【占星術覚え書き】クオリティ②

こんにちは、ベンディです。前回の続きで、今回はそれぞれのクオリティをより具体的に考えてみたいと思います。

活動宮 牡羊座、蟹座、天秤座、山羊座

活動宮の4サインはそれぞれ季節の始まり(春分、夏至、秋分、冬至)にあたるサインです。強い主体性があり、物事をスタートさせる力、自分から働きかける力があります。発想力、決断力に長けています。

活動宮を図にするとこんな感じです。※タッチのたどたどしさについてはスルーで…

活動宮の図

時間感覚の焦点が「今/現在」。エネルギーがとても大きく、アイディアや計画が浮かんだらいますぐに試したい・すぐに動きたいとなります。常に自分から働きかけようとするので、強い決断力と推進力があります。物事の切り替えがスムーズですが、結果をすぐに確かめようとするので焦りがちとも言えます。活動宮を例えると短距離走者です。集中力を瞬発的に発揮し、ゴールまで勢いよく一気に進みます。ただし目指す理想やゴールになかなか近づかない、つまり変化がない状況に対しては停滞と感じやすく、ひとつの物事を長期的に取り組むのは苦手な傾向となります。

不動宮 牡牛座、獅子座、蠍座、水瓶座

不動宮の4サインはそれぞれ季節の真ん中にあたるサインです。活動宮で始めた物事を維持する力があり、持続力、安定性に長けています。

不動宮を図にするとこんな感じです。

不動宮の図

時間感覚の焦点が「過去⇒現在⇒未来」。不動宮にとっては、ひらめきやエネルギーは当たり前のようにはるか過去から持っているような感覚となります。とにかく自分の望みや好き嫌いがはっきりとしている、言うなればこだわりの強さが特徴です。活動宮が短距離走者なら不動宮は長距離走者で、集中力を一定して発揮します。活動宮にとっては変化がないことは停滞でしたが、不動宮にとっては安定かつ加速となります。また、不動宮にとっては目指すゴールや理想というものはかんたんにたどりつかない程遠くにあるものですが、これは一つの物事に集中し強い信念でひたすらまっすぐ進むが故に現れる結果です。ただし、迷いが少ない分「こうじゃないといけない」という固定概念に縛られがちで、実状との間で落差が生じるとその分失望も大きくなります。中途半端さやどっちつかずの状況を苦手とするため、物事の切り替えが極端になりやすい傾向もあります。

柔軟宮 双子座 乙女座 射手座 魚座

柔軟宮の4サインは季節の終わりにあたるサインです。不動宮で固めた事を調整する力があります。主体性がうすく状況をみて判断・行動します。適応力、実務力に長けています。

柔軟宮を図にすると、こんな感じです。

柔軟宮の図

時間感覚の焦点が「過去⇔現在⇔未来」。柔軟宮にとってはひらめきやエネルギーは調整し実践していくものという感覚があります。不動宮で強くあった固定概念がうすいのが特徴で、その都度最適な選択ができるようにしたいと望むので、つねに複数の可能性を想定したり分析や見直しを図っていこうとします。集中力を分散して発揮する柔軟宮はさながら短距離走と長距離走のブレンドといった感じです。高い受容力や臨機応変さがある反面、決断力には乏しく迷いやすいと言えます。柔軟宮にとっては目指すゴールや理想というものはモヤモヤとした雲に例えることができるかもしれません。理想がないという訳ではなくむしろ高いと言えるのですが、それに至るまでの方法論や結果には固執しない=都度変化する可能性を前提としているということです。不動宮が苦手とした「どっちつかずの状況」は柔軟宮にとっては好ましいものであるが故に、変化の多さを内包しながらも大局でみればひとつの物事を長く(ズルズルと)続けているという結果となります。つまり、物事の根本的な切替、終わらせることと始めることはどちらも柔軟宮にとってむずかしい課題と言えます。

まとめ ひとつ先のクオリティに注目する

薄々お気づきかもしれませんが、それぞれのクオリティの特徴の中で弱点というべきポイントをカバーするには、ひとつ進んだ次のクオリティにヒントがあります。活動宮なら不動宮、不動宮なら柔軟宮、柔軟宮なら活動宮です。

以下、特定のクオリティの偏りがあるケースにおいて、おすすめの意識の持ち方を。

活動宮には不動宮の「明確さ」⇒活動宮にとっては達成しようとすることのゴール、つまり手応えが感じられないと次のテーマに関心が移ってしまうということが弱点といえます。思いついたままにテーマを大きめに広げてしまいがちな活動宮ですが、1つのテーマに対して細かいタスクを設定して、取り組むべきこと・達成することなどを明確にしていくことがよさそうです。活動宮にとって大事な、「結果をすぐに確かめられる」という体験が途切れないようにするというのがポイント。

不動宮には柔軟宮の「想定」⇒不動宮にとっては強い信念があるがゆえの融通の利かなさが弱点といえます。強い信念は言い換えれば思い込みの激しさです。結果や方法はひとつしかないという思い込みはいろんな可能性を考える、想定をすることで緩やかでも変化していきます。白黒はっきりつけることだけではなくて幾つもの要素が混ざり合ったところにも価値があるということを前提に、自分以外の価値観に積極的に触れるよう意識するのがポイント。

柔軟宮には活動宮の「勢い」⇒柔軟宮にとっては多方面に意識をめぐらせ考えすぎてしまい、なかなか決断・行動ができないというのが弱点といえます。何かを始めるということは必ずそれまでのものが終わるということですが、後者の意識が強いでしょう。柔軟宮は実践型なので実際に物事が開始できれば基本的に継続はできてしまいます。意識を1点に集中させて、シンプルにいま一番何を求めているのかを「考える」のではなく直観を使って自分から「動く」のがポイント。

もちろん、上で言った弱点とは強みと表裏一体でもあります。活動宮は決断力と推進力、不動宮は持続力と安定感、柔軟宮は適応力と実践力。

全体のクオリティの分布をみるだけでもこういった特性が読み取れるのが面白いですし、天体やハウスそれぞれのクオリティにも注目してみると更に場面ごとに強調される要素もわかります。クオリティに関しては今後もいろんな角度から考えていきたいと思います。


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