第30回イベントレポート『しがらみ造作・マウンド造り』
2021年12月13日、快晴。
会の節目ともなる第30回、初参加の方お二人が入会してくれて、総勢7人で森に入りました。
回を重ねる度に、毎回新しい出会いが生まれ、ホタルの会を通して、人と人との繋がりが、少しずつ広がっていくのが嬉しい!!
森の中での出会いって、どうして都会の中でと違って、お互い簡単に打ち解けるんだろう?!
§1. 〝ホタルの会、はじめての朝活〟
「沢だけじゃなくて、山全体を見たい!」
そんな声を受け、この日は会員のまぁちゃんが朝の森ツアーを実施してくれました。
朝活の様子をまぁちゃんがとても分かりやすく纏めてますので、まずはコチラを是非ご覧下さい
↓
朝10時。
集合時間ちょうどに下山して来た5人と合流し朝のチェックイン。
朝活のおかげで、すでに皆んな打ち解けていて初対面とは思えぬ連帯感の中でのスタートです。
「涸れてしまった沢を甦らせてホタルを飛ばすためには、オランウータンの住む森を守らなければなりません」、、、、と、冒頭しげちゃんが、突然ブッ飛んだ発言をし始めました。
『枯れ沢復活&ホタルを飛ばす会』の活動は、ホタルが棲める環境を取り戻すことを目標にしております。
そのために、他から連れて来たホタルを放したり、エサとなるカワニナを撒いたりは、一切いたしません。
森をつくり、環境をつくるのは、自然の営みの為せるワザです。人間に出来ることは、そのためのお手伝い、再生へ向かう〝きっかけづくり〟でしかないと考えているからです。
森から学べば学ぶほど、この世界は、あらゆる生きものたちが繋がって出来てるんだなあ、、とそんな実感がどんどん強くなります。
だから、
○ 沢の整備だけしてても水は戻らない
↑
○ 周辺の森の整備が必要
↑
○ 人工林には適切な間伐が必要
↑
○ この森の間伐材を活かす人たちが必要
↑
○ ボルネオの熱帯雨林を破壊する材は買わない
なんです。
ホタルの会は、林業の専門家の集まりではないので、間伐等の森の施業はできません。
活動のフィールドは、皆伐ではなく適切な間伐をされている山であることが必要です。
ところが、日本の木材利用の現状を見てみると林業を営むのは相変わらず厳しい。
環境に負荷をかける道を通して大型車や重機を入れ、効率と採算を重視して皆伐をすることを良しとせず、環境に配慮し、未来の子どもたちに、堂々と胸を張って残せる森づくりをするために、一本いっぽん丁寧な間伐をすればする程、伐り出した材は手間に見合った価格設定をすれば、安くて加工しやすい海外からの外材に押されてしまう、、、、。
ましてや、土中の環境まで配慮して、きちんと地拵えをしながら施業を進めるなど、至難のワザの状況です。
せめて、ただ安いからとの理由だけで木材を選ばず、そして、その材が、オランウータンはじめ数多の生きものたちの棲む環境をどれだけ破壊している所からやって来たのかを一人でも多くの人たちに知って貰えたら、、、、そして、購買先を選択する時に地球環境に思いを馳せてくれたら、恩方の森にホタルが戻って来る日が近づいて来るに違いない!、と思うのです。
と、そんなことを開会の挨拶に代えて話していた最中、この森で森仕事をしている木こりさんから連絡が入りました。
「しがらみづくりの材料、いっぱいあるよ〜♪」
早速その現場に向かうことにしました!
§2 〝しがらみ造作集団〟ついに誕生!!
現場では、施業の際に発生した枝が山になっていました。まさに宝の山!
ここ最近は苗木植栽の準備で、マウンドづくりばかりしていたので、既存会員の方たちは水を得た魚のように〝しがらみづくり〟に没頭。
初参加の方も先輩に教わりながら、、
初めてでも、森の造作は未経験でも、老若男女それぞれの個性に合わせて、楽しみながらやれることは幾らでもあるんです。
ふと、私は3年前の暑い夏の日を思い出しました。
木こりになろうと山に入り、間伐の二人作業をしてる時に、伐木して払った枝の片付けが未熟な私ひとりでは追いつかなくなり、納期にも追われる中とてもじゃないけども丁寧に〝しがらみ〟を造作してる余裕がなくなって来て、
「あぁ、この、山にとっては一番大切で、やってても一番やりがいがあって楽しいのに、直接には〝お金〟を生まない仕事を、誰か喜んでボランティアで手伝いに来てくれる奇特な人はいないかなー?!」と、、、、取り敢えず枝の束を仮置きしながら夢に描いたこと。
その後、色々と紆余曲折もあり、艱難辛苦の道ではあったけれど、今、あの時には出来なかったことを、周りではホタルの会の仲間たちが楽しそうに没頭してやっている、、、、。
その時には私も夢中になって造作をしてたので気がつかなかったのですが、家に帰ってから、まぁちゃんのブログの中に見つけた〝しがらみ造作集団〟という言葉を見て、「嗚呼、あの時の夢が今日、あの時に叶ってたんだぁー、、、、」と、万感の想いに包まれたのでした。
※ ホタルの会の馴れ初めについては、是非一度コチラお目通し頂けたら嬉しいです
↓
手を入れずに荒れてしまった森を憂い、出来ることから始めたいと思い立った方は、一度ホタルの会に来てみてください!
未経験の方がいきなり森仕事の現場に手伝いや体験で入っても、戸惑うことが多々あります。
ホタルの会では、森づくりのための必要最低限の作法(〝足掛かり〟と〝しがらみ〟の造作)を身につけていただくことが可能です。逆に、それさえ身につけていれば、施業の現場に入っても、その日から即戦力になることも可能です。
§3 今年度の土中環境改善講師招聘、最終回
この森のことを、誰よりも良く知る、ずーやんこと三木一弥さんに今まで講師をお願いして来ましたが、今回は今年度最後のレクチャーとなりました。
◎ 身体で感じることが大事。自分の感性で自分が美しいと感じられる森づくりを決して妥協せずに続けていって欲しい。
◎ 間違いなんか無い、、全部正解だ。
とはいえ、未だ未だ森で教わりたいことが山程あります。
来年も宜しくお願いしたいと思ったのでした。
♡ ♡ ♡ ♡
§4 ランチ&ブレイクタイム
お昼ご飯は、朝の集合場所でいただきました♪
即席の椅子とテーブルを囲んで、楽しい食事の後は、、
お手前一服つかまつり、
お灸で身体のメンテナンスをして貰って午後の作業に備えました!
※ お灸を試してみたい方はコチラからどうぞ!
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§5 植栽準備完了!
午後からは、沢の上に入ってマウンドづくりをしました。
密集しているアオキを間引き、林床に陽が入るようにしてマウンドをつくります。
↑ ビフォー
↓ アフター
最初に見た時は、アオキだらけの密林状態で、「一体どこから手をつけたらいいの?、、、こりゃ今日中に終わらないかな?!」と、私は段取りを考え込みながら、考えれば考えるほど半分諦め気分の超弱気になってきましたが、、
勇猛果敢な今日のメンバーは逆に奮起して瞬く間にマウンドをつくる場所を切り拓き、
Wスコップ初体験のまぁちゃんはノリに乗り、
Don't think! Feel.
考えないで、感じるままに、、
一挙手一投足の動きに無駄が無くなって勝手に流れるようになったり、杭とかに欲しいと思ったサイズの枝がすでに目の前にあったり、サイズを測って探して貰おうとした丸太と、片付けようと運んで来てくれてた倒木がピッタリ同じ長さだったり、、、不思議なことが次々と起こり始めます。
なんか、〝山の神さま〟が味方してる気がしてきました!
ついに、本日の予定完了です。
※ マウンドのつくり方は、先月のイベントレポートに載せてますのでコチラから是非
↓
植栽の日が楽しみです。
♡ ♡ ♡ ♡
作業を終えて一日を振り返り、今日の感想を分かち合いました。
**◎ 参加された方々の声 **
♡ Y.Nさん(女性)
「しがらみづくりに感動した。
斜面で最初すべったけど、足掛かりをつくったら足場をささえてくれて、嬉しかった。
一日ずっと、、、、楽しかったです」
♡ A.Hさん(女性)
「今日はもう、朝からずっと満喫して、盛りだくさんで一日過ごせて大満足!
今日もまた素敵な出会いがあって、また一緒にお願いします」
♡ M.Uさん(男性)
「早朝、高尾駅のミハラキッチンに始まり、朝の森ツアー。
森の中では作業道も新しく伸びていたから、「あぁ、ずーやん、ちゃんと働いてるんだあー」と思った。
あとはおまけ!!、ダブルスコップは結構ツライと分かった」
♡ Y.Hさん(女性)
「おいしい朝食から始まり、山のお散歩、お昼の抹茶とお灸、、、、途中で害獣駆除の罠にかかってしまったり、楽しかった。
また山に来たいと思いました」
♡ Y.Mさん(男性)
「色々あって、今日も作業多めだった。
いつもの倍くらいやった。
やり切れたのは、初参加の方と、慣れてる方のバランス。
今日は〝チームワーク〟を見た!
森にちょくちょく来て、炭焼きをやりたい!、と思った」
♡ M.Hさん(女性)
「今日は朝の活動で山の散歩をして、色いろ勉強できて良かった。
隣の皆伐した森と、手入れをしてる森の違い。
久しぶりに、〝ずーやんの本気モード〟の横で作業することもできて良かった。
カッコよかった!!
お正月の準備でナンテンが欲しいと思ってたので、ちょうど手に入って良かったです」
♡ ♡ ♡ ♡
薄っすらと、降りて来た霜に覆われて、早くもヒメオドリコソウの蕾みが顔を出していました。
春は、、冬の中から生まれて来るのですね♫
参加していただいた皆さま、本当に一日お楽しみ様でした。
ホタルさん、そして活動に興味を持たれた方、是非一度、森に来てくださいネ!!
◎ 現時点で決まっている今後の予定は、
12/25(土)、
1/17 (月)、
1/29 (土)
です。
2月以降の予定は決まり次第お伝えしますが、ご希望する日時・曜日等ございましたら、どうぞ気軽にご連絡ください。
一人でも多くの方のご参加を心よりお待ちしております。
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『枯れ沢復活&ホタルを飛ばす会』は、任意団体です。公益社団法人 国土緑化推進機構の支援を受け、緑の募金事業として活動して参ります。
さらに、2021年4月からは一般財団法人セブンーイレブン記念財団様の〝2021年度環境市民活動助成〟の助成を受け、活動を推進していくことになりました。
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