演者としての絵本作家。
今回は「演者」についておしゃべりをしてみます。
「絵本作家やってます」と言うと、いつも家で絵ばっかり書いていると思われます。
実際はそんなこと全然ありません。いや、他の絵本作家さんはそんな事あるのかもしれませんが。
ぼくは実際、家で絵ばっかり書いてはいません。絵本や紙芝居を書くときは集中して書きますし。毎日ダラダラと絵を書くなんてことはしない。
では日々ぼくは何をしているのでしょう?
答えは簡単。
しゃべっています!
…簡単に答え過ぎました。
でも、本当にしゃべっているんだからしょうがない。
絵本作家をやっていると「絵を書くことが好きなんだ」と思われます。
そりゃ好きですよ。
でもね…
絵を書く事だけが好きなひとは絵本作家になんてなれません。
断言します。
絶対になれません!
ぼくは絵を書くのが好きです。
そして、物語を考えるのが好きです。
そして、人前でおしゃべりするのが好きです。
ぼくは「おしゃべりが好きじゃないひとは絵本作家に向かない」とさえ思っています。
おしゃべりが上手くなくても良い。
おしゃべりが好きかどうかです。
ぼくは以前から伝えるまでを大変にした絵本作家でいたい。そう考えてきました。
絵本作家とは物語を考え、絵を書き、そしてそれを自分で伝える事が出来るひとのこと。
ハッキリ言ってしまえば、このどれかひとつでも欠けているひとを、ぼくは絵本作家として認めません。
…うん。
まぁこの際ぼくが絵本作家として世の中に認められているのか?みたいな疑問は置いておいてね。
数年前とある絵本作家さんが…
「人前でしゃべることが嫌で絵ばっかり描いてきた。だから絵本作家になったのに、絵本作家になったら講演会や読み聞かせの会で人前でしゃべる事が増えてきた。正直これが苦痛です。」と言っていました。
ぼくはこの絵本作家さんを絵本作家として認めません。
ハッキリ言います。
認めません!
…うん。
まぁこの際ぼくに絵本作家として認めませんとか言われて何かあるのか?みたいな疑問は置いておいてね。
ただ、これを言ってしまうような絵本作家は少なからずこれからの新しい時代を絵本作家として生き抜いていくのは難しいでしょうね。
何度も言うように、ぼくが考える絵本作家とは「自分で伝えるという事をシッカリ考えられているひと」です。
だから「作家」としてだけでなく、シッカリと「演者」としての絵本作家も考えていかないといけない。
演者としての絵本作家を考えたとき、ぼくは物凄く恵まれています。
だっておしゃべりが好きなんだもん。
おしゃべりができる場所があるんだもん。
ぼくのおしゃべりを面白いと思ってくれるひとがいるんだもん。
まぁそんなことを言えるようになるまでには、相当の苦労もあったんですけどね。それはまた別の機会におしゃべりします。
なんたって、おしゃべりが好きな絵本作家なので。