ツマグロヒョウモン

五月のある日
ギザギザになった黄色いパンジーの花
その下には黒い毛虫
チクチクした毛におおわれて
体に赤いテンテンがついている
とてもこわそうな毛虫
きっとこの毛虫が花を食べたんだね

次の日もその次の日も
黒い毛虫はパンジーの花のそばにいる
ギザギザになった花がふえている
本当にこわいのかな　この毛虫
調べてみると
チョウチョの幼虫だった
ツマグロヒョウモンというチョウチョ
アゲハチョウに似て　きれい
それから一週間ほどで
ツマグロヒョウモンの幼虫は
いなくなった
きっと幼虫はサナギになったんだね

七月のある日
パンジーの近くにある
ゴールドクレストの木の葉に
きれいなチョウチョがとまっていた
うすい黄色に
黒いテンテンがついている羽を
上下にゆっくり動かしている
ツマグロヒョウモン？
私の顔を近づけても逃げない
私は静かにそばをはなれた
ツマグロヒョウモン　だよね
心臓がバクバクした

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2016年秋「こだま」49号　掲載

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この詩を書いてから、はや7年もの月日が経ちました。

2日前、7年ぶりにツマグロヒョウモンを庭で見かけました。

7年前のツマグロヒョウモン？
ではけっしてないと思いますが、詩を書いただけあって、見かけたときは嬉しくて。

2日前に現れてから、毎日、庭で見かけます。

写真は、２日前、庭に飛んできたツマグロヒョウモン🦋

この詩では、「うすい黄色の羽」ですが今回はきれいな「オレンジ色の羽」です。

写真は、２日前、庭に飛んできたツマグロヒョウモンです🦋

ツマグロヒョウモンが何か教えてくれている気がして、この詩をnoteに記載しました。