見出し画像

【復刻ライブレポート】2016/4/1 ザ・チャレンジ 全国ワンマンツアー「ザ・チャレンジランド ジャパンツアー」ファイナル

【過去のレポを復刻シリーズ】

誘ってもらったザ・チャレのワンマン。声をかけてもらった時点ではまだメジャーでしたが突然の卒業宣言でフリーに。いやー…びっくりです。記念すべき「フリー初ライブ」をこの目で目撃してきました。

開演までの間、ステージ下手側に設置されたブースでは三宅正一さんがDJでフロアを盛り上げています。良い感じで温まったところで場内暗転、「迷子のお知らせ」アナウンスがあってライブスタート。メンバーがひとりひとりステージに登場し、ラストは沢田チャレンジ。風船持参で2階席に出現してフロア大歓声、2階席沈黙…!「沢チャレがこんな近くにいるのに2階席シーンとしてますが…」とぼやきながら1階へ。お客さんたちの間を抜けていざステージに!

『すっぽんぽん』から始まったザチャレのライブですが、自分自身彼らのライブを観るのが初めて。いったいどんな世界なんだろうと興味津々でした。アルバムは何度も聴いて予習してきまして、今日披露された曲たちはほとんどが耳に馴染んでいるものばかり。最初から最後まで存分に楽しめたのですが、恐らくは予習していなかったとしてもきっと楽しかったろうなあと思わせるライブ。笑いあり涙ありのまるで人情劇のようなステージ。湿っぽい話は今日はしない!と沢チャレは言っていましたが、言葉にせずとも多くのファンたちが感じ取っていたエモい空気。曲ごとにいろいろな振付や趣向を凝らした演出でファンと一緒に盛り上がる様は、まさに「ザ・チャレンジランド」です。

いくつかポイントを絞って、ライブを振り返ってみます。

ライブ中、タラコチャレンジ、チャレマック、あるいはこの二人にヤンキーチャレンジが加わったかたちで向かい合ってギターやベースを弾くシーンが繰り広げられます。そのたびに客席からはきゃーー!という歓声があがりまして。客席を見渡してみるとかなり女性が多い。曲やライブを通して、氣志團にも通じるものがあるなあと思っていましたがちょっとしたアイドル要素も兼ね備えているのか、ザチャレは。

『パイレーツ・オブ・シモキタザワ』はチャレマックの号令で演奏スタートとなるんですが、別の会場で「帆を張れ!錨をおろせ!」と叫んでしまう失態を犯してしまったようです。O-EASTではちゃんとキメてくれよ!と沢チャレから煽られて、気合いを入れ直すチャレマック。今日はしっかり「帆を張れ!錨を上げろ!海賊王に俺はなる!」と叫んでかっこよく曲が始まりました。ちなみに沢チャレはピアニカにチャレンジ。ツアー当初は下手過ぎて笑いになっていた演奏も、次第にこなれてきて笑えないレベルの中途半端な演奏になってしまったそうです。確かに怪しい部分はあるものの、ひと通りの演奏をこなしていたと思います。

海賊と言えばこんなエピソードも。福岡のライブでは泣いてしまったチャレマック。「泣いたよな!」と沢チャレにイジられて最初は「泣いてないよ!」と否定するチャレマックでしたが、ヤンキーチャレンジに「いや、泣いてたよ」と言われてようやく認めます。「沢チャレのMCがエモ過ぎて…すげえーーって(思って泣いちゃった)」と語ります。「ワンピース読んでるときみたいな感じだろ!かっけー!っていう」とわが意を得たり的に同意する沢チャレ。しかし他の3人から「だせーー」とバカにされてしまったんだそうです。「この3人は少年ジャンプの世界観じゃないんだよな」と叫ぶ沢チャレ。ヤンキーチャレンジに対しては「ヤングマガジン!」、タラコには「月刊マーガレット!」、ドラチャレには「お前はTarzan!」とメンバーそれぞれを雑誌に例える。ヤンキーチャレンジのヤンマガには笑ったなあ。ドンピシャです。

『パーティーちゃん』ではフロアから2名の男子(自ら志願)をステージに上げてダンサーに。二人のうちややぽっちゃりしている彼に対して「デブのくせに動けるな!」と沢チャレ。あまりにキレッキレな動きやノリノリな感じから何かを察した沢チャレ。「余計なことはするなよ!」と釘をさす。わかります、その気配。もう一人の男の子(引っ越し屋バイトの大学生風by沢チャレ)には「もっとケツを振れ」と喝を入れる。1曲通してほぼ完璧にダンサーをこなす2名に拍手。大学生風男子はグラサンを持っておらず、フロア最前にいた女の子から無料貸与されていました。フロアに戻る際にグラサン持ったままだったけど、ちゃんと返せたのかな。フロアに戻ってからタオルでちゃんとグラサン拭いてたみたいだから、きっと終演後に返したに違いない。

『メロメロ』の前に沢チャレのMC。沢田城には7つのミステリーがあり、全国ツアーにてそれぞれにミステリーが発生していたと。そしてツアーファイナルのここ東京で最後のミステリーが明らかに。ヤンキーチャレンジが客席をパレードしたりチャレマックが独唱したりと各地で起きたミステリー。

渋谷で起きるミステリーは…「メンバーが誘拐される」。

そんな文字が書かれた紙を見せる沢チャレ。するといきなり沢チャレが黒ずくめの男たちに誘拐されてサブステに連れていかれます。「沢チャレがいなくて大丈夫か?」と煽る“悪者”によるアナウンス。サブステの椅子に縛られ、大きな布で全身を覆われた沢チャレを放置して黒ずくめの男たち3人がメインステージにやってきます。そして沢チャレ不在のまま曲がスタート…と思ったら黒ずくめ男のひとりが、身にまとっていた黒い布を脱ぐ…現れたのは沢チャレ!いつ脱出したんだというイリュージョンで盛り上げてくれます。残ったふたりの黒男子はバック宙なんかも交えて派手に踊るダンサーと化す。ひとりの黒男子がもうひとりの肩を土台にして立ち上がりパフォーマンスするという場面では、上の人が手を振ったりして動くたびに土台の黒男子がプルプル震えててちょっと緊張感ありました。

『一等賞』という曲では今、何か応援して欲しいことがある人はいない?とフロアに聞く沢チャレ。すると手を上げる人がちらほら。当てられた彼女は言う。「椎間板ヘルニアの手術がある」と。沢チャレは言う。「それは荷が重い…」と。そして「今応援を必要としている人がいる、それは沢田チャレンジだ」と。今日からフリーランスということで自ら応援を要請。フロアもそれに応え、「沢チャレ 沢チャレ がんばれがんばれ沢チャレ」とエールを送る。恐らくは各ツアー箇所にてフロアから募った特定の誰かにエールを送るコーナーだと思うけど、ファイナルでは沢チャレ自らを応援してもらう曲となりました。

この日のためだけに作ったチャレンジランドのバックドロップ。とてもクオリティの高いもので、たった一夜のために用意したっていうところに今日にかける意気込みを感じます。メジャー卒業なんて、きっといろいろ話し合いもしただろうし、昨日今日で決定できるものでもない。だからこそ、4月1日という記念すべき旅立ちの日に向けていろいろできる範囲で丁寧に準備してきた、そのひとつの証がこのバックドロップなんだろうな。

メジャー卒業に至った思いを吐露する沢チャレ。「メジャーデビューして1年。MJやバズリズムといったテレビ番組にも出させてもらって。好きなアーティストは三代目とザ・チャレンジですっていう子もいて。今度三代目ファンの友達も連れてきますって言っていたけど、その友達はどう感じたんだろう…。メジャーにいると目標も設定されて責任も重くなって、スイングが小さくなっていた。これじゃだめだ。チャレンジしていない。フリーランスになってチャレンジしていこう」

そういえば「フリーになったらレコーディングしたCDをここでばらまいたって文句は言われない。自分たちが損するだけ。俺の携帯番号を言っても、俺が困るだけ」なんて言って本当に携帯番号発表してましたね。あの番号覚えちゃった人もいると思うけど男気に免じて、忘れてあげて!

ライブ中にふと思ったこと。ヤンキーはメンバー紹介時にひと言も喋らず、だいたいクールでドラチャレはマッスルマッスルなんて叫んでた。タラコはちょっとかわいい感じがする。あれ?一松、十四松、トド松がいる…。長男的という意味で沢チャレはおそ松か。チャレマックはなんだろうな。泣いてたところをイジられてる場面を思い返すとチョロ松かなあ。などとおそ松妄想してみました。あとでツイッター見たらドラチャレのアイコンが十四松だった…やっぱり!


「現実から逃げようとしても、振り返るとすぐ近くにいる。現実逃避させてくれるロックもあるけど、俺たちは現実を楽しくするロックがやりたいんだ」と語る沢チャレ。音楽ひとつで明日を頑張る勇気ってのは本当に貰えるものなんです。俺が好きなのは、そういう音楽。嫌なこと忘れてぱーっと騒げる時間も必要かもしれないけど、チカラがわいてくる音楽にずーっとお世話になっている。そしてこれからも確実に、お世話になることでしょう。そのリストの中に今日、ザ・チャレンジも加わりました。遅くなってごめん。

アンコールではメンバーが登場する前に物販チャレンジ(ザチャレの物販担当)による『PERFECT HUMAN』のパロディ『PERFECT BUPPAN』が繰り広げられる。オリラジ藤森くんてキー高いのかな、と思わせるほど歌っててつらそうな物販チャレンジ。お客さんをとことん楽しませようというチームザチャレの心意気がなんだか嬉しくなります。チームという話でいえば、ライブ中何度かローディーさんがステージに出てきてコードさばいたり物を片付けたりしていたんだけど、出てくるタイミングで演奏されている歌を口パクで口ずさみながら作業している姿にも胸が熱くなった。そしてライブ後に沢チャレのツイートで知ったこの事実。


さらに胸熱。

「1年前は言えなかったけど今日は言う!2年くらいまでの間に、お前たちを武道館に連れて行く!あのときは言えなかったけど、俺言う!…言っちゃったもんね」と頼もしい発言!そして「今日のO-EASTはソールドしなかったけど、またここでワンマンやって、そのときは絶対ソールドさせるから。そしてZepp、武道館へ!」と高らかに宣言しました。有言実行、期待してます!

フリーランスになっていろいろ挑戦するというザチャレの最初のチャレンジが発表されました。「ザ・チャレンジ 10番勝負」と題したツアーを開催。大いに沸くフロア。「1番勝負、場所は下北沢GARAGE!対戦相手はアナサニ!」さらに歓声があがる。「日付は…4月2日!」の声に会場はざわ…ざわ…。戸惑いと動揺がこんなに広がるライブ告知、初めて見ました。「あれ、間違えた?チャレンジってこういうことじゃない?」と慌てる沢チャレが可愛かったけども。

結果的にはGARAGEもソールドになったらしく、良かった良かった。いろんなアーティストと対バンして相手の客をひとりでも奪う、と言っていたけどこの姿勢は大賛成。自分を好きでいてくれるコミュニティの中で満足してたら広がらないもの。かつて好きだったバンドが、いつまでたってもワンマンばかりで2マン、3マンといったイベントをやらず、それじゃあファン増えないぞ…ともどかしい思いをしていた経験があるのでこの10番勝負、ぜひとも成功させてほしい!


というわけで散らかりまくったレポで恐縮ですが、フリーとなって初のザチャレライブ、思っていた以上に楽しくて存分に堪能できました。彼らのこれからのチャレンジ、見守っていきたいと思います!フロア後方、バーカンあたりにいても一緒に踊っているくらいに前のめりでライブに参加していた客チャレのみなさんもお疲れ様でした!

セットリスト
01.すっぽんぽん
02.会いたい会いたいちょー会いたい
03.あいうえお
04.愛のロケット
05.週末ロック
06.サマーライダー
07.パイレーツ・オブ・シモキタザワ
08.パーティーちゃん
09.メロメロ
10.LOVEってる
11.一等賞
12.マイガール
13.大きなミラーボールの下で
14.お願いミュージック
15.オレオマエフェスティバル
16.大きな世界
EN.
17.キラキラ
18.花金ダンス
19.恋をしようよ


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?