『ポテトチップスコンソメパンチ』が教えてくれたこと
時代は遥か昔の昭和時代
1970年代の終わりの頃。
元気がええのぅ、勢いがあるのぅ
鳴り物入りで世の中に登場した
『ポテトチップス コンソメパンチ』
「パンチの効いた」流行の波に
ザババババ~ンと飲み込まれて
私は母に元気よく、勢いよく
おっかさん
おやつにして欲しい!
と、お願いした。
なんせ、アータ
コンソメ『パンチ』だから。
ポテトチップスが食べたい
というよりもむしろ
お目当ては『パンチ』への
一点集中。
母は私の瞳の中に
お星さまを見つけてしまったのだろうか?
色めきだって興奮している娘に
母親の愛情を
惜しみなく与えてくれるが如く
『ポテトチップス コンソメパンチ』を
与えてくれた。
与え続けてくれた。
そして。
私は『パンチ』に飽きた。
今、私は子供がいないので
あくまでも想像だけど
母親が良かれと思って
与えている愛情を
子供から拒まれるのって
うぅぅぅぅぅ、って
ひるんじゃう種類のショック
なんじゃないかなと思う。
『パンチ』に飽きた私は
幼いながらにも母のショックを想像して
も・う・い・ら・な・い
が言えなかった。
お母さん、
うぅぅぅぅぅ、ってなっちゃうかな。
それはお母さんが
「かわいそう」で「悪いな」と
思い込んでいたのだ。
私は無言のまま
「もう、いらない」オーラを
出し続けたけど
母の脳みそには届かなかった。
・・・・・
時代は平成となった1990年代
私は自らの意志で
『ピザポテト』を
購入できるチカラを持った。
バイトして、財力を付けた喜びのうちの
ひとつに入るだろう。
そこで意を決して
私は決して
意を決しているように見えないように
母にさり気なく言ってみた。
「お母さんて、昔おやつに
『コンソメパンチ』
ばっかり買ってきたよね~
飽きたな~って思う時もあったんだよ~」
さり気なさを演出するために
私は『ピザポテト』を
食べながら話しかけた。
すると『パンチ』が効いているどころか
南無サンダーパワー炸裂
の答えが返ってきた。
「何も考えなくて良かったから」
“子の心、親知らず” あるある。
・・・・・
激動の令和時代に突入した
2020年の現在
私は、主人に
『さやえんどう』と
『堅あげポテト』を買い続けている。
今の自分はあの頃の母だ。
まさに
昭和時代と令和時代の
タイムトラベラー、ほしのはな。
超ヤベー。
なんとなく居心地が悪いから
都合良く記憶のハードディスクから
Deleteしよう、ポチッとな。
※カルビー株式会社とほしのはなの間には、
残念ながら「スーパーマーケット」とか
「コンビニエンスストア」とかの共通点しか
見当たりませんので、あしからず。
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