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『日本映画の巨匠たち=今村昌平 人と作品』講演構成

数年前に川崎市からのオファーを受けて3人の監督の「人と作品」を何回かに亘り講演しました。この構成は、一番最初に取り上げた『今村昌平 人と作品』の時に創ったモノを土台にしてマイナーチェンジして行った最新版です。5月30日の今村監督の祥月命日が近づいて来ましたので、少しづつアップすることにします。

今村監督との20代での出遭いは、私、細野辰興にとっては人生最大のカルチャーショックであり、「大人の男」との出遭いでした。私の全人格が滑稽なほど曝け出されてしまいました。構成とは云え、その時の衝撃が猥雑なる滑稽感と共に皆さんに伝われば良いのですが。

尚、構成とは云いながら思い出した事をドンドン書き足して行きます。最終的には講義録の様なモノに昇華して行くと良いのですが。ま、余り当てにしないでお付き合い下さい(笑)。

【梗 概】 

(2週に亘って行いました。一応、梗概は作りましたが、これに沿ってキッチリやったと云うことでもありません。)

今村昌平 ―― 人と作品①
二回に亘って講演させて頂きますが、今村監督の作品群の登場人物たちに因んで偉人伝とはせず、赤裸々な人間・今村昌平に迫ります(笑)。
第一回目は、私が、日本映画大学の前々身である横浜放送映画専門学院の学生だった3年間+今村組のスタッフであった2年間の計5年間に直接、今村監督から云われた言葉の数々を中心に【鬼のイマヘイ】に迫ってみたいと思います。

今村昌平 ―― 人と作品②
第二回目は、映画監督としての今村昌平の「特異性」に迫ります。私は、今村監督が、映画監督として革命家であったと強く確信している者ですが、それは何故なのか? と云う処を今村監督作品を比較しながらお話します。
全作品を観て参加して頂きたいですが、お時間が無い場合は『豚と軍艦』『にっぽん昆虫記』『赤い殺意』『復讐するは我にあり』を御覧になって参加して頂ければ一層、興味も増すと思います。

【イントロ】今村昌平とは、どういう人?    

右に黒澤明、左に今村昌平。これは私の大学生時代の実感です。別の云い方をすれば「テーマ主義のイマムラ」、「エンターテインメントの黒澤明」です。勿論、私が両監督にリアルタイムで出遭った作品の印象から来る実感です。後に遡って色々と観る内に亦、別な感想も出て来たのですが、最初の実感は、上の通りです。

1 )作品、予告編のDVD上映

(『復讐するは我にあり』と『豚と軍艦』の予告編を観て貰ったと記憶します。)

2 )横浜放映画専門学院の学院長としてのイマヘイ

 「お前たちは何故、文句を言わないんだッ。」兎に角、事ある度にカマサレマシタ(笑)。   最初のカマシは入学当初の「クラス委員会」でした。                                           

「判った、話は帰ってから聴く❗️」                  農村実習はその一言で始まった。

「他人に読ませるホンではない。」                  私が初めて書いた長編シナリオ(ペラ240枚)の講評

「『起承転結』の『結』から考えよ。」                研究科での授業事始め

「人間は多面的な生き物である。」

「『良識と云う名の嘘』を撃てッ。」

3)今村プロ時代

「或る男を尾行しろッ。」                      入社1日目の驚くべき仕事⁉️

「隣の小母さんにもドラマが有る」

「お前は、ドラマと云うモノを特別なモノだと思っているのだろう。」 

 運転席と助手席と云う密室での会話の恐怖①

「他人には親切にしてはいけないッ。」

「人間、偉く成ったらお終いヨ。」

「俺は銀行強盗をやるッ。」製作費捻出必勝法

「精神さえ紐でなければヒモでも良いのである。」

「それは、本当に本当か❓」

「自己の価値観を確立し、他人に還元しなければならない」

「俺は社会派ではなく人間派」

「たかが千円の入場料で満足されただけで映画館から出て来て貰っては困る。」  

※※引き続き更新して行きます※※

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