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認知症がわかるまで

父が認知症と診断されたのは
今から2年前くらい。

それまでは、
家族は「認知症とちゃうの?」と
疑いながらも、前に進むことが怖かった。
少なくとも私はそうやった。

その時の家族は、
病院に行くまでもないか、いや、
行かなあかんのとちゃうのかの間を
ずっと迷っていた。

よく父が話することは、昔の仕事の話や、
1番仲の良かった友達の話をしていた。
それが父の中での思い出深い出来事やから
私たち家族も、「また同じ話してる」と
思うだけだった。

何度も話をしていた。
日常の中でよるある光景だった。

父の変化が見られたのは、
2018年の夏前くらいからだと思う。

実家の車を止めている駐車場まで
荷物を運ぶ途中の道路で父が転けてしまった。
それまで、父が道路で転ぶことはなかった。
1度だけでなく、2度も。

それから、父は外に出ることに対して
少し怖くなってしまった。
その頃から、両膝が痛みだしたことも
関係しているかもしれない。

1.転倒しやすくなった。

こういう記事もある。

ある日、父はコンロに火をかけていた
鍋を忘れてしまい、鍋を焦がしてしまった。

2.現在していることを忘れてしまった。

また、ある日に、父が車を運転していて、
細い道路で対向車とすれ違う時に、
対向車が待たずに、父の車の横を
通り過ぎろうとした時に、
父が対向車に対して怒鳴り声をあげた。

さらに、前の車が遅かったりした時も
怒鳴り声をあげたりするようになっていた。

今までの父は怒鳴り声をあげたりなど
しなかったので、大変驚きだった。

3.感情が荒々しくなった。

最後に、
匂いを感じることが鈍くなっていた。
鼻が詰まっているのではないかと思い、
耳鼻科に通ったりしたけど、
効果がなかった。
香りを嗅いでも、
香りが分からなくなっていた。

姉が嗅覚と認知症の記事を
ネットで見つけて教えてくれたり。

4.嗅覚が利かなくなっていった。

こういった症状や出来事が
重なる様になっていったので、
家族は認知症の疑いが高くなっていった。

母は認知症の検査を躊躇っていたけど、
姉と私は早く検査をした方がいいと
考えていたので、母を説得して
検査してもらうことを決めた。

かかりつけの内科の先生に
相談したところ、
近くに認知症の検査ができる病院が
あるので紹介状を書いてもらった。

母と私と父の3人で検査に行った。

検査したのは、
面談、採血とかの身体検査、
認知検査(CT検査や認知機能検査など)
検査時間と診療時間を合わせると、
3〜4時間くらいかかったと思う。

認知機能検査の時、
父の横に座って、
検査を受けてる父を見ることができた。
記憶問題とか、計算問題とか、
答えていく父の姿を見ていると、
たぶん認知症なんだろうなって
思っていたけど、心の中では、
そうであって欲しくない気持ちも
あった。

検査の結果
アルツハイマー認知症 
軽度の脳萎縮と全般に脳血流低下を疑う。

診断が下った時の気持ちは
何ともいいようのない気持ちが
込み上げてきた。
少しだけ「そうか」っていう
安堵に似た気持ちも私はあった。

先行きの不安もあったが
何で父が認知症に…っていう気持ちも
家族みんなが思った。

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