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空想児童遊園


やすみ時間が退屈で
わたしだけの公園に遊びにいく
桜とアメジストと大水青が混じって
科学的アイスみたいな空
サテン・レースの雲がかかる

子どものころの夢を覚えてる?
目をつむれば会えたお友だちはもういない
銀色のさかなが 空気のなかを泳いでいる

飴みたいなビー玉をからから転がす
幽霊がのったブランコをゆらゆら揺らす
透きとおる砂に秘密の暗号をさらさら描く
昔ここにいた あなたの肌みたい

まちがえた朝顔がひとつ 震えながら咲いて
孵化した蛍がその花を抱きしめた
太陽にはかえられない か弱い光で

ほんとうは時間なんてないんだよって
わたし以外みんな
命らしく 生きているだけ

空にきらきらした何かが浮かびはじめる
星っていうんだね
未確認飛行物体がわたしを攫って
教室の喧騒のなかに ぽっと落とす

(そろそろいかなくちゃ)





やがて公園が都市開発でなくなって
世界が真っ暗になっても
わたしは目を つむったままなのでした


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