【まじめ】森の国リパブリック構想のある集落、目黒について
ここ松野町は人口わずか3800人。愛媛県で一番小さなまちです。
その中でも、ボクらの住んでいる目黒地区の人口は273人、世帯数は159戸。
ここで最も深刻なのが、超限界集落問題です。
*限界集落とは、高齢化率 (65才以上の人口割合)が50%以上の地域。ちなみに目黒は64%。このまま進行すると、廃村、消滅集落となる。
下記の人口分布グラフをご覧ください。
極端に高齢者が多く、反して若年層が極めて少ない状態が見て取れます。
街の様子はといえば、例えばこんな感じです。
高齢者電動カーや、空き家が至るところで見られる一方、若者や子供はめったに見かけません。
四万十川の源流でもある清流、目黒川から作られる肥沃な土壌でできたはずのせっかくの田んぼや畑が、耕作放棄地となり荒れた状態が散見されます。
元々は林業で栄えたこのまち、昭和30年代には2000人を超える人が住み、映画館もあったそうです。
3年前には、地元の小学校が廃校となり、一気に過疎化が進みました。
このままでは10年、下手をすると5年で消滅集落となってしまいます。
「本当にもったいない!」
森の国ホテル再生プロジェクトでここに関わることになって、ボクは心からそう思うようになりました。
だって、こんなに綺麗で穏やかで、素晴らしい清流(目黒川)が流れていて
自然林で覆われた深い森があり、
肥沃な土壌で出来た田んぼの美味しいお米(もちろん有機農法)や
旬の野菜、果実。どれをとって本当に美味しくて健康的。
集落が消滅していくということは、これら「地域の宝」が全て消滅していくということなのです。
森に学ぶ 〜あめつちの心に近づかむ〜
ところで、世界的な庭師で親友のゼンちゃんに教えてもらった一冊の本があります。
土中環境。。。良い森は、間違いなく素晴らしい土中環境を整えている。
「表面的に見える木や葉っぱじゃなくて、目に見えない地面の中の根っこの部分がとても重要なのである。」
人間もまるで同じだ!と哲学的に解釈する事もできる、とても勉強になる本です。
そしてこの本にこう書いてありました。
<良い森の条件>
その1、多種多様の草木が混在していること。
その2、幼木・若木から大木・老木まで、様々な世代(ジェネレーション)がバランスよく分布していること。
つまり、よく見かける杉の植林地の人工林などは、やはり生態系として歪(イビツ)で持続的ではないのだそうです。
一方、良い森とは、天然林、自然林といわれる木で覆われた森です。
種類や年代が様々に混在していること、これがまさに森が循環している(生きている)証だそうです。
確かに、こちらの方が人間にとっても心地よい空間ですよね。
翻(ひるがえ)って、これを人間社会で喩えてみましょう。
<良い人間社会の条件とは>
その1、多種多様な人間が混在すること。(仕事、出身、家族構成、価値観など)
その2、様々な世代がバランスよく分布していること、(赤ちゃん、子供、若者、青年、パパママ世代、おじいちゃんおばあちゃん)
この環境条件が整えば、そこに集う人たちはハッピーで、かつ持続的な集落(コミュニティ)として存在できそうですね。
ここで、改めて目黒地区の人口分布グラフを見てみます。
明らかにバランスが悪くなっています。
(誤解を招かないように付け加えますが、別に誰かが悪いと申し上げている訳ではありません。日本中に拡がる過疎化を社会的課題と捉えて分析しています。)
そこで、どうなれば理想的なのか?
人口の絶対数は増えなくてよいので、せめてバランスだけでも整えたい。
例えばこんな感じです。(緑部分)
1学年3人、つまり同級生が自分の他に2人くらいいるイメージ。
人生100年時代のいま、100年分平均的に3人集まれば、全部で300人の集落となる訳です。
さて、では一体どうやって「森の国リパブリック構想」では、1学年3人ずつ移住者を集めていくか?
まずは子供を増やそう!
そのためには充実した教育(生育)環境だ!!
と言うことで続きます。。。
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