見出し画像

効率を圧倒的にあげる会議設計の秘訣

どうも、ほたか(@hotaka_tajima)です。

今回は、会議設計について話していこうと思います。というのも僕が今、インターン生のリーダー的ポジションをさせていただいている中で、会議を効率化させることに成功したからです。

具体的には、今まで1時間以上行っていた会議が15~30分になったり、会議が終わってからの疲労感が少なくなったり、チームメンバーの作業効率も高くなりました(タスク管理ツールで分析)。

僕も初めから会議に詳しかったわけではありません。「会議時間がかかりすぎていて、集中力が続かない」「疲労感が大きい」などの悩みから自分で調べ、会議を設計しました。

そこで今回は、僕が本やネットの記事から得たノウハウをまとめたいと思います。また、特に参考にさせてもらったのは、あの孫正義の後継者とまで言われたこともある、プレゼンのプロ前田鎌利さんのこちらの本です。  まじで有益なので、ビジネスマン必読です。

会議の大前提・目的

まず会議の大前提と目的から話していきましょう。

会議の大前提、それは

「会議そのものは1円たりとも生み出さない」

ということです。

なので、会議設計する上で大切なのは「会議にかけるコストを最小化し、会議によってもたらされるリターンを最大化する」という発想です。そして会議の目的、それは「みんなで意見を出し合いより良いアイディア、提案に仕上げる」ということです。人の時間は無料ではありません。わざわざ大人数が高いコストを払って、会議に出席するのは、彼らの頭脳を借りるためです。

なので、間違っても平常時において定期的にメンバーを集めて情報共有のためだけに会議をするようなことはあってはいけないのです。会議というのは、一人ひとりが持っている知識、経験、情報などを総動員して、より良い意思決定に近づける。そして全員が当事者としてディスカッションに参加することで、意思決定に対するコンセンサス やコミットメントを深めてもらう。これこそが会議の本質なのです。

会議の構成

画像1

それではここから掘り下げていきたいと思います。まずは大枠として、会議の構成についてです。定例会議は基本的には長くても1回30分、もっと短くできるのであれば、最短で終わらせることが好ましいです。

なんとなくそっけないように感じてしまうかもしれませんが、それがちょうどいいのです。そして、頻度は週に1回が良いです。これは業種にもよりますが、ほとんどの場合週に1回で十分でしょう。また、もしも特に共有することもなく、意思決定するべき議題もなければ、流会にして現場作業を進めることに注力しましょう。

そして、会議が30分と仮定した場合、構成は以下のようにしましょう。

・インプット15分(企業理念の共有、数値確認、進捗確認)
・アウトプット15分(提案、ディスカッション)

前半の15分では、インプットを重視します。具体的には、企業理念の共有、数値確認、進捗確認などをします。それぞれについて後ほどまとめていきます。後半の15分では、アウトプットをメインに行います。1人が提案をして、それについて全員でディスカッションする。そうすることで、より良い施策に近づけます。

①企業理念の共有

まずは企業理念の共有を行います。これは企業理念こそが、その会社内で判断をするときの判断基準となるからです。いくら提案の内容が素晴らしく、即利益に貢献できて 、実現可能性があっても 、それだけでは足りません。

意思決定とは 「ある目標を達成するために、複数の選択可能な代替的手段の中から最適なものを選ぶこと」で あり、企業における究極の「目標」とは、企業理念をおいて他にはありません。

最速で「よい意思決定」を行うために、まず何よりもメンバ ー全員が「企業理念」を自分のものにしておく必要があるのです 。なので、まず最初にチームメンバー全員に企業理念をもう一度思い出してもらえるように、リーダーが読み上げる、もしくはメンバーに黙読してもらいましょう。

②数値確認

次に数値の確認です。例えば、Webサイト強化のチームだったら先週の数字が目標、いわゆるKPIと比較してどうなのかを確認します。ここで重要なのは、KPIをしっかり決めておくということです。KPIを決めておくことで、現状からのギャップが導き出され、それに対するアクションを考えることができるからです。KPIを明確に設定した上で、毎週数値確認を行うようにしましょう。また、KPIは定量的に判断できるように、数値化することも大切です。

③進捗確認

会議の前半の最後に行うのが進捗確認です。僕らの場合は、Instaganttをみながら各自のタスク進捗を確認していき、困ったことがある場合は、その場で解決するようにしています。Instaganttについて詳しくはこちらの記事をご覧ください。

進捗確認は、スケジュ ール管理を徹底したり、業務上で困っているところを解決するためだけのものではありません。進捗確認をすることによって、普段は自らが担当しているプロジェクト以外には目配りすることの少ないメンバ ーに 、チ ーム全体でどのようなプロジェクトが動いているのかを共有する効果もあるのです。

そんなメリットがある進捗管理ですが、時間をかけすぎてはいけません。なぜかというと意思決定しないからです。そのため、僕らでいう「Instaganttを使用する」など、できる限り手短に終える工夫が必要になります。

議事録の書き方

その4に行く前に、ここで議事録の取り方を説明したいと思います。議事録を書く上で大切なポイントは、「箇条書き、または表でまとめる」ということです。文章でまとめているところが多いと思いますが、文字がずらっと並んだ議事録をあとで読もうと思いますか?

実は、箇条書きや表でまとめると3つのいいことがあります。

・後から確認しやすい
・無駄な文字を書かなくて済む
・結論がわかりやすい

またそれをフォーマット化すると、毎回一緒でわかりやすく、確認する情報の抜け漏れをなくすことができます。下図は、進捗確認のときに使うフォーマット例です。

画像2

スケジュールをあやふやにしてしまうと、担当者のスケジュ ールに対する責任感もあやふやになるために、チ ーム全体でプロジェクト完遂の抜け漏れが増加することになります。

また、ネクストステップが示されないのも危険です。何が決まったのかが明確になっていない会議は、必然的に品質の低いものとなるからです。このような漏れをなくすために、あらかじめフォーマット化して、情報の抜け漏れはなくすよう仕組み化することがおすすめです。フォーマット化してしまえば、メンバーも枠を埋めようとしますから自然と情報の抜け漏れがなくなります。

そもそもですが、会議は意思決定のために行うものです。つまり、「決める」ために行うということ。だから事前に「何を決めるのか?」を共有しておくとともに、事後に「何が決まったのか?」が明確にしなければいけません。事前に「何を決めるのか?」=「議題」を明示するとともに、事後に「何が決まったのか?」=「議事録」を明確にするのです 。

④提案、ディスカッション

次は、会議後半で行われる提案、ディスカッションについてです。前提として話しておきたいことは、もしも提案がなけれ後半はなしで、前半だけの15分で終わりにするべきということです。提案がある週だけ、後半の提案、ディスカッションに進むようにしましょう。

また、何人もの人を集めて提案とディスカッションをする目的は、「みんなの頭脳を借りる」ためです。間違っても質の低い提案をここで議論し合うなどしてはいけません。質の高い提案を定例会議で行うためには、以下の2つの対策が必要です。

・スモールミーティングを増やす
・提案資料は2日前の夜までに一度通す

これらは後ほど詳しくお話しします。また、提案者のプレゼンテ ーションは3分以内、その後のディスカッションは10分以内と時間制限を設けましょう。さらにいうと、もしも3分以内で提案が終わるなら、最短で終わらせた方が良いです。プレゼンは「簡にして要」が鉄則なので、質が高ければ、短ければ短いだけ優れています。

ディスカッションでは、確認事項や疑問点のある人に質問をしてもらい、提案資料作成者が回答。質問が出尽くしたら、意見のある人がコメントを述べる。みたいな感じで行い、提案+ディスカッションは、1件最大15分で完了させます。そして、議事録の書き方は、進捗確認の時と同じで箇条書きまたは、表にしましょう。これの目的は、進捗管理の時と全く同じです。

下図が例です。

画像3

議事録の書き方に関して大事なことを復習すると、以下の3点です。

・箇条書きまたは、表でまとめる
・結論、ネクストアクション、担当、期限を明記する
・フォ ーマット化

「結論」「ネクストアクション」「担当」「期限」が明確になっていない議論は全く意味をなしません。会議では必ずこの3点を明確にした上で、終わりにするようにしましょう。では、定例ミーティングで質の高い提案しか扱わないようにするための2つの施策について詳しくみていきます。

・スモールミーティングを増やす
・提案資料は2日前の夜までに一度通す  

スモールミーティングを増やす

1つ目は定例ミーティングで大人数で話す必要がない議題については、必要なメンバーのみでスモールミーティングを行うべきということです。もう一度いいいますが、定例ミーティングで扱うべき議題は、多くの人のアイディア、メンバー全員の認識統一が必要な案件のみです。それに当たらない場合には、少人数で行うスモールミーティングの場でどんどん意思決定していく必要があります。

何でもかんでも定例会議で意思決定するのではなく、少人数ミーティングをフル活用することで、チ ームの生産性は確実に向上します。また、スモールミーティング内で提案内容をブラッシュアップすることも重要です。ここで、2種類のスモールミーティングついてみていきます。

ブレインストーミング

定例会議で提案をする前に、少人数ミーティングの場でブレインストーミングを開き、提案の精度を上げることが重要です。そうすることで、自ずと定例会議で取り扱う提案の質は高まります。さらにいうと、ブレインストーミングをする時は以下の3つのことを意識する必要があります。

・時間は30分
・参加人数は5~9人
・誰かのアイデアを否定しない

人間の集中力は15分周期で、連続90分が限界とされています。ブレインストーミングは集中力が要なので、15分×2=30分がベストです。それ以上やっても、ただ疲労するだけで、優れたアイデアが出ることはありません。

また、参加人数は、全員が発言できる環境を作るために、多すぎてはいけません。もちろん少なすぎてもダメです。そしてブレインストーミングの基礎である、誰かのアイデアを否定しないということは基本通り行いましょう。

Q&A会議

Q&A会議では、提案作成者に対して、他のメンバーが質問をし、それを提案者が答えるというものです。これは、提案を本番で行う時の練習になりますし、質問によって提案の精度が上がります。例えば、質問に対する資料がなかった場合、新たにappendixを追加する必要があります。このように質問とそれに対する返答で、提案の質は急激に向上させます。

また、ここでのポイントは、プロジェクトに何らかの関係が発生する他部署の担当者をアサインすることです。提案が通れば協力してもらうであろう他部署の意見は、ここで反映させておきましょう。財務部門からは費用対効果 、営業部門からは実現可能性など、他部署の観点から疑問点などを指摘してもらえば、提案内容は確実にブラッシュアップされます。

提案資料は2日前の夜までに一度通す

スモールミーティングを開催するのと同じく、提案資料の質を上げるためには、提案をぶっつけ本番で行うのではなく、2日前までに決裁者に提出しておくことが重要です。決裁者が判断して、質が低いものは次の日に資料作成者がブラッシュアップする、もしくは次の週に持ち越すことで、定例会議では質の高いものになっています。ここで決裁者側が気をつけることは以下の2点です。

・70点の提案になっているかどうか判断する。70点に至っていないと判断した場合は 、提案を差し戻してブラッシュアップを求める

・複数の議題がある場合には、優先順位をつける。件数が多い場合には、優先度の低い提案は翌週に送るか、少人数ミーティングで意思決定する

もしも提案が多く、定例会議の15分で処理しきれない場合は、優先度が高いものをその週の議題にし、優先度の低い方を翌週の議題にする、もしくはスモールミーティングで解決するという対応を取るようにしましょう。こうすることで、議題を整理し、効率的な意思決定が実現できます。

まとめ

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

前田さんの本を読んで気付いたのですが、ここでまとめた会技術は全て「最も貴重なリソースは時間である」という考えが根本にあり、本質はこれだと思います。前田さんも本の最後でこんなことをおっしゃっています。

すべての人間に平等に与えられた「24時間」を、何に投資するのかを厳しく管理しなければ、疲弊するばかりで生産性は上がりません。特にそれ自体は「1円」も生み出さない会議には、最も厳しいタイムマネジメントを課すべきです。私たちの人生に、ムダな会議で消耗するような余裕はありません。読者の皆様にも、仕事を通して自分が実現したい「価値」を生み出すために、強い意志をもって会議をマネジメントするようにしていただきたいと願っております。

意味のない会議をダラダラとしている時間なんて、僕らの人生にあってはならないのです。本記事の冒頭でも話した「会議にかけるコストを最小化し、会議によってもたらされるリターンを最大化する」という発想が一番大事だと思います。

では。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?