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1冊の本を繰り返し読んだあのときにはもう戻れなくて

おはようございます、ほしちかです。

いま、県立図書館と市立図書館から合わせて小説を20冊借りてきていて、少しずつ読んでいるのですが、たくさん本を読める大人になってよかったなあ、と思う一方、子供のころのように、同じ本を繰り返し10回は読むとか、そういうことはもうできなくなったと思って、少し寂しい気持ちになりました。

私の実家は田舎にあり、誕生日やテストでいい点をとったときなど、小説や漫画を買ってもらえました。市立図書館は市内にひとつしかなく、遠かったので、小学生の足では行くことができず、たまに祖父に連れて行ってもらうくらいでした。

なので、買ってもらった本で、気に入ったものは、本当に大切に読んでいて、繰り返し繰り返し、何度も読んでいました。そうすると、その本の大切さの比重が、自分の中でどんどん大きくなるのですよね。

大人になった今は、本が簡単に、図書館でも店頭でも手に入りすぎて、一冊の本を大事に大事に何度も繰り返して読む、とうことがもうできなくなりました。

繰りかえして読むほどなら、次の新しい本を読んだほうがいい。そう思うようになってしまって、だからこそ、自分の中に強い印象を残す本は、子供の頃に比べて少なくなったように思います。

なんでも手に入ることは、もちろんいいことなのですが、手に入らない時代だったからこそ、その価値がものすごく上がる。

だから、誰しも、お金がなかったときに手に入れた、思春期の小説1冊、CD1枚の価値は重いのでしょう。

そんなことを、つらつらと考えている休日です。


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