少女の日記としてではなく、一人の人格ある人間のものとして「アンネの日記 増補改訂版(文春文庫)」を読む ⑧ アンネリーゼは成熟し、巣離れをする時季にはいっているのに・・・
脳科学者は「15歳は大人脳」だと言う。
アンネ(本名はアンネリーゼ)はこの時14歳であるが、あと数か月で15歳を迎える。
彼女が少々早熟であることを考えると、見た目は痩せた少女に見えたかもしれないが、中身はもう既に立派な大人なのである。
異性に焦がれ、自分をいつまでも「子ども扱い」する両親から離れる時季を迎えているのに、物理的にも精神的にも、それをさせてもらうことができず、苦しんでいることがうかがえる。
ちなみに「巣離れ」とは鳥がいったん巣を飛び立った後、自分の能力を吟味しながら、徐々に元の巣から離れていこうとする時季にあたる。
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