嘘の流れ着く海

涙を隠して笑うことも嘘だというのなら
世界は嘘吐きで溢れてる

貴方の唇から途切れ、震える声に
聞こえる嗚咽に
僕は涙を流さない

貴方の両目がどんなに腫れて
痛々しく思えたとしても
僕は、涙をこぼさない

涙の後
また、前を向く強さを知ってる
涙の痕
その眼差しに宿る強かな美しさを

目の前で貴方が泣き崩れたとしても
僕は、涙を浮かべない
唇を噛み締めて
弱さなど滲ませず
貴方の背を支える一手になろう
移り変わる空の色を伝え
貴方に刻を知らせよう

普段は気丈な貴方が嫌う涙を
僕の涙を
僕だけは今、
僕の海に流し、満たそう