いじめは大人が本気にならないと、なくならない

*我が子達はこれまでいじめの被害者にも加害者にもなったことはありません。

先日、子どもの体育祭にてクラス全員リレーを見学中、表題のことを考えていたら、我が子が颯爽と目の前を通り過ぎていき、見逃しそうになった。
全力疾走している顔は真剣そのもので、走り方が足が速くリレー選だった私の弟にそっくりで、DNAを感じた笑
我が子はリレー選になったことはないけど。
だいたいいつもタイムは真ん中くらい。
中の中か上くらい。
特別速くもなければ遅くもない。
性格的にも目立たない。
どこにでもいる普通の少年。

体育祭で活躍している子の中には、過去に人に大迷惑をかけて問題になった子が数名いた。
その子達に関わった先生、その親たちは、その姿を見て、「とても成長した」と思うのだろうか。
迷惑をかけられた子の親たちは、その子たちの姿を見てどう思うのだろうか。
私は正直、「世の中不公平だな」とブラックな気持ちになっていた。
そこからその沼に轢きづり込まれ、体育祭とは全く関係ないことを考え込んでしまった。

長男が小学校高学年の時に、クラスでスマホを持っている子達がLINEでクラスのグループを作った。
そこに、クラスのある一人の悪口動画を自作し載せた子がいたらしい。
どこから先生に漏れたのか、学校でグループLINEに入っていた子が一人づつ呼び出されたらしい。
これは長男から聞いた話で、学校側から正式にアナウンスはなかった。
でも、口が達者な高学年女子たちは黙っていられるはずがなく、保護者達の耳に入ることとなった。
ちなみにあまり女子と話すことがない男子の保護者は知ることがなく、その学級通信を見て初めてクラスに何かが起きていることを知った。
担任の感情的な文言が並んだそれは、突然きた。
いじめは取り返しがつかない、やってはいけない、先生は悲しいという内容だった。
保護者向けの説明会はなかった。
私はその前から長男から詳細を聞いていたので、さして驚かなかったが、知らなかった保護者達は驚愕していた。
瞬く間に噂になり、犯人は〇〇、被害者は〇〇、他のクラスの保護者にも知ることとなった。
こんなカタチで何の前触れもなく学級通信に載せるなら、説明会を開いた方がよかったのでは・・・と個人的には思った。
ちなみに被害者は小学校卒業と同時に、引っ越した。
この件とは関係ないようなことを長男は聞いたらしいが、本当のことは知る由がない。

ここからが本題で心底がっかりしたのだが。
加害者がその後も何か行事ごとや発表会で、前に出ることが多々あった。
皆の前でコメントを読むことがあったり、合唱で指揮をすることもあった。
それは現在進行中である。
目立ちたい子なのだと思う。
そこは否定しない。
でも、反省してたらシュンてならないのかな。
よく人前に出れるな・・・。
私はその子のような行いをしたことがないので気持ちがわからなくて当然なのだが。
考え方がわからない。
親はどんな人なのだろう。
それを許す他の子ども達もすごいなと思って長男に聞いてみると、このような答えが返ってきた。
「(そのクラスに)誰もやりたがる人がいなかったらその人がやるしかないんじゃない」と。
確かに他に立候補する人がいなかったら仕方がないのか。
いや、もしかしたら他にやりたい子がいても、その子と関わりたくないだけかもしれない。
疑問に思ったので、去年先生との面談の際に、その当時の担任の学級通信を持参し、小学校時代にこんなことがあったと説明した上で、その加害者が皆の前に立ち続けることを疑問に感じると先生にぶつけてみた。
すると、先生の答えは以下のものだった。

「まぁ、教育の現場なのでね。チャンスは平等にありますよ」

私はこの答えを聞いて、ふざけんなと思った。
何が平等だ。
その他大勢の、他人に迷惑かけない、至って普通の子ども達は置き去りじゃないか。
悪いことをして、スタート地点がマイナスになった子が立派になれば「成長しました」と言われるのか。
じゃあそれ以外の子は成長してないのかよ。
ちょっと極論すぎるが、それくらい熱くなった。
納得できないので学年主任と話す機会があった時に同じ話しをし、問題児(その子に限らず)のいるクラスには、それに値する対抗馬何人かを同じクラスにしたら、何かで立候補した時に公平な選挙になるのではと言ってみた。
的を得た答えはなかったと思うが。
我が子に全く関係ないのに鼻息荒くしてる私に、確か「学校のことを真剣に考えてくださってありがとうございます」的な当たり障りのないことは言われたかも。
その時の私は暇だったのか。

ちなみに、これも長男に聞いた話しだが、他校出身の子が、わざと知らないふりをし、その加害者にLINEいじめ事件について知っているか聞いたところ、「知らない」と、しらばっくれたらしい。
絶対反省してないだろうな。

次男の学年にもいろいろあるが、省略。
でも、同じようにとんでもない問題を起こした張本人が、その学年の体育祭実行委員長って。
教育ってなんなんだろう。

先ほど、犬の散歩での出来事。
小さい女の子が、長靴でわざと大きな音を立てて、追いかけてきた。
うちの犬はビビってるのか何度も振り返っていた。
犬が早歩きになって私は迷惑。
母親は特に何もいわず、女の子から少し後ろを歩いていた。
しばらくすると、女の子は転んで泣いた。
母親は、「痛かったねー」と甘い声で慰めていた。
私だったら・・・と考えた。
たぶん自分の子が他人の犬を追いかけて、犬が嫌がっている素振りを見せたら、「こらこら、ワンワンが嫌がっているよ。ゆっくり歩こうね」と我が子に教え、飼い主にも「すみません」と言っていたと思う。
でも、件の母親は犬が嫌がっているなんてわからなかったのかもしれないし、私が迷惑に思っていたことも気付かなかったのかも。
娘が犬を追いかける微笑ましい日常だったのかも。
感じ方はそれぞれだ。

よく「いろんな人がいるから」で片づける場面があるけど、便利な言葉だなと思った今日でした。

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