1. 先生と生徒 高校1年生

こんな題名付けたら怒られる話題だな

※これはフィクションです

と付けておかなければ

いい加減にしてよ
最後に会ったのは13年も前だよ
それなのに年に何回かは思い出せって夢に出てくるのね
夢ではいつも私があなたを見てるの
人目を気にしながら、あなたを追いかけてるの
あんたは余裕ぶった顔してさ


現実と一緒じゃん

夢くらい楽しい夢にしてよね
幸せな夢にしてよね

そんな昔のことなんてもうどうってことないのに
そんな夢見たら、やっぱり思い出しちゃうの
ちょっと苦しくなっちゃうの

だからもうやめてよ
元気でいてくれたら…
こっちはもういいんだから


入学式

中学の友達がいない状態での高校入学
不安なのを隠して登校した
人見知りだけど、プライドは高いので
一人でも大丈夫オーラを出しつつ席についた

担任が入ってきて自己紹介
「〇〇〇〇です、25歳です」

「25歳」に耳が反応した

このとき24歳の彼氏がいたのだ
一個上かぁ〜、へぇ、ふうん、まさかなぁ

この「まさかなぁ」は「年上好きとはいえ、まさか好きになるわけないよな」のこと

「たちばなさん、家から電話で、すぐ帰って!」
とレクリエーション後に言われる
それが最初の会話だった

この電話、祖父の危篤だった
入学早々、学校を休むことになった
3日後登校したら、もう女子グループができていた
ぼっちかよー

友達がいないことが嫌なんじゃなくて、周りにあの子友達いないのかなって思われるのが嫌だった

でもそんな不安はすぐなくなった
後ろに座っていた超絶美女のユイちゃんが話しかけてくれたのだ

超絶美女なだけあって、男友達も多いし、2週間もすれば
違う学年からも男がやってくる

結構しんどい
ユイちゃん目当てだから、わたしのことは無視だし
かといって、わたしも無視するわけにはいかず、
話を聞いてる風に接しなければならなかった

そして美女には美女も近付いてくる、シホちゃんも友達になった
ユイちゃんはハーフ系、シホちゃんはモデル系
二人ともコミュ力も高い
男なんてすぐ手の平よ
その中に、ちんちくりんなわたし
ね、しんどいでしょ

でも友達いないよりマシだし、わたしがちんちくりんだからって美女ふたりはいじめることもなく、わたしの恋愛話なんかも聞いてくれて。
高校生活なんとかうまくいった。

先生とは割と早く仲良くなった。
先生はわたしをイジって、わたしはそれに突っ込むような関係性だった
若いだけあって、生徒みんなと仲良くしてた先生だったと思う
ただ友達に「先生と付き合ってるの?めっちゃ仲良いよね」って言われて、
好きってバレるかもって咄嗟に思った
ってことはもう好きだったのかな

そのうちシホちゃんは不登校になり、わたしが
シホちゃんの様子を先生に伝える役になっていた
ユイちゃんは先生のアドレスを知っていたので、夏休み中シホちゃんのことを報告したいから、アドレス教えてと連絡先をもらった

わたしはもう完全に好きだった
アドレス教えて、は口実だった

「たちばなです。ユイちゃんからアドレス聞きました。
シホちゃんはバイトしてるみたいです。」って報告メール

返信がきて「了解、これからもよろしく」
最初はこんな当たり障りのないメール

いつの日か電話もしていて
わたしに彼氏がいることも話していて

でもわたしは舞い上がって言ったの
「先生のこと好きかも…」
ずるい、言い方がずるい
しかも彼氏いるよ

若いっていいねぇ…
って言ってる場合じゃなくて
わっ!言ってしまった。
言ってしまったからには、彼氏と別れなければ

思い立ったらすぐ行動なのが良いところ?

彼氏に「好きな人ができたから別れる」と伝えたけど
彼氏は納得していなかった
そんな出会って4ヶ月の男を好きなんて信じられないみたいな感じで説得されたような気もするし

わたし自身、大好きだった人とお別れすることも初めてだったから悩んだ
※前回の話を参照

ということで、先生との電話はしつつ、彼氏とも別れないという選択をした

先生も別に付き合う気があったわけではないけれど、わたしのどっちつかずの態度に怒ったり、喧嘩したり…
なんだか変な関係だった

結局担任だった高校一年生の間は、この関係に名前がつくこともなく、だらだらしつつ、彼氏との日々もあって。
さらっと流れた。

流れが変わったのは高校2年生のバレンタイン

この間に何かあったわけではないけど、相変わらずメールや電話をたまにしてた
担任ではなくなったから、近付く口実もなく、
学校で話すことはもうほぼなかった
相変わらず見つめるだけ
たまに目が合うと嬉しくて
だから毎日毎日学校は楽しかった
先生と目が合うだけで
わたしは毎日生きてこれた

確実に彼氏よりも好きになっていた

でもどちらにもその気持ちは伝えられなかった
別れる覚悟がなかったから

バレンタインという浮かれた文化に
乗っ取られたんだと思う

友達がチョコを買うのについていって
わたしも買ってしまったのだ
先生へのチョコを

いつ渡すとか、なんて言おう…とか
なんの考えなしに買っていた

若さゆえ…

って付ければなんでもオーケー?

学校で渡すわけにはいかないし…
じゃあいつ!?

バレンタイン当日、わたしは教員の住所録を読んでいた


#2先生と生徒高校2年生  につづく

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?