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学校教育に決定的に欠けているものの一つ ③  ソフト・ランディング

おそらく多くの人が感じていることだと思いますが、特に幼稚園・保育園から小学校に上がる時のソフト・ランディングは本当にひどい状態で、昔からほとんど何ら変わっていません。

幼稚園。保育園時代は保護者と一緒に登園し、登園した時には必ず保育士さんが出迎えます。
そして、保護者と簡単な連絡をした後、まず保育士が子どもと話をした後、他の事の遊びに合流させたりします。
(但し、私たちの時代には、自分たちで歩いて登園していましたが、それは同じ幼稚園に通う子どもがうじゃうじゃいて、集団登園していたから、差し支えなかった)

ところが、小学校新入学を迎えた児童は、うれしそうにランドセルを背負って喜んでいたのもつかの間、少子化の今は、ひとりで登校し、教室に向かわねばならないという状況も珍しくありません。

がんばって登校して教室までたどり着けたものの、担任の先生が待っているのは最初の数日だけで、先生がいつもいるなんてことはありません。

知らない子どもたちばかりだったら、入っていけないですよね?

教室の中は、机と椅子が無機質に並んでいて、子どもがやることと言えば、ランドセルの中身を出すくらいの事です。

違う記事で書いたのですが、新一年生たちは、とっても「ソフト・ランディング」できなくて、緊張し、「トイレに行きたい」ということを言えず、我慢しきれなくて、おもらしする子もたくさんいました。
それで、叱られていました。

学校や教師によって違いはあるものの、基本はいまだにこんなものです。
うちの子どもの時がこんな感じでしたから。

それは、学校に行きたくなくなりますよ!


小学校から中学校も、レベルが違うだけで質的には変わらないですね。
自分が中学教師だったのに、こんなことを言うのはどうかと思いますが。

とっても余裕のないタイミングで入学式に「駆り出し」、その挙句緊張して式の最中に吐いた生徒もいました。
上級生が保護者もいる前で、新一年生に罵声を浴びせてくるというようなこともありました。


一時期、「ソフト・ランディング」という言葉が教育界の中で流行った時期があって、管理職が張り切ってその言葉を使ったことがありました。

しかし、自分の子ども達の様子をうかがうと、何も一切かわっていません。
むしろ悪くなっているような。


まず小学校のソフト・ランディングですが、少子化や教師の多忙化でほぞ絶望的な状況を考えると、新6年生を頼りにするのがベターかと考えます。

地区ごとに登校グループをつくって登校し、登校した後も6年生が担任が来るまで、遊びや用意などの面倒を見るといいと思うのです。
そうすると、6年生の方でも学校という場についてモチベーションが上がるし、世話をすることで人間的な能力も飛躍的に向上することが期待できます。

担任としても「死角」が無くなるわけわけですし、自分がいない時間帯の情報を得ることもできます。
また担任と6年生徒の人間関係もでき、学校にとってとってもプラスが多いと考えます。


中学校についても、同じような視点で生徒会や専門会活動を活用できる可能性は大いにあると考えます。


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