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上高地の秋3:2008.10.18

もう15年も前になってしまうが、紅葉の上高地を尋ねた。
というより、数年前までは約30年、年に一度は上高地を尋ねていた。
混雑が嫌なので、紅葉の時期などは避け閉山間近の11月に尋ねることがほとんどだった。
そんな中でも2008年は紅葉の時期に尋ねた。
上高地の奥、涸沢等は驚くほど見事な紅葉を見せてくれるが、いわゆる上高地である河童橋周辺では、美しくはあるが驚くほどの紅葉はない。
それは主にカラマツの黄葉がメインとなってしまうからだ。

新宿からの夜行列車が走っていた時は、早朝の上高地から徳沢往復などもしていたが、夜行が廃止されてからは、徳沢の手前にある明神往復、朝自宅からの出発が遅れたりしたときは、河童橋周辺を散策して帰ることがほとんどになってしまった。
可能なら上高地もしくは明神、徳沢などで一泊した方が上高地を堪能できるが、ほんの数時間の滞在でも結構有意義な時間が過ごせる。

でも、可能なら明神往復くらいはしたい。
梓川左岸の道を歩くと、穂高連峰の姿を東側から見ることができる。
そこは、もうあまり見たことのない風景が広がっていて新鮮だ。

河童橋から明神への途中から見る穂高連峰 もちろん主峰奥穂高や前穂高は見えない

河童橋から明神、徳沢、さらに奥の横尾までの道は平たんな道で、登山道というよりはハイキング路、散策路と言っていい様子だ。
紅葉の時期なら、この散策路のところどころに上高地の秋を彩る木々の姿を見ることができる。

河童橋→明神にて
河童橋→明神にて

明神からは来た道を戻ってもよいが、明神橋を渡って明神池を見たり、梓川右岸の散策路を河童橋へ戻ってもよい。
また違った風景が広がって退屈させないし、岳沢湿原なども美しくて素敵だ。平行する車道は基本、歩行者は通行禁止なので注意。

上高地の水源清水川が梓川に流れ込むあたり

河童橋から明神方面へ少し歩いたところに清水橋という小さな橋があって、その下を流れるのが清水川。
小さな川だが澄んだ水が梓川へと流れ込んでいる。
この川の水が上高地の水源となっている。

夕暮れの河童橋付近からの穂高連峰

上高地でメシというと、早朝に到着した場合はバスターミナル上の食堂でカレーライスを食べることが多かった。
昼過ぎに到着するときは、河童橋前の五千尺ホテルの経営する河童食堂で山賊焼き定食などを食べることが多かった。
2008年訪問時は小梨平キャンプ場の食堂でソースカツ丼を食べた。
皿にのってるがカツ丼だった(笑)
また、河童橋の対岸にある白樺荘でもカレーライスを食べたことがあった。
どれもはずれたことはなく、どこもおススメできる。

小梨平キャンプ場にある食堂にて ソースカツ丼だけど皿に乗っているパターン

そういえば、河童橋近くに森永製菓寄贈のモニュメントというか、穂高のレリーフが置かれている。
いつ、どんないきさつで作られたのかはわからないが。
それなりに古いので昭和30年代とか40年代に作られたものだろうか?

河童橋のそばにある森永製菓によるモニュメント ピポパポ

そして、以前も書いたが、このとき(2008年10月)小梨平キャンプ場近くの梓川畔でNHK名古屋のロケが行われていて、内多アナとあの田部井淳子さんが奥穂から下山したところらしかった。
この登山ロケがきっかけで翌年、内多アナと田部井さんによる「夏の北アルプス あぁ絶景!雲上のアドベンチャー」の制作が決まり全国放送された。

紅葉期の上高地は人が多いし、道路渋滞などもあるが、行けるなら一度は行ってみたい季節だ。
しかし、紅葉の終わった後の落葉した木々の道をのんびりと歩くのもとても趣深く気持ちがよい。
何しろ人がごちゃごちゃいないのがいい。
と、最近まで思っていたのだが、そんなところに自然の脅威を感じる事態が発生している。
クマの出没だ。
これは厄介なことになってしまったと思う次第。
静かな道を一人、もしくは少人数で歩くなら、万全の態勢で臨まねばならない事態になってしまったのかもしれない。

※一部再掲写真