改善しない学内の混雑状況 策はエスカレーターにあり?
2023/6/14発行 夏号(1059号)
本学の市ヶ谷キャンパスはその学生数の多さから、混雑していることが日常風景である。4月中はまだキャンパス内の校舎・教室の配置や授業に慣れていない新入生が多い時期のため、4月末までガイダンス期間の混雑対応と安全確保を目的とし、混雑が予想される場所に本学の職員を配置し対応していたほどである。当時は1限終了後の休み時間に大内山校舎1階のエスカレーター前とボアソナード・タワー1階のエレベーター前での誘導を市ヶ谷学生生活課と学部事務課の職員が行った。また同期間に学食での混雑を緩和するため、昼休み時間中にセブンイレブン前での誘導を市ヶ谷学生生活課の職員が行い、また、学食のつどひ、フォレストガーデンでの誘導を施設保全部と市ヶ谷学生生活課の職員が行っていた。市ヶ谷キャンパス内の教室や学食での混雑解消は簡単なものではないが、エスカレーター前での渋滞は改善することが比較的容易である。そのポイントは、上記の期間に職員がアナウンスしていた「エスカレーターは2列で乗ってください」にある。学内だけでなく、駅や店内のエスカレーターではたいていの場合左側に寄って利用する。これは、急ぐ人が歩いてエスカレーターを利用することに気遣って片側に寄っているのだ。なんとなくマナーのようであるため多くの人が左側のみに寄って立ち止まったり右側で歩いたりするのだが、実は転倒事故を防いだり輸送効率を上げるためには2列で立ち止まって利用することが好ましい。定着した「片側開け」の習慣を変えることに抵抗を抱く学生もいるだろうが、安全かつ円滑な移動のために意識を変えてはどうだろうか。(長谷川桜子)