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ダジャレ伝説|ショートショート
「『洒落峠』って知ってるか?」
「何それ、心霊スポット?」
「いや、それが違うんだよ。ま、似たようなもんだけど」
「どういうことだよ」
という会話をきっかけに、俺はサトシと「洒落峠」へとドライブすることになった。サトシは車中、その「伝説」を教えてくれた。
「『三年峠』ってあるだろ?」
「国語の?」
「そ。『三年峠で転んだ者は三年しか生きられぬ』ってやつ。『洒落峠』もそうなんだよ」
「あ?」
「だからそこでダジャレを言った者は三年しか生きられない」
サトシの説明はイマイチピンと来なかった。
伝説自体もアホらしいが、いずれにせよダジャレなんて普段言わないので、余裕だと思った。
ナビが案内を終了したので車を停め、外に出た。
足元の石に「洒落峠」と彫られていた。
その石の横には缶の上にミカンが置いてあった。
「あ!」
サトシが指す方を見ると、民家から干してある布団が風で吹き飛ばされるのが見えた。
俺は三年しか生きられなくなるかも、と唾を飲み込んだ。
今回は、へいたさんと同じショートショートnoteのお題を使って書いた物語です。
へいたさんのお話はこちらから。
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