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六月の星々（140字小説コンテスト第2期）応募作 part3

hoshiboshi

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月ごとに定められた文字を使った１４０字小説コンテスト。

今月の文字は「流」。

６月３０日までご応募受付中です！
（応募方法や賞品、過去のコンテストなどは下記をご覧ください）

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応募作（６月１３日〜１９日・投稿順）

sato（サイトからの投稿）
洗濯物が飛び跳ねる三十分間
かんそうランドリーには誰もいない

ラジオを流しても
むわっとした暖気に瞼が下がって
家の布団を思い浮かべる雨の夜

三十分が終わる頃
コンビニに寄りたかったのも忘れて
ふわふわの洗濯物に心躍らせて帰る

明日は明日で今日は今日
その境目をふらふら帰る

春歌（サイトからの投稿）
カレーライスハモエマスカ？ゴミ箱の前で流暢な日本語で話かけてきた君は黒肌の国費留学生。僕等はすぐに意気投合。僕が僕の未来を描いた時、キミはキミの国の未来を描いていたね。また会おう！と言ってもう何十年会えていない。だけど、今も僕にとってエチオピアは外国じゃない。キミそのものなんだ。

春歌（サイトからの投稿）
ギィーッ、ギィーッ。ねぇ、起きて。遠くで変な音が聞こえるの。私に起こされ、キミは気怠く寝返り打って腕をまわす。あれはね、流氷が鳴いてるんだ。流氷が来た証拠だよ。明日は….。暗い海を漂う氷がぶつかりあう音。寝落ちたキミの深い息にしがみつく。ここはどこ？このまま凍って流されよう。

泉　洋輔（サイトからの投稿）
携帯電話のアラーム。設定時間を変える必要はない。
明日も流されるままの一日。変化はない。僕にとっては当たり前の日常。
そんな明日は、たぶん誰かにとっては特別な日。良い特別なのか、悪い特別なのかは知る由もないけれど。
「いい一日でありますように。」
宛先のない願いを唱え、床に就く。

鯉瀧堂（サイトからの投稿）
流血や流出は惨事だけど、流星なら勇者のアイコンにもイケメンの名前にもなる。流しソーメンは盛り上がる夏のイベント。流線形はクールな誉め言葉になる。遅れないために画面に集中するパワーをくれるのが流行。先駆けて知ればマウントを取る手段になる。流が流されずにこのまま続いて行くことを願う。

鯉瀧堂（サイトからの投稿）
急な流れなら水は軟水になる。緩やかな流れなら硬水になる。激しい流れに耐えたおかげでできた軟らかさ。流されるまま逆らわない結果起きた硬さ。水の性質は流れるスピードで決まるようだ。急流が名所の日本は軟水の宝庫。軟弱で流されやすいかもしれないけどそれは厳しい流れを乗り切った証でもある。

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