「皐月と美月の夏。」<note版⑱>


18話 レオの話 「誓いの月。」


初めて美月を見たのは、東京のカフェだった。

その日は、日本で初めて僕の個展が開かれた日で、2年以上かけて描き続けた20を超える絵画を小さいけれど歴史があるギャラリーで飾れたことに、なんとも言えない高揚感と安堵感を感じながら、コーヒーを飲んで休憩していた。

僕の横の席に座る彼女は、ひたすらに窓の外しか見ていなかった。

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山形県に住んでいる小学4年生です。小説や漫画を読むのが好きで、1年生の頃からメモ帳に短い物語を書いてきました。今はお母さんのお古のパソコンを使って長い小説「皐月と美月の夏。」を書いています。サポートしていただいたお金は、ブックオフでたくさん小説を買って読みたいです。