婚しちゃえばいいのよ〜って言われて、そういう道もあるんだなって思いましたぁ!」
と明るく答えてた。多分これこのまま言った。
(2chの実況スレでちょっとバカにされた)
 
その日は隅田川の花火の日だったから、最後に東洋館の屋上からみんなですこしだけ花火を見て解散した。
 
という今思うととっても貴重な経験をした思い出です。
 

その後と今の気持ち

ちなみに高校生のうちの数名はSNSで繋がってるけど、あれから9年みんな違う道に進んでる。
 
9年後の自分には、女の子は結婚しちゃえばいいかという考えもありません。
むしろ、結婚して旦那さんに全てを託す形になるのは嫌!と思っています。
 
そして、いまも将来の夢はありません。
でもやりたいことはたくさんあって、毎日ハッピーに暮らしてま好き。
 
覚えてないだろうけど、お世話になった方にそれなりの大人になりましたよと伝えたいね。
 
おわり
 

わくわくしたい