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八月の星々(140字小説コンテスト第2期)応募作 part4

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月ごとに定められた文字を使った140字小説コンテスト。

今月の文字は「遊」。

8月31日までご応募受付中です!
(応募方法や賞品、過去のコンテストなどは下記をご覧ください)

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応募作(8月20日〜26日・投稿順)

朝本箍(サイトからの投稿)
寿命は300年らしいからそろそろかな。この夏、遊園地のお化け屋敷で出会った幽霊が三度目の逢瀬でそう言った。この間来た外国人に聞いたらしい。いつ死んだか覚えてるの。私の問いに、数えてるからねと笑う。次の次の秋で300回目。死んでからの方が楽しかったよ、笑顔の向こうに壁が見えた。

朝本箍(サイトからの投稿)
どうにもならず、行ける中で一番高いビルの屋上で空を見ていれば浮遊するタコと目が合った。タコの目は想像よりも大きく、空と一緒に私を見つめているのがわかる。空での動きは海中と遜色なく、タコにとってはどちらも一緒なのかもしれない。僅かな沈黙の後、タコは腕か足を大きく振り又進んでいった。

ヒトリデカノン(サイトからの投稿)
『子供の頃にやり残した事、ありませんか?』脱皮ファスナー5個入千円「ひとつください」軽くシャワーを浴び脱皮ファスナーを背中に貼った。ファスナーを少しずつ上げていくと50才から40、30、20、10……。6才になった。子供の服と机を借りた。取り出したのは「夏の友」遊び心はもうない。

遠出トチカ(サイトからの投稿)
「私達はあなたをこの星の代表に選んだのです」
遊星からきた彼は畳の上でほほ笑む。だが、俺はその言葉を信じない。
一年前から各家を訪問し同じ事を言う彼らの話題で世間はもちきりだったが、いくら待っても家には誰も来なかった。そして今日、ようやく彼はきた。そう、俺は地球最後の男だった。

ヒトリデカノン(サイトからの投稿)
患者を安心させる笑顔で「チクッとします」と言った。(チャリン)注射が終わるともう帰っていいですよという笑顔で「1時間程したら効果が現れます」と医者は言った。(チャリン)遊びに行く予定もなく空を見上げていると幸せそうな笑顔になった。(チャリン)スマホを見ると「積立笑顔」0から1へ。

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