何度も何度も読んでもらうことの大切さ#磨け感情解像度 優秀賞入賞に寄せて
こんばんは、上田です。
さて、いろいろなところで話題になっているので、もうご存じの方も多いと思いますが、illyさん(入谷 聡さん)が主催の、noteで大フィーバーした私設賞「#磨け感情解像度」コンテストで、なんと思いがけず優秀賞に選んでいただきました。
私の応募作はこちら。
発表のnoteはこちらです。
選んでくださった主催のillyさん、そしてまとめ隊のサトウカエデさん、カラエ智春さん、Mica Hiraiさん、みなさんのたゆまぬ努力と優しさの上に成り立った素晴らしいコンテストで、こんなに素敵な賞をいただけて、私はとても幸せものです。
そして、ひとつ、入賞作品「漁村の女」について、コンテストに応募する際も、みなさんからTwitter帯で温かいコメントをいただいていたときも、明かしていなかったことがあります。
私のnoteを長く読んでくださっている人は、すでにもうおわかりだと思いますが、漁村の女は、このコンテストのために書き下ろした新作ではありません。
2014年(もしかしたら2015年だったかも?)にnoteに載せた、私の旧作なんです。
もちろん、過去作をコンテスト用に再投稿することはOKされていたので、応募したのですが、それでも、素敵なコンテストに対して完全な新作を書けなかったことを、最初は「申し訳なかったかなあ」とうじうじしていました。
「漁村の女」は、いままでに何度かnoteで再掲載を繰り返したりしていた作品だったのですが、初期のnoteには人が少なかったこともあり、まさかこんなに多くの人に賞賛していただける作品だとは思っていなくて、この賞に応募してはじめて私自身も作品の可能性に気づいたところがあります。
漁村の女は昔から私自身気に入っていたこともあり、このコンテストの主旨を見たとき、とても出すのにぴったりだと思ったため、応募しましたが、まさかこんなにすごい結果につながるとは、私自身夢にも思いませんでした。
自分でもそこそこうまく書けたと思う過去作が、コンテストをきっかけに、ちょっとでも読者が増えたらいいなと思っていましたが、予想以上でした。
漁村の女を愛してくださった方がたには、本当に、今一度、深くお礼を申し上げさせていただきます。
そうして、もうひとつ、お話をさせてください。
私は7月8日に、noteの連載「洋食屋ななかまど物語」を加筆修正した「金沢 洋食屋ななかまど物語」で、ありがたくもデビューさせていただいたのですが、実は、このWEB版「洋食屋ななかまど物語」はnoteから一度降ろして、公募賞に出したことがあるんです。
noteでたくさんの人からコメントを2017年にいただいた「洋食屋ななかまど物語」が、書籍にならないかと夢を見て、WEB掲載していても応募期間中降ろせばOKの賞に出しました。
(ちなみに、そのときは、noteの小説本文だけを削除して、note本体の白紙記事とコメントだけが残るようにしての応募でした。いただいたコメント、消したくなかったんです)
結果は、見事に一次選考落ち。ものすごくがっかりしました。それで、ふたたび掲載しなおし、今度はnote上で(今は見れないようにしてありますが)2018年頃に「洋食屋ななかまど物語を読んでくれる編集者の方はいませんか?」と泥くさく募集もかけました。結果は、反応なし。メールの一通ももちろん来なく,洟もひっかけてもらえませんでした。
でも、みなさんがご存じのように、洋食屋ななかまど物語は、2019年6月、PHP研究所の編集者さんの目に留まり、2020年に書籍化を果たしました。
私が伝えたいことがおわかりでしょうか?
noteでみなさん、日々たくさんの作品をつづっていると思います。
反応がないように見えても、時と場所を変えれば、認められることもある、ということです。
そのために私がおすすめしたいのは、noteのタイトルに【再掲載】とつけて、過去作を投稿しなおすこと。もちろん、或る程度、間が空いてからのほうがいいですが、私は【再掲載】とつけてリポストした小説で、最初に投稿したときはおすすめに入らなかったのに、再掲載の際に「編集部おすすめ」に選んでいただいたこともあります。
ちなみに「チーズ・カレー・ひき肉ポテト」という児童文学です。
私は姑息なので、ここでも再度載せちゃいます(笑)
なので、自分で「これだ!」と思う作品が書けたときは、最初その作品に反応がなくても、何度も、何度も、時と場所を変えて投稿しなおす、ということは、すごくいいことなんじゃないかと思います。
もちろん、新作をどんどん一方で書いていくことも大事ですが、過去の作品で大事なものは、ちゃんと磨き上げて、ブラッシュアップして、いつか日の目を見る日に向けて、ストックしておく、ってとても大事なんじゃないでしょうか。
私が今日一番伝えたいことを、僭越ながら、書かせていただきました。
コンテスト「磨け感情解像度」の作品を読むことですが、ちょうど「金沢 洋食屋ななかまど物語」の発売告知準備期間と重なってしまったこともあり、そのほとんどをまだ読めていません。
みなさんの、力作ぞろいの応募作品、落ち着いたらぜひ少しずつ読んでいきたいと思います。
それでは、主催のみなさん、応募者のみなさん、読者のみなさん、お疲れさまでした。また次の作品、次のコンテストでお会いしましょう!
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