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新潟旅行記〜1日目〜

両親を連れて初めて保養所へ2泊3日。
あてま高原リゾートベルナティオは、昨年(2022年)の年末、同期との研修施設として初めて訪れた。
研修は1週間だったが、今までのどの研修よりも楽で拍子抜けした。後から、「あれは1年間頑張ったご褒美みたいなものだから」と“研修”の目的を知った時は納得だった。
研修内容は正直ほとんど覚えておらず、ホテルがあまりにも素敵だったことばかり記憶に残っていた。
特に朝ごはんのビュッフェには、焼きたてのクロワッサンやもちもちのワッフルがあり、それらを1週間食した私は見事に増量したものだった。
研修の時から、「そのうち父母を連れてこよう」と決心していた私だったが、およそ1年越しにようやく機会が訪れた。

勤労感謝の日が木曜日にあった今年、私は休みを日曜に振り替えてもらい、11月24日から26日までの三連休をゲット。
有給を取った両親と一緒にベルナティオに行くための新潟旅行が決行できた。

安比に住む私は、連休前の最終出勤日である23日の夜の夜行バスで東京へ。以前モンクレールのダウンを着て夜行バスに乗ったら大分気まずかったため、今回は着古した中高時代のコートで参戦。
24日朝イチにバスから降りた感想「東京暖か」。寒く無いよう、コートの下にユニクロのウルトラライトダウンを仕込んでいたのを少し後悔。
実家の最寄り駅まで電車で向かい、駅で待っていた両親と合流。父が随時会社からの電話に対応する必要があるため、珍しく母が運転する車に乗った。

今回の旅行で私が決めたコンセプトは、「いまだかつてないゆったりとした旅」。これまでの家族旅行といえば、目一杯観光地を周り、へとへとになって素泊まりの宿に着いたら後は寝るだけ、みたいなせかせかムーブをかましていた。
両親も50を超え、私としては両親に“人生を楽しむ”フェーズに入って欲しい思いもあった。
そのため、今回はいつもよりは早めに宿に着こうと計画していたものの、流石に朝の通勤時間ぐらいの時に東京を出て直でベルナティオは早すぎる。
と言うことで、ベルナティオ近くの軽めの観光地を初日に回った。


西福寺

1ヶ所目に行ったのは魚沼市にある西福寺。
外観は正直かなり地味だか、天井へ施された石川雲蝶の6年をかけた超大作「道元禅師猛虎調伏の図」に圧倒される。
ただ、内部は撮影禁止であるため、残念ながら撮ることはできなかった。
内部では音声での説明が随時行われており、説明を聞きながら透かし彫りの天井を見上げるのは中々趣深いと思った。
彫刻以外にも、板貼りの床に施された鎹も、様々なモチーフがあり探すだけで楽しかった。


男山漁場

次に向かったのは長岡市西川口の川口やな場。
川のど真ん中に鮎の掴み取りができる施設があり、夏に行けば大変盛り上がる場所だろう。残念ながら11月の後半でさらに雨に打たれていた私たち家族は、遠くから「あれがあの施設?」と、遠くから見るだけだった。
今回やな場に行った目的はズバリ、鮎が食べたい!!
閉店だったら嫌だと思った私は西福寺に着いたタイミングで、鮎焼きと鮎飯を予約。
わくわくして食堂に着くとびっくり、なんと鮎焼きが一匹1800円。千円くらいかな、の予想のおよそ倍。
悪い意味で素直な私の父は思わず「え!高!高くないか!?」と店員さんの前で声に出してしまった。
店員さんは70代ぐらいのおばあちゃんで、「ごめんなさいね…今の時期高くて…」と本当に申し訳なさそうで、我が父ながら恥ずかしくてしょうがなかった。
父も私と母に白い目を向けられ、我に帰ったのか、少し居心地悪そうにしていた。
出てきたお料理は本当に繊細で、丹精込めて作ってくれたのを感じられたため、余計我が家はいたたまれない気持ちでいた。
そしてお会計の時、なんと店員さんが「鮎が小さめだったから」と言う理由で、1800円から1400円に値引いてくれたのだ。
無神経な父も流石に「え!申し訳ないです。払います」と言っていたが、結局お言葉に甘えてしまった。
私はとんでもなく恥ずかしかった…


越後妻有里山現代美術館 MonET

初日、最後に訪れたのは妻有と書いて、つまりと読む妻有現代美術館。
すぐ隣が道の駅で、お土産を買うのにもちょうどいいところだ。
現代美術館は、見る人によって十人十色の解釈を持てるところで、私は比較的好きなのだが、美術に関することになると厳しくなる人、そう、私の父が今回は同行しているため少し緊張していた。
中で父が一番興味を持ったのが、暗闇の展示だった。
内容としては、真っ暗の部屋の中を豆電球を付けたおもちゃの電車がレールの上を走る。豆電球の光でレール横に置かれた様々なものが映し出される壁の影を見る展示だ。
父の考察では、作者はきっと子供時代布団の中で懐中電灯を照らして遊ぶのが好きだったのだろう、とのことだった。

3箇所を巡り、少し薄暗くなったころ、ついに目的地ベルナティオに到着。

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