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DocumentaLy Film

ある時は悲しみが多くのものを奪い去っても
次のシーンを笑って迎えるための演出だって思えばいい
-Mr.Children「DocumentaLy Film」


去年の12月にMr.Childrenが発表した「SOUNDTRACKS」というニューアルバムの1曲「DocumentaLy Film」の1フレーズ。

2020年は新型コロナウイルスに振り回され、2021年になっても変わらず振り回されている。
心が折れそうになる時もあったけど、今はこの曲に支えられているし救われている。


Mr.Childrenとの出会いは1993年に彼らが発売した「CROSS ROAD」
音楽は好きだったけど、そこまで深く音楽を聴いていなかった時代。
当時はいわゆる音楽ランキングで上位に来る音楽ばかりを聴いていたが、直ぐに飽きがきていたが、不思議とこの「CROSS ROAD」という曲は何度聴いても飽きなかった。
不思議な曲と不思議なバンドというのが僕のMr.Childrenの第一印象。
その後、この「CROSS ROAD」が大ヒットし、次作の「Innocent World」が爆発し一気に国民的バンドになる彼ら。
デビューから約20年、最前線をひたすら走っている彼らは常に挑戦している。

特に有名なのが1996年に発表された「深海」というアルバム。
シングル曲をテーマにそぐわないという理由で大幅に排除し、テーマを持って作った名盤。
このアルバムを巡ってファンの間でも賛否両論が未だにある作品。

ヒット曲で埋め尽くせば問題なく売れるのにそれをやめてコンセプトを持ってロックバンドとして作品を作るという意気込みは挑戦以外のなんでも無い。
実際、このアルバムはMr.Childrenの勢いも凄い時期だったが、200万枚以上売り上げる作品となり、Mr.Childrenの挑戦が成功した作品となった。
勝手に考察すると、当時のミスチルブームと呼ばれる状況に桜井さんはじめメンバーも嫌気がさし、それなら自分たちの音楽が持つ本質を全面に押し出す事で、ファンやリスナーを試したんじゃないかと思っている。

この作品以降のMr.Childrenの作品にはエゴがそこまで全面に出てこなくなる。

ただ、今回のアルバム「SOUNDTRACKS」というアルバムもどちらかといえば「深海」に似た作品で、コンセプトやテーマを持って挑んでいる気がしている。
そして、彼らのエゴが全面にまでは出ていないが久々に沢山散りばめられている作品だと感じた。
AppleMusicやSpotifyなどの配信で発表するアーティストが多い中でこのアルバムはとりあえずCDのみでの発表というのもエゴであるし、ジャケットにこだわっているのもまさにそのような気がする。
デビューして約20年もの間、音楽シーンの最前線で走り続けたロックバンドがまだまだ挑戦し続ける事にはとても勇気をもらえる。

愛だ恋だそれだけではなく、人、人生、音楽、生活、未来、過去、現在、ありとあらゆるものを沢山の目線でメッセージを放ち続ける事も凄い。
誰のためでもなく、あなたの為の音楽。
そんなアルバムだと僕は感じた。

今回の「SOUNDTRACKS」というアルバムは2020年の12月に生まれた事には色々な意味があるはず。
そしてのそのアルバムのなかで「DocumentaLy Film」という名曲は歴史を刻む名曲になる。

あと、個人的にMr.Childrenの2番の歌詞に注意してみると本当にとんでもないメッセージが詰まっている。
それについてはまた機会があれば書こうと思う。


こちら色々なメッセージが詰まったMVバージョンもめちゃくちゃ最高なので是非!


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