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【ライブレポート】2020/12/27 LACCO TOWER 年末恒例ファン感謝祭 「みんなが選曲 LTS132 総選挙」DAY2

年末の風物詩、LACCO TOWERによるファン投票企画「LTS」。人気上位曲を演奏するライブの初日は11位~20位の曲を披露しました。二日目は1位~10位の曲が並ぶわけですが、さっそくこのDAY2についてレポートしていきたいと思います。引き続き360度カメラでの配信ライブとなっており、好みに応じそれぞれのメンバーに特化した視点で楽しめるシステムです。今回もレポ前提で全員を見ることができる角度での鑑賞でのレポートとなります。
DAY1のライブレポはこちら

前日のDAY1と異なり、「狂想序曲」で登場するメンバーたち。「LTS132、ラスト、行くぞ!」というケイスケさんの合図で1曲目「灯源」が始まります。大介さんのギター音が曲を引っ張っているような印象を受ける演奏です。負けじと(?)隣にいる啓示さんがベースを振り下ろす派手なアクションで最終日のオープニングを盛り上げる。
「今年もお疲れ様」
「LTS、LACCO TOWER」
「2020年最後のライブです」
間奏でのケイスケさんのメッセージにしみじみする間もなく、ラストに向かって畳みかける重田さんの怒涛のドラミングに圧倒される。1曲目から気持ちが忙しいDAY2です。

「LTS132 2DAYSにようこそ!」
「あらためまして画面の前のみなさまこんばんは」
「LACCO TOWERですどうぞよろしく」

「今年最後のライブの幕開けが灯源っていいじゃないですか」

ケイスケさんのオープニング挨拶から、各メンバーによる全投票結果紹介へ。皆がそれぞれに曲リストが書かれたパネルを持ってのトーク。そして本日演奏することになる上位曲を順次発表していきます。普通、なんらかの形でもったいぶってもおかしくないのに、さらっとベスト3も明らかにするLACCO TOWERです。

前日のDAY1でも触れていましたが、昔作った曲も披露するこのイベントでは、当時のことを思い出して金髪でやらせてもらっている、とケイスケさん。今よりもう少し髪も短かったそうですが、その時代を知らない自分にとってはいつ見ても新鮮です、金髪。

「画面の前のみまさんも、ライブハウスでは叫べなくても家なら布団を口に当てて叫ぶこともできるでしょうし、(できる人は)声を出してもらって結構ですし」

そんな前口上とともに2曲目「擬態」。イントロからクソおしゃれです。“らしさ”と“らしくなさ”の狭間にあるような不思議な感覚を味わいます。Cメロ(?)にあたる部分での色気たっぷりなギターなんかもう最高ですね。LACCO TOWERのこういう、ひと癖もふた癖もある曲、めちゃくちゃ好きです。癖のない曲を探すほうが難しいかもしれませんが…。

3曲目は「檸檬」。タイトルに合わせ、黄色の光が彼らを照らす。Aメロからの歌謡曲感たっぷりなメロディラインも印象的。大介さんはカメラに近づいての激しいギタープレイを炸裂させる!真一さんはキーボードの上に立ち、手拍子する派手なアクション。これを見た、隣で歌うケイスケさんは思わず「うるさいな!」と真一さんを一喝。曲中にこういうことをやるのもLACCO TOWERらしさのひとつ。曲の構成からライブ演出、オープニングからエンディングの流れまで常にあちこちに“緩急”が顔をのぞかせます。

MCブロックでは、今年を振り返ってのトークも。大介さんは、「いろんなものの大切さに気づいた」一年だったと話します。それはたとえば、お店や会合等への外出自粛、となったために散歩に行ったらそれが自分にとっての素敵な遊び場になった、という気づき。小さな幸せを見つけたと話す大介さんです。ケイスケさんも、当たり前のことが当たり前じゃなくなった一年だったと話していました。

2つ目の演奏ブロックは「茜」からスタート。温かい鍵盤の音色から始まり、ギザギザしたギター音が被さっていく。ミディアムテンポの一曲でまた今日ここまでの景色がガラリと変わります。悲しさや切なさが伝わる、哀愁たっぷりな曲。終盤に激しさを増すドラムは歌詞に登場する「私」の心情を反映させているかのよう。

ここ4年で3回もベスト10にランクインしている人気曲「都忘」。暗闇の中、大介さんと真一さんだけが浮かび上がってふたつの音が重なり合う。大介さんのギターが歌うような音を出し、やがてベースとドラムが合流する構成が決まる。最初から最後まで高らかに歌う美しいギターの音色が秀逸な一曲です。

ここでケイスケさんが、もうすでにセットリストの半分が終わったことを告げ、年内ラストライブもあと半分と話すと、大介さんは「ヤダヤダ!ここから離れたくない!」、重田さんは「お風呂入んない!」と駄々をこねますが、ケイスケさんの命令で啓示さんとともに退場を余儀なくされます。ここからはDAY1でも披露された、松川ケイスケと真一ジェット編成での演奏パートです。

今年は5人で集まることも難しく、つまりはLACCO TOWERでのライブがなかなかできないなかで、最小限でのユニット編成となる松川ジェットは機動力高めで活動していました。そのことにも触れながら、今の状況を考えると来年すぐに明るい感じにはならないだろう、と。それでも、我々だけでも明るいニュースを届けられたら、と話すケイスケさんでした。

松川ジェットで披露するのは「紫陽花」。バンド編成時よりも心なしか、ひとつひとつの言葉がはっきり伝わってくるように感じるケイスケさんの歌唱。真一さんのコーラスを入れても最大3つの音なのでそれはある意味当然なのかもしれません。状況に応じて編成を変えながら高いクオリティのライブができるというのは、LACCO TOWERとしての大きな強みのひとつ。余韻を大事にするアウトロも素晴らしい。

「ラスト松ジェ、ありがとう」というケイスケさんの言葉をトリガーに、真一さんによる例のジングルがさく裂してしまう。

チャチャチャン
チャチャチャン
チャチャチャンチャン!
ヘイ!

「ヘイ!」のタイミングで退場していた他の3人も滑り込むけれど、ちゃんとできず納得いかないメンバーはリベンジを希望。あらためて真一ジングルをやり直して、全員でポージングをキメる。バカバカしいことを全力でやるアラフォー男子諸君の姿はある意味美しい…。
「貴様ら配信だからって今年何チャチャチャやってんだよ!」と啓示さんの怒号が響き渡るまでがワンセットで。

さて、ここからは再び5人でのライブとなります。大介さんがいない頃の曲で、ケイスケさんたちにとっても思い出深い曲だという「花弁」。曲序盤にある大介さんのアルペジオ。この曲が生まれた当時にはいなかった大介さんのこの演奏で曲が加速していく。エフェクター踏んで音色を変えての演奏も楽しい。その瞬間をしっかり確認できるのも配信ライブの面白いところ。

真一さんは、いろんなチャレンジができた一年だったと話していましたが、啓示さんにとっては、気づきや感謝もあるけれど、繋がりというものを実感できた年だったんだそう。そしていろんなことを見つめなおせたとも。重田さんは、ホテルサンダーソン企画みたいな新しいこともできたし、リモートが増えたことによって、むしろ生で音を合わせることの楽しさを感じることができたと話してくれました。

配信ライブについてケイスケさんは、これがライブの代わりだとは思っていない、新しいひとつの形だと話します。何を言われようがやりたいことをやっていくし、こんな状況だからこそチャレンジしていくのでついて来てほしいと。そして、バンドも音楽もライブハウスも死なないので、みんなとここ(高崎clubFLEEZ)で一緒に歌える日を楽しみにしていると力強いメッセージ。

気づけばすでにライブも終盤戦。8曲目は「十六夜」。激しくもリズミカルなドラム、高速でも安心感のあるベース、ゴリゴリロックサウンドなギター、情緒を生み出すキーボード、そしてカッコよさと色気全開で襲いかかるボーカル。見事なアンサンブルによって放たれる十六夜の素晴らしさに酔う。

続く「弥生」。ここでケイスケさんがギターをセッティングします。もともとはお祭りだからLTSで弾いてみたら?という流れでこの曲はケイスケさんがギター演奏をすることになったんだそう。

さっそく演奏が始まりますが、直後に大介さんギターでチューニングトラブルが発生して中断。大介さんがチューニングしている間、“トラブル”にかけて虎舞竜のロード《なんでもないようなことが》を歌いだすケイスケさん。こういうハプニングに「ライブっぽくていいっすね!」「ライブだね!」と口々に興奮を表すケイスケさんとに啓示さんです。

再び“トラブル”にかけて、「『BELOVED』大丈夫っすか?」と重田さんがリクエストして、さわりをギターで弾くケイスケさん、なんて場面もありました。サービス精神旺盛です。

無事チューニングも完了して仕切り直しの演奏開始。一歩一歩踏み出していくようなイントロが印象的です。ギターを持つケイスケさんの姿は年に何度も観られないので貴重。持ち味のひとつであるアクションは制限されるけれど、こんな編成もたまにはいいんじゃないでしょうか。大介さんがギターソロをプレイする間奏で、頷きながらアイコンタクトするケイスケ&真一のふたりになんだかグッときてしまう。派手さがあるわけではないけれど、この曲の啓示さんのベースライン、好きだなあ。

首を左右に大きく振りながらドラミングする重田さんがチャーミング。視線を横にずらして見れば、真一さんも首を振り、啓示さんも小さく振っている。伊勢崎組3人の首振りパフォーマンス!

曲が終わると思わずケイスケさんから「楽しい!ギター」と心情ダダ漏れなコメントも飛び出しました。

「いろいろあったね、今年は」
「うちのスタッフも少し変わりまして」
「新メンバーが増えまして」

「悲しい話題を聞くことが多い一年でした」
「目の前にあることを一個ずつ地味でもやっていくことが」
「次に繋がると思うんで」
「来年は必ずどっかで会えたら」

そんなケイスケさんのMCも。通常なら次はファン投票1位曲である「狂喜乱舞」なのですが、今年は“ラッコ”が叫び足りないということで「ラッコ節」を披露します。

「今年最後やぞ!いけるか!ついて来れるかおい!いくぞ!」
ケイスケさんの絶叫、そして大介さんが続く!
「ラッ子のみんな、支えてくれたスタッフのみなさん、そしてLACCO TOWERのメンバー、みんな愛してるぜ!」

勢い右肩上がりの絶叫かと思いきや、“スタッフのみなさん”でいったん落ち着く流れがなんとも大介さんらしい。ここからの「ラッコ節」は、今日ここまでで一番といってもいいくらいの爆発力がありました。歌詞はひたすらに《ラッコ》を連呼するだけの曲ですが、トラック自体がめちゃくちゃカッコいい。この曲でエンジンを高回転させてギアをさらに一段アップして1位の曲「狂喜乱舞」へ

ステージング、照明、演奏すべてがギラギラした、エネルギッシュな時間。激しさが駆け巡る中でも隠し味にしっかりと風情のようなものが散りばめられているあたり、とてもラッコらしい一曲と言えるでしょう。

「LTS132、これにて終幕」
「2020、LACCO TOWERライブ、これにて終幕」
「来年は絶対に会おうぜ」
「LACCO TOWERでしたどうもありがとう!」

ケイスケさんの〆の挨拶をもって、今年のLACCO TOWERのライブは終了を迎えました。

今回のライブはアーカイブもありますので、見逃してしまった方は下記ツイートからたどってみてください。

二日間、合計21曲を披露した「LTS132」。毎年年末の恒例行事も今年は配信でのお届け。次、リアルな現場でLACCO TOWERに会えるのはいつになるのか、まだ正直わかりませんが、いざその時が来た時にチャンスを逃さないよう、健康にはじゅうぶん注意して、いつでも動ける準備をしておきましょう!


今年も大変お世話になりました。また2021年もどうぞよろしくお願いいたします。


セットリスト
01.灯源
02.擬態
03.檸檬
04.茜
05.都忘
06.紫陽花
07.花弁
08.十六夜
09.弥生
10.ラッコ節
11.狂喜乱舞


投票順位
1位:狂喜乱舞
2位:弥生
3位:十六夜
4位:紫陽花
5位:花弁
6位:擬態
7位:茜
8位:都忘
9位:檸檬
10位:灯源

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