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印象派 モネからアメリカへ(ウスター美術館所蔵) レポ【みどころ・日本で見られる他の作品】

鑑賞レポート

混雑具合

会期前半土曜日の9:30に行きましたが凄く人は多かったです。ただ、朝イチなので少なめではあったと思います。(※ちなみに、土日は予約必須なのでご注意ください)

自分のペースで見るということは難しく、絵の前の列に沿ってゆっくり移動するのがなんだかんだ見やすくて良いのではと思います。

そんな調子で見て観覧時間は1時間〜1時間半でした。

みどころ・おすすめポイント

①40人以上の画家が集結しているので、描かれている場所も画家の出身も多様

②解説がとても工夫されていて面白い

③写真撮影禁止なのでシャッター音やカメラを気にせず楽しめる

①40人以上の画家が集結しているので、描かれている場所も画家の出身も多様
少し前にあった上野の森美術館でのモネ展とは対象的に、印象派の広がりや、ひと口に印象派と言ってもそれぞれの個性・特徴があることがわかります。

モネやルノワール、クールベのような日本でも有名な画家の作品はもちろん、スウェーデンやアメリカ、アフリカなど様々な場所で描かれた作品がたくさんあります。

【今回初めて出会った画家の作品たち】  

●アンデシュ・ソーンの「オパール」
スウェーデンの中で、色使いも筆致も柔らかでとても素敵です。
ファンシーでうっとりしました。

Anders Zorn, opal
出典:arthive

● 斉藤豊作「風景」
実験的だなと感じましたが、とても鮮やかで勢いがあり好きです。実物はもっと迫力があるので目を奪われると思います。

斎藤 豊作, 風景
出典:郡山市立美術館
John Henry Twachtman, waterfall
出典:artvee

●ジョン・ヘンリー・トワックマン「滝」
アメリカの風景ならではの豪快さがありますが、色の選び方が明るくて印象派の特徴も感じられます。

●エドマンド・チャールズ・ターベル「ヴェネツィアン・ブラインド」
これは私が好きなムンク作品のような雰囲気もあり、光と影のコントラストが強く吸い込まれそうな作品でした。

Edmund Charles Tarbell, The Venetian Blind
出典:fineartamerica

●ジョルジュ・ブラック「オリーブの木々」
つい先日までやっていた国立西洋美術館のキュビスム展でのブラックの作品の印象が強かったので、初期はこんなに鮮やかだったのか!と驚きました。

Georges Braque, olive trees
出典: wikiart

②解説がとても工夫されていて面白い

個人的な感覚なのですが、東京都美術館の展示はいつも構成や解説が初心者も詳しい方も両方楽しめるような形かつ、作品を200%楽しめる気がします。

今回は印象派ということで基本的な知識は得ている状態だったのですが、新たな視点を持てるような解説がたくさんありました。

例えば、ルイ=ウジェーヌ・ブーダンが若きモネに戸外制作を勧めたという事実であったり、ピサロは産業化が進むルーアンの、煙が生み出す大気の効果に魅了されていたということ等です。

③写真撮影禁止なのでシャッター音やカメラを気にせず楽しめる

東京都美術館の特徴はなんといっても全面撮影禁止なことではないでしょうか。
そのおかげで、自分もじっくり見られますし、他の方のシャッター音が気になったり滞留ができたりすることもなく落ち着いた雰囲気でありがたいです。

日本で見られる他の作品

今回の展示で皆様はお気に入りの画家や新たな画家との出会いはありましたでしょうか。
今回展示されていた画家の中で日本の美術館が所蔵しているものをまとめたましたので、今回をきっかけにお気に入りの画家の別の作品も楽しむのはいかがでしょうか。

ギュスターヴ・クールベ
国立西洋美術館 9点所蔵


出典:国立西洋美術館

ひろしま美術館 1点所蔵
アーティゾン美術館 2点所蔵
静岡県立美術館 1点所蔵
東京富士美術館 1点所蔵

水平線上のスコール
出典:東京富士美術館

ポール・シニャック
国立西洋美術館 8点所蔵

サン=トロぺの港
出典:国立西洋美術館

ひろしま美術館 2点所蔵

ポルトリュー、グールヴロ
著者撮影

ポーラ美術館 3点所蔵
ポーラ美術館にはシニャック作品のタオルが売っており、とても気に入っていたのですが私はディズニーで落としてしまったという悲しい思い出があります…。

オーセールの橋
出典:ポーラ美術館

メアリー・カサット

アーティゾン美術館 2点所蔵
私はこの全然聞いていなさそうな女の子が好きです。

娘に読み聞かせるオーガスタ
出典:アーティゾン美術館

ポーラ美術館 1点所蔵 ※2023年に新収蔵
東京富士美術館 2点所蔵

カミーユ・ピサロ
山形美術館にある「吉野石膏コレクション」が日本で一番多くピサロ作品を所有していると言われているそうです。

ポントワーズの橋
出典:山形美術館

斉藤豊作
埼玉県立近代美術館がおそらく最も多く、30点もの作品を所蔵しています。

フランス風景Ⅱ
出典:埼玉県立近代美術館


国立近代美術館 5点所蔵

夕映の流れ
出典:東京国立近代美術館

開催概要

会場:東京都美術館
期間:2024年1月27日(土)~ 4月7日(日)
開館時間:9:30-17:30 ※金曜日は20:00まで
主催:東京都美術館、日本テレビ放送網、 日テレイベンツ、BS 日テレ、読売新聞社

巡回予定:郡山市立美術館、東京富士美術館、あべのハルカス美術館

チケット・予約方法

●料金
一般:2,200円
大学生:1,300円
※前売りは200円ずつ安い

●予約方法
予約不要:3/29までの平日
予約必要:土日、4/2-4/7(最終週)
予約はこちらからできます。

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