B級のホラー映画を見ているかのようだった。

ゲームをリアルに体験できる施設。VRとか生易しいものではない、本物を使う。私はそこの高ランク帯にいた。

エレベーターの中(透明な登り降りする箱の中)に居た。銃を構えて誰彼かまわず撃ち殺す男を、降りながら見た。同乗してきた男に、「あいつにまたあなたは撃ち殺されるのでは。あなたはリスポーンしてきた方でしょう」と言った。すると、「僕の運の悪いことだから仕方がない」というようなことを言った。

シーンは変わり、施設の中でも最奥地、「高レベルなでかい怪物たちの住む沼、その上に浮かぶ人口島」に、一人の女性が走っていた。手を伸ばそうとしたが虚しく、島の切れ目は高い場所になってしまった。ようするに自分の立つ人口島が沼の中に落ちた。腰まで沼に浸かる女性。人口島全体が次々と沼の中に沈んでいく。エサが食える、と喜ぶ怪物。

シーンは変わり、エレベーターの中。たくさんのぬいぐるみのポケモンがあるが、使い物にならない。エレベーター内で出会った男と共に、私は沼の中を歩くことになった。目立たない、出来るだけはじっこの位置で。

先ほどのシーンで喜んでいた怪物が雄叫びを上げるのを遠くの方で確認した。さっきの女性を見つけたんだろうな、と思った。さっきの女性が食われたとなると、ターゲットは分散しないわけだから私達を探しに一点集中するのだ、ということに気付きゾッとした。

沼の端を歩いていた。気づくと目の前に巨大なワニが、二足歩行で立ってこちらに向かって歩いてきていた。とんでもない高レベルの敵だ、こちらは丸腰、敵いっこない。気付かれないようにそっと、ワニの横を通りすぎた。私は振り返った。それがいけなかった。

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