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4つのチェンジで、安心と希望の新しい政治を東京から!

日本共産党東京都委員会は、東京都政については、次の「4つのチェンジ」で、安心と希望の新しい政治を東京からつくろう、と呼びかけます。

(1)医療・介護・障害福祉・保育――「ケア」に手厚い東京を
第一のチェンジは、コロナ危機で浮き彫りになった都政のゆがみをただし、医療・介護・障害福祉・保育など「ケア」に手厚い東京をつくろうということです。

都立・公社病院の「独立行政法人化」――感染症医療など不採算の部門は切り捨てられる

これまでの都政は、どうだったでしょう。都立病院を16カ所から8カ所に半分にしてしまいました。保健所も71カ所から31カ所に、半分以下に減らされてしまいました。その結果が、現在の医療と保健所の逼迫・疲弊です。医療と公衆衛生をないがしろにしてきた都政のゆがみが、コロナで噴き出しています。

その時に、いま小池都政がやろうとしていることは、都立病院、公社病院の「独立行政法人化」です。

都立病院は感染症医療、災害医療、難病医療、小児特殊医療、周産期医療、救急医療、障害者医療、島しょ医療などの行政的医療を基本的役割としています。たとえ不採算であっても都民の命を守るために必要な医療をしっかり提供するというのが、都立病院の役割です。

それを「独立行政法人化」する目的は、都から都立病院への財政支出約400億円、公社への約100億円を削ることです。そうなれば不採算の部門は切り捨てられ、行政的医療は提供できなくなってしまいます。人手もコストもかかるコロナ対応は、不採算の部門として真っ先に切り捨てられてしまいます。

いま、すべての都立・公社病院がコロナ患者を受け入れています。都はコロナ対応の病床を約5千600床確保したとし、そのうちの2千床は都立・公社病院です。東京におけるコロナ対応病床の4割近くを担い、都民の命綱となっているのが、都立・公社病院です。

「医療ツーリズム」――海外の富裕層のために医療資源を優先的に振り向ける

「独法化」によって「稼ぎ」の悪い医療分野を切り捨てて、「稼ぎ」の良い分野に集中する。その行き着く先が「医療ツーリズム」(医療観光)です。都が「独法化」後の都の医療を検討した文書には、「外国人受け入れ態勢の強化により東京の稼ぐ力を牽引」、「医療ツーリズムへの対応」と書いてあります。 日本を訪れる外国人富裕層向けの医療です。

都民の命を守る行政的医療を切り捨てる一方で、海外の富裕層のための医療に力を入れるとは、邪道中の邪道ではないでしょうか。

自民、公明、都民ファーストは、都立病院「独法化」に反対する都民の請願を不採択にし、「独法化」を推進しています。日本共産党の躍進で、「独法化」中止、都立・公社病院拡充をかちとろうではありませんか。減らされてきた保健所の常勤職員を増やし、保健所の増設をはかりましょう。

コロナ禍の教訓を活かし、「ケア」に手厚い東京へチェンジを!

コロナ危機は、社会的・経済的立場の弱い人たちを、より困難にし、貧困と格差を広げています。中小・零細企業の廃業・倒産、非正規雇用労働者の失業、女性の自殺の増加など、深刻な被害をもたらしています。

感染症の流行や災害が起こったとき、国民の生命と財産・くらしを守ること、さらに、日ごろからこうした事態を深刻化させない仕組みを整えておくこと、誰もが取り残されることなく健康で文化的な生活を送ることができるように支えること、それが政治の役割です。子育て支援、教育、高齢者や障がい者の福祉、生活支援など、ケアに手厚い政治。雇用と営業をしっかりささえる政治。災害から都民の安全を守る政治。こうした方向へ、都政を進めていきます。

(2)「稼ぐ東京」=大企業のもうけ第一の都政から、福祉と暮らし第一の都政に
第二のチェンジは、「稼ぐ東京」の名による大企業のもうけ第一の都政から、福祉と暮らし第一の都政に、切り替えることです。

小池知事は、昨年9月、2期目の所信表明演説で、「稼ぐ東京」を「東京大改革の第一の柱」にすると宣言しました。「稼ぐ」といっても都民の「稼ぎ」ではなく、大企業の「稼ぎ」を応援し、多国籍企業を東京に誘致する話です。東京都は、羽田の新ルート、東京外かく環状道路(外環道)をあげています。

羽田新ルート――「五輪」「外国人観光客」のためという理屈は成り立たない

昨年3月から、住宅と都市機能が密集する都心部の上空を超低空で飛行する羽田新飛行ルートの本格運航が始まりました。「家の中で窓を閉めていても響くごう音で心が休まらない」、「お庭で遊んでいた園児が騒音におびえて泣きだした」、「落下物が不安」など、怒りと不安の声が広がっています。小池知事は新ルート計画を了承し、自民、公明、都民ファーストはこれを推進しました。

しかし、この計画は破綻してしまっています。国土交通省は、羽田新ルートは、「五輪のための羽田増便」、「外国人観光客呼び込み」のためだと説明しました。しかし、コロナで、そんな理屈はもはや成り立たなくなっています。危険きわまる羽田新ルートは撤回させましょう。

東京外環道――「地上への影響は生じない」との言い訳が崩壊した

東京外環道は、工事の開始時には事業費が1メートル1億円でした。現在、練馬―世田谷区間の工事を強行していますが、難工事で2兆3500億円に膨らみ、1メートル1.5億円にのぼります。小池都知事と自民、公明、都民ファーストは、羽田空港までの延長を求めています。そのようなことをすれば、整備費はさらに3兆円もかかります。コロナのもと、巨大道路だけは別会計でお金を注ぎ続けていいでしょうか。

問題は巨額の費用だけではありません。

昨年10月、調布市の住宅街で道路陥没が起こり、地下空洞も相次いで発見されました。住民の命にかかわる深刻な事態です。政府の有識者会議は、外環道の地下トンネル工事が陥没の原因である可能性が高いと認めました。

外環道の地下トンネル工事は、「40メートル以下の深い地下での工事は住民の同意なく行える」とする大深度地下使用法にもとづいて進められてきました。この法律に対し、日本共産党は「たとえ大深度でも住民の生命に損害を及ぼす恐れがある」と強く反対しました。都議会でも、国内外の各地で地下トンネル工事によって地盤沈下や陥没事故が生じたことを示して、建設中止を要求しました。政府は「地上への影響は生じない」と言い張って外環道の工事を進めてきましたが、道路陥没とともにこの言い訳は崩壊しました。その大深度法でさえ、国と都道府県に、安全確保、地盤状況の情報収集・提供などを求める規定があり、外環道建設はこれに照らしても違法工事です。

きっぱり中止し、お金があるならコロナ対策に充てよーこの声を日本共産党に託してください。

カジノ誘致――世界で廃れつつあるカジノを成長戦略にすえる愚かな政治

東京都は石原都政の「お台場にカジノを」の構想いらい、カジノ誘致に延々と「調査・研究」費を投じ続け、自民、公明、都民ファーストはその旗振りをやってきました。しかし、コロナで世界中のカジノは閉鎖と撤退に追い込まれています。北海道は断念、千葉市も見送りを決め、横浜と大阪では大反対運動が起こっています。世界でも国内でも廃れつつあるカジノを、この期に及んで「成長戦略」に据えるほど愚かな政治はありません。日本共産党の躍進で、「カジノはいらない」というきっぱりとした審判を下しましょう。

都民の暮らし・福祉おきざりから、自治体本来の役割「住民福祉の増進」へのチェンジを!

小池都政の「稼ぐ東京」は、すでに破綻が明らかなものばかりです。

そもそも自治体の仕事は、大企業の「稼ぎ」の応援ではありません。「住民福祉の増進」こそ、自治体の仕事です。小池・自公ファ都政は、この肝心な仕事を置き去りにしているのです。

大型開発のほとんどは、コロナ危機のもとで不要不急の事業ですが、今年度予算でも、大型開発優先が続いています。外環道、まちの分断・立ち退きなど住民の反対がつよい特定整備路線などの大型幹線道路建設だけでも、900億円もの巨額が計上されています。

一方で、小池都政は、認可保育園などの「保育サービス」整備目標を、これまでの年間2万1000人分から、2020年度からの計画案では1万4000人に引き下げてしまいました。認可保育園増設の予算は、20年度には10億円減、今年度はさらに40億円もの大幅減です。自民、公明、都民ファーストも、認可保育園を増やすことを求める都民の請願に、くりかえし反対してきました。

東京の特別養護老人ホームの待機者は3万人と高止まりしており、特養ホーム、介護老人保健施設、認知症高齢者グループホームなどの介護施設の高齢者人口あたりの定員数は、東京がいずれも全国最低水準です。ところが今年度予算では、これらの介護施設と障害者(児)施設の整備予算が、のきなみ大幅減額です。

都営住宅は超高倍率にもかかわらず、石原都政以来22年間、新規建設ゼロが続いています。

高すぎる国民健康保険料(税)の負担軽減を求める都民の声に対して、自民、公明、都ファは背を向け、値上げに賛成しています。子どもの均等割の負担軽減のための財政支出は、区長会も市長会も全国知事会も求めていることですが、都議会の自民党は「税金で賄えるというのは無責任のそしりを逃れられず制度を破壊する行為」(19年11月29日の厚生委員会)と、口を極めて非難する有様です。

もう、こんな都政はチェンジしましょう。日本共産党は、外環道などの巨大開発の無駄遣いにメスを入れ、義務教育の学校給食費の無料化、高すぎる国民健康保険料(税)の引き下げ、補聴器購入への補助、都営住宅増設など「住民福祉の増進」という自治体本来の仕事に力を注ぐ都政をつくるために、全力をあげます。

(3)ジェンダー平等を進め、個人の尊厳を大切にする東京を
第三のチェンジは、ジェンダー平等を進め、個人の尊厳を大切にする東京をつくることです。

コロナ危機のもと、非正規で働く多くの女性が、困窮に陥っています。DVや虐待が深刻化しています。「ジェンダー不平等・日本」の矛盾が噴き出しています。

日本のジェンダーギャップ指数は、世界156カ国中120位、先進国(G7)では最悪(2021年度、世界経済フォーラム調査)、まさに「ジェンダー後進国」です。

こうしたなかで、ジェンダー平等を求めるうねりが巻き起こっています。多くの女性が自らの経験と重ね合わせて声をあげ、社会を大きく動かしています。

都議会の政党と議員が問われています――女性比率72%の共産党都議団、いっそうの努力を

都政では、石原慎太郎知事時代に女性蔑視発言が繰り返され、自民党都議による性教育への攻撃もおこなわれました。2014年には、質問中の女性議員に対し自民都議が「早く結婚した方がいい」とセクハラやじを飛ばし、大問題になりました。

現在、自民党都議の全員が「日本会議」の地方議員団体の会員です。「日本会議」は選択的夫婦別姓に反対して署名運動までおこなっている団体です。戦前の日本と侵略戦争を賛美し、日本国憲法を敵視している勢力です。大切な都政をまかせるわけにはいきません。

日本共産党は「ジェンダー平等社会をつくる」ことを党の綱領に明記している党です。共産党都議団は、現在18人中13人が女性議員、72%で、都議会の主要政党の中で抜群の高さです。個人の尊厳を大切にする新しい東京をつくるために、さらに自己研鑽を重ね、役割を発揮していく決意です。

「ジェンダー平等推進局」の設置、憲法の人権保障をすべての都民に!

日本共産党は、都政の中にジェンダー平等を推進する体制を確立・強化し、女性相談事業、DVや性犯罪からの救援などを拡充します。都として「選択的夫婦別姓制度」を国に求めます。「パートナーシップ制度」を都として実施します。

ジェンダー平等社会をつくることは、誰もが個人として尊重され、多様性が尊重される社会をつくることに通じます。

共産党都議団は都議会での議論を通じて、都の「人権条例」を、憲法の遵守と「憲法の人権の理念にもとづいて」の文言を含む条例、すべての人の性的指向・性自認に由来する差別を許さない条例へと、充実させることができました。具体化・実質化は、これからの課題です。

日本共産党は、ひきつづき、日本国憲法の平和と民主主義、基本的人権の条項が都政のあらゆる場面で全面的に実施されるよう、全力をあげます。子どもの権利を守り、すべての子どもを尊重する教育を実現させます。文化・芸術、スポーツを、人間が生きていくのに必要不可欠なものとして大事にする東京をめざします。東京に住むすべての外国人の人権を守ります。ご一緒に力を合わせましょう。

(4)オスプレイ、低空飛行――米軍の無法やめさせ、平和な東京をつくろう
第四のチェンジは、平和な東京をつくることです。首都の空を、米軍機がわがもの顔で飛び回っている状態を、なくさなければなりません。

オスプレイ――横田基地が特殊作戦の出撃拠点に

2018年、米軍横田基地に米空軍のオスプレイが5機配備され、さらに10機に増やされようとしています。

米空軍のオスプレイは、敵地に低空で侵入する特殊作戦を任務としているため、基地周辺では夜間の飛行訓練が急増し、危険なパラシュート降下訓練も行われています。機体に備えられた機関銃の銃口を市民に向けたままの飛行を繰り返しています。

米軍機の低空飛行――都心上空を米軍が勝手に訓練空域に

米軍ヘリコプターによる都心上空での低空飛行が常態化しています。東京都庁45階の展望台からほぼ水平方向に撮影された写真によって、約200メートルの高さで飛んでいることがわかります。日本の航空法は、住宅密集地では300メートル以上の飛行を義務づけているのに、米軍機はお構いなしです。日米地位協定によって航空法の適用を除外されているからです。

しかも、米軍が都心上空を訓練空域に設定していたことが、米軍資料で明らかになりました。日本政府は抗議一つしようとしません。こんな姿勢で独立国と言えるでしょうか。

小池都知事の姿勢も同じです。共産党都議団が低空飛行の事実を突き付けても、「安全保障は国の専管事項」と繰り返すだけです。都庁の目の前で繰り広げられている米軍機の無法に対して、知らんふりを決め込んでいるようでは、知事失格ではないでしょうか。

独立国といえる日本・東京を。「憲法9条、平和を守れ!」の声を!

横田基地が「空輸拠点」に加え「特殊作戦の出撃拠点」にされるのを許すわけにはいきません。オスプレイは、沖縄にも首都圏にも、日本の空のどこにもいらない。この声を広げようではありませんか。

米軍機の無法な低空訓練はやめさせましょう。米軍に異常な特権を与えている日米地位協定を抜本改正させましょう。

日本共産党は、「アメリカ言いなり」政治の大本にある日米安保条約を廃棄して、対等・平等の立場に立った日米友好条約を結び、本当の独立国といえる日本をつくることをめざしている党です。戦前・戦後ひとすじに反戦平和を貫いてきた党です。「憲法9条、平和を守れ!」ーこの声を日本共産党に託してください。

都民のために働く都議会へ、民主的で活力ある議会運営に力を尽くす

都議会が都民の代表機関として、積極的役割を発揮することが、いまこそ求められています。

共産党都議団は、とくにコロナ危機が重大化している昨年から今年にかけて、臨時都議会の開催、会期延長、閉会中審査、特別委員会設置などの要求・提案を、他の会派とも共同でくりかえしてきました。小池都知事が、都民の権利と利益に直接かかわる条例改正や補正予算を「専決処分」で決めるという、議会軽視、非民主的都政運営をくりかえしているもとで、都議会と政党の側が、議会の積極的な役割発揮と民主的運営に努めることが、いっそう重要になっています。

日本共産党は、この立場でひきつづき力を尽くします。

本当の対決構図は、“日本共産党対自民・公明・都民ファースト”
都民のみなさん

こんどの都議選の対決構図は明瞭です。一部メディアは、「自民・公明対都民ファースト」といいますが、どの問題をとっても、自民、公明、都民ファーストの間には政治的立場の違いはありません。そろって小池都政を推進してきました。

本当の対決の構図は、“日本共産党対自民・公明・都民ファースト”です。

日本共産党の躍進で、自民、公明、都民ファーストに厳しい審判を下し、安心と希望の新しい都政をつくろうではありませんか。

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