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徳を積むマイペンライ

こんにちわ

 タイは長い禁酒期間を経て、11月1日からようやく店内飲酒が可能となってきました。飲食店の方々はこれでかなり助けられるところだと思います。お酒しか提供しないバーもこれで約1年ぶりに再開できるところです。
同時に外国人観光客(特定国)も隔離なしで入国できるようになってきています。少しずつですがコロナ前に戻りつつあるのでタイもいい傾向となってきました。
あとは再度感染者が増加せず、規制がこれ以上厳しくならない事を祈るのみ!

 という事で今日はタイで常用単語マイペンライについて語っていきます。
直訳すると問題ない、大丈夫、なんとかなる、という意味で使われます。タイでは日常的に使われる言葉です。沖縄のなんくるないさーが感覚としては近いところかなと。タイ人の方々はマイペンライという言葉をかなり使うというのが説としてあります。
何か仕事で確認をする時にマイペンライ、予測をするときにマイペンライ、不確かな事があればマイペンライ、ミスをした時にマイペンライと色んなケースで使用されます。
マイペンライ精神ともいい陽気で楽観的な性格なのでこの言葉がよく使われるのかもしれません。

 ただたまに本当にマイペンライなのか?なぜここでマイペンライなのかという場面に遭遇してきました。外国人の自分にはどうしてここでそれを使うのかよくわからないと事が頻発していました。
その中でも今日ピックアップしたいのがミスをした時に使うマイペンライです。
当時自分が管理していた現場でタイの方がミスをしてしまった時がありました。もちろん怒り心頭ですが、怒ってはいけないのがタイ。そんな中理由を聞きながら背景を聞いた後、マイペンライ。。。なぜ謝らないのかという感情が発生してしまう。こういった事が仕事をしていく中で多々発生します。そんな事多々経験していく中でタイの大学で教鞭を取っていた日本人の方にたまたまあって、このマイペンライがどういった背景で使用されているのかについて教えてくれました。

 タイは仏教の国で徳を積む文化が非常に強い国だと。日常生活を見ていても定期的にお寺にお参りに行ったり、お供えものをしたり、寄付をしたりとそういった活動を通して自分の徳を積んでいく文化があるとの事。
そこでこのマイペンライという発言をする事が徳を積む1つの行動ということになるらしい。

上記の謝る状況においてマイペンライは徳を積む事が発生するようです。
この時の状況として、怒る側、謝る側を想定して頂きたい。外国人な自分からすると自分が怒って、謝られる立場だという前提です。
ですが謝る側の立場は謝るという意味も込めてマイペンライと言う言葉を使うことによって、怒る側が謝る側を許したという設定になり、怒る側が許した事になるので、それで怒った側に徳が1つ積まれたという構図になるそうです。

普通、怒りたい怒る側が問題ないという事を言われるとなにが問題ないんだ。。。という感情になってしまいがちですが、怒られる側からしたらマイペンライという言葉を使われて自分を許して徳が積めてよかったねというシステムとの事。
中々に奥が深い。。。

 誤解をしないで頂きたいのは、このケースは稀なケースでほとんどの人が素直でミスをすれば謝ります。長く滞在していればこういう事も経験するので、自分が経験した時にこれは自分は徳を積んだんだ!とポジティブに受け取って貰い、ネガティブにな思考に陥らないようにして欲しいところです!
恐らく現在を生きているタイの方々もこういう背景は認識していないと思いますが、こういう考え方もあるんだなぁと参考にして頂ければと思います。

現場から以上です!

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