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仄かな微笑みを映すもの。

「お守り」をつくってほしい、という注文をいただいたのははじめてだった。

昔から、アクセサリーはお守りだと思っていた。
ところがいざ、お守りをと言われると、立ち止まってしまった。
ちいさなものなのに、すべてが詰まっていなければいけないような気がして。
それでいて、いつも側にあっても違和感のない。
あれもこれもと思いながら詰め込んでいるうち、ずいぶんと時間をいただいてしまったけれど。

アクセサリーはきっと身を飾るだけのものではなくて。
ふとしたときにささやかな光になってくれたり。
ちょっとした自信を持たせてくれたり。
だからこそ、心惹かれ、つくってきたのだと思う。

自分がつくるものに、守るものという価値を求めてもらえることは、とても光栄なこと。

いつかは飽きてしまうかもしれない。
気が向いたときに、思い出して取り出してみるのでもいい。
向き合ったとき、一瞬でも誰かの顔を緩ませられるようなお守りをつくっていけたらと願う。

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