美しさなんて

自動車好きの間では、どのような車がかっこよく、どのような車がそうでないかについてたびたび議論となる。

そして、そのような議論が高じていった結果、「史上最も美しい車」と、「史上最も醜い車」についてそれぞれ100台ずつランキングが出されたことがある。

「美しい車」の上位には調和のとれたデザインの自動車が多く、「醜い車」の上位には奇抜なデザインの自動車が多く並んでおり、「美しさ」というものを基準にするとそうなってくるのは必定なのかもしれない。

しかし、ランキングの下位になると、そこまで美しさに差があるようには見えないような自動車もランクインしていることに気づく。

上に挙げた2台の自動車は、片方が「美しい車」に、片方が「醜い車」にランクインした自動車であるのだが、私に美的センスが足りないのか、デザイン的な美しさの面では、両者の間にそこまで差があるようには思われない。

またそもそも、美術の世界におけるパブロ・ピカソの「泣く女」などのように、デザイン的な調和をとるのではない美しさも世の中には存在する。

他人の言う美しさなんて、そう思わされたこのランキングであった。

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