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行進と転校生
私が中学2年生〜3年生だった頃の話をします。
私の学年は何故か先生から「悪い学年」と言われていた。それで時々授業の代わりに運動場で行進をさせられていた。当時の私は「悪い学年」と言われることにあまり疑問を抱かなかった。「ふぅん、そうなのか」と思う程度だった。
ただただコースを何周も行進するだけ。ほとんどの人は「つまらない」と感じるんだろう。
私はどのようにしたら美しい行進になるのかを考えながら行進をしていた。手の先までピーンと伸ばせば綺麗に見えるのか、前の人や横の人との間隔を等間隔にすれば綺麗に見えるか、腕をどのように伸ばしたら綺麗に見えるか等々…真面目なのか几帳面なのか分からないが、そういう生徒だった。
中学3年になり、「生徒指導の先生が変わるらしい」と噂が出た。その通り、生徒指導の先生が1人の生徒と一緒に他校からやって来た。「これはただ事ではない」と再度噂になった。
その転校生は私と同じクラスになった。一見普通の生徒だったが、生徒指導の先生と一緒に来たのだから、何か問題があったのかもしれない。
4月(多分)のある日、美術の授業があったのだが、私は画用紙を忘れてしまった。困っていたら、転校生が私に画用紙をくれた。私は「良かった。これで授業が無事に受けられる」と思った。
当時の私はあまり人の気持ちを考えられない人間だった。なので考えることも自分本位だった。
私の友人がその様子を見ていた。友人はその転校生に好意を抱くようになった。
時々「むかしばなし」を話して行きます。
※本日の絵
デジタルでのアクリルブラシの使い勝手を確かめるための練習絵です。
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