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New Album "Leave Behind"から2曲先行リリースしました

1.リリース詳細


来週ニューアルバム"Leave Behind"をリリース予定ですが、それに先行して"Amanojaku"と"Landscape"をリリースしました。
下記リンクからSpotify, Apple Music, Bandcamp, youtube等チェックいただければ。
https://fanlink.to/AmanojakuLandscape

今回のニューアルバム"Leave Behind"は2022年9月ころから作った曲を中心にまとめられています。
ここ5年くらいコンセプトにしていたワテクノ(和楽器+Electronic)とは全く違う路線であり、正直、この作品をリリースしてくれるレコード会社がいるかな…くらいに思っていたのですが、以前にもEPをリリースしたことのあったClipp.Artというレーベルがリリースしてくれることになりました。

1年くらい前から歌を歌うこと&ベースを弾くことも再開し、今後はこの形をメインに活動していく予定です。
とは言え、今回のアルバムからLiveでやれる曲がほとんどないので、どうしようかな、とアレンジを重ねているところなんですがw

そもそも、DJ活動を始めたのが2008年くらいだったでしょうか。
元々はバンド活動をしていたのだけど、2006年あたりだったか、Kasabianとかを聴いていた時に
「これは、一度、クラブミュージック のノリを掴まないとかな…」
なんて思い、そして、当時、JusticeとかKlaxonsとかエレクトロとかニューレイヴなんて言われている音楽が流行っていて、それらにも熱中するうちに気づけばDJ/Producer側に自分が向かっていたなんて次第です。

そして、15年くらいDJ/Producer活動をし、海外リリースは2012年が初なので10年以上になるのですが、去年、やっと納得の行く形の作品(それはクラブサウンドを通過したロックとかAlternativeとでも呼べばいいでしょうか)を作れるようになり、バンド活動的なものを再開するか、となった訳です。

ひとまず、この経緯はこのくらいにしておいて、今回の2曲の解説を書いておきます。


2.楽曲解説

1. Amanojaku (天邪鬼)

この曲を作り始めたのは2021年5月4日で、その当時はまだ「和楽器+Electronic」な作品を作っていた頃です。
そこから2021年9月5日に基本的な構成は完成させたのですが、まだこの時はインストで、歌とか声は入っていませんでした。
元々、この曲はインストでリリースする予定で、流れ次第ではESP Instituteあたりで出してたんでは、ってテイストだったりするんですが。
曲としては、Weather ReportやSteely Danあたりの影響というか、タイトルどおりのひねくれたコードを使いまくってという感じです。

で、2022年11月10日にVocalやVoiceを入れて完成しました。
この時は、別のレーベルから「この曲にVocalを入れてみないか」と打診があって、実はその時に何曲かそんな感じで作ったのだけど、ここのレーベルの諸事情でアルバムを出す話が消えて、ただ、このAmanojakuはその作った中で1番出来が良かったし、リリースできるクオリティかなと思い、今回アルバムに入れることにしました。
この時、あと2、3曲そんな感じで作ったと思うのだけど、それらは納得できるクオリティではなかったので、世に出ることはないと思います。

英語と日本語の歌詞を下記に貼り付けておきますが、この曲で自分が言いたかったのは「SNSの危機」みたいなものでしょうか。
自分たちは最初、自分たちの意見をもって大勢だったりに対して肯定であれ反対であれ意見を言っているのだけど、最終的に呑み込まれてしまう…そして、自分では何か言っているつもりでも、実は言わされていたり、判断を他人任せにしてしまう、そんな状態。
そして、上記とは別の視点で言うと、この歌詞というか、この曲に出てくる少数派の人間が主人公なんだけど、たとえば、DJであるなら、人気や知名度をもったDJに、まるですべて身ぐるみを剥がされるが如く、知名度から金から政治から音楽からどんどん居場所をなくなって、大勢の意向に沿ってしか意見が言えなくなってしまう…そんな危機も歌った具合です。

(Lyrics)
If you tell me Yes
Then I’ll tell you No
If you tell me No
Then I’ll tell you Yes

It’s a boring communication
Desire for recognition
You are always right
I’m always wrong

Living in a world of cliches
Losing my space of fantasy
If you tell me Yes
Then I’ll tell you Yes

How many people justify “Yes”?
How many people justify “No”?
If you tell me No
Then I’ll tell you No

(歌詞)
君が「Yes」と言うなら
オレは「No」と言おう
君が「No」と言うなら
オレは「Yes」と言おう

下らない会話だ
承認欲求
君はいつも正しいし
オレはいつも間違っている

ありきたりな世界に生きている
自分のファンタジーを失っている
君が「Yes」と言うなら
オレも「Yes」と言おう

何人の人が「Yes」を正当化しているのか?
何人の人が「No」を正当化しているのか?

君が「No」と言うなら
オレも「No」と言おう

2.Landscape (風景)

この曲は「死」について歌いました。
「死」というのは、この風景と一体となっていくこと、そんな表現で書きました。
2022年10月3日に作成を始めて、10月6日に完成させました。
今回のアルバムの中で、この曲とアルバムタイトル曲の"Leave Behind"が今の自分の音楽テイストに1番近いかな、と。
誰の音楽に近いというのは分からないというのもあるし、その辺はreviewを書く人などに委ねたいのですが、ここ数年の影響で1番強いのはThom Yorke / Radioheadかもしれないです。
ただ、それも、彼とは違う場所から出発して山を登り始めたのだけど、山の途中なのか山頂なのか、どこかでばったり会ったって表現が正しいかもしれないです。
音楽を聴き始めた時にThe PoliceとかBilly Joelをよく聴いてたので、その辺の要素があるのかもしれないし、もしくはLenny Kravitzとか彼がproduceしたVanessa Paradisのアルバムあたりかもしれないし、こういう歌詞の朗読のような感じはSerge Gainsbourgあたりとかかもしれないし、下記のBandcampのレーベルからの丁寧な解説にはAIRを引き合いに出してくれたのだけど、AIRはあまり聴かなかったんですよね。ただフランスのエレクトロとか、Sébastien TellierのSexualityあたりの頃とかの影響は知らない間にあるのかもしれない。そんなことを言い出すと、クラシックならRavelとか、影響がキリなく出てきそうな感じですが。


(Lyrics)
I think this pain would last forever.
But one day, suddenly, I felt nothing.
Maybe such numbness is only for a moment.
And the mountain I thought I was climbing
It seems as if it’s rising steeply before me again.

I thought I was obsessed with so many things.
I feel myself becoming numb.
Our own joys and sorrows seem to have nothing to do with the landscape that is spread out here.
And eternity seems to be promised in this landscape.
And that eternity is actually promised to ourselves as well.
We are afraid of losing ourself, without realize at all.

The first landscape I saw, it comes again.
Tears flow down my face, thinking how beautiful it is after all this time.
I share this feeling with no one.
No, I feel as if I share it with this landscape.
I love this landscape, but does the landscape love me?
Landscape is…

(歌詞)
その苦痛は永遠に続くかのように思っていたけど、
ある日、突然、何も感じなくなっていた。
そんな無感覚な時間は一瞬なのかもしれない。
そして、登っていたと思っていた山は、
また険しく自分の前に険しくそびえ立っているかのように思える。

色々なことにこだわりを持っていたつもりなのだけど、
どうでも良いというか、どうでも良いを飛び越えて、
自分が無感覚になっていく気がする。
自分たちの喜びや悲しみは、ここに広がっている風景には
全く関係ないようだし、この風景には永遠が約束されているようだ。
そして、自分たちにも、実は永遠が約束されていることを
自分たちは全く気づくことなく、自分たちは自己を失うことを恐れている。

最初に見た風景、それがもう一度やってくる。
今さら、なんて美しいのだろうと、涙が流れる。
その感情を誰と共有する訳でもなく、
いや、この風景と共有した気になっている。
自分はこの風景を愛しているが、風景は自分を愛してくれているのだろうか?
風景は…

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