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ある老人の溜息と液だれ事情 #3

四十半ばで初めての一人暮らし。

自宅近くにマンションを購入する前は、実家暮らしで何も困ることはなかった。
実は、バツイチではある。
結婚して両親と住んでいて、離婚後もそのまま実家に住んでいた。
円満のうちに離婚して、ペナルティーもなかった。

大きな声では言えないが、付き合っていた女性がいた。
それも、二人。
二人とも会社関係。
僕は永らく本社勤務で、本社の女性と秘密裏に好意をお互い持つ関係になった。
社内では、だれにも気付かれずに過ごしていたはずだった。
てっきり僕もそれを信じていた。
何十年間も。

そしてある時、都内の営業所の事務員とも知らず知らずに仲良くなっていた。

結果的に、二人の女性を傷つけてしまった。
不本意なことで、とても申し訳ない気持ちで一杯です。
でも不器用で、それを謝れずにずっといていまだに謝れていない。

福岡転勤になってしばらくして、二人目の女性とも次第に疎遠になっていった。
遠距離って難しいものだとも思ったが、自分勝手の解釈だったのかも。 

最後のメールで、「冷たくなったね」って言われて、それを境に僕からはメールを打たなくなった。
それが疎遠になるきっかけだった。
返信すると言い訳みたいだし。

そしてそこから、おっさんの真の一人暮らしが始まったのだ。

女っ気無し、それが自分で選んだ人生の後半なのだ。

男やもめ。
自業自得です。


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