蛇抜橋(じゃぬけばし)
旧中山道三留野宿近くにある橋。長野県木曽郡南木曽町読書 2008年6月撮影。
(撮影した2008年時点では木橋だが、今は普通の舗装された道路橋になってしまっている様子。)
蛇抜沢にかかる旧中山道の蛇抜橋。
蛇抜けとは不思議というか面白いと言うか変わった名前だが、蛇抜けとは木曽地方でいう土石流のこと。
そういう名の沢はかつて土石流があったことを物語っている。
2014年7月ここから北へ600mほど行ったところにある梨子沢(なしざわ)で蛇抜け(土石流)があり大きな被害が出た。
中央本線も土石流をかぶってしばらく不通が続いた。
下の写真は、土石流発生から二か月余りたった9月に、中央線の電車から撮影した梨子沢下流部の様子。
写真中央やや左に白く見えるのは梨子沢橋の仮設橋。
この梨子沢土石流で亡くなられた方1名、軽症を負った方3名、全壊家屋10世帯、一部破損、床上床下浸水13世帯という被害を出した。
この時の降水量は3時間で112mmの豪雨だったらしい。
最近では熱海の土石流、静岡市山間部の豪雨被害など自然災害は恐ろしい。
熱海の場合、自然災害と言えない部分もあるが。
過去に自然災害があった場所には、蛇抜沢、蛇抜橋などのようにそのことを伝える地名が残っていることが多い。
地名はその土地の歴史を語る。