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群馬大学教育学部美術科で学んだもの?

「大学で学んだことは何か?」と問われると、すぐに答えは出ず、考え込んでしまいます。

確かに小中の教員免許は取得しましたが、それは何かを学んだ証として取得したとは、到底言い難いです。

教育実習で出会った児童・生徒たちの存在は、人生においてインパクトのあるものでしたが、それは大学そのものの教育課程ではなく、あくまで存在でした。

J・デューイやモンテッソーリらの実存主義的な教育学に出会ったのは、大学の教育課程とは1mmも関係がありませんでした。

そこで、長考してみて、唯一浮かんだのが、「芸術棟前の芝生で、先輩に教えてもらったミニ・サッカー」でした。

群馬大教育学部の最も奥に、美術科と音楽科が同居する芸術棟があったのですが、その棟の前にテニスコートぐらいの大きさの芝生の場所がありました。今、考えてみれば、そこは大した用途も無い、ただの芝地だったのですが、結果的に大変重要な場所でした。

その空き地に面した1階は、彫塑や彫刻をする実習室からすぐに出られるようになっており、作業に疲れると学生たちがその芝地でたむろするといった場所となっていました。

入学してしばらくした頃、私や数人の一年生が、そこでたむろしていると、すぐ横にある彫塑実習室の、4年の女性の先輩が、「おい、みんな!これからミニ・サッカーをやるゾ!」と声をかけてきました。

***【 ミニ・サッカーのルール 】***
※場所は最低限ある程度、動ける場所なら広さはどのくらいでも構わない。
プレイ・コートもその時の状況や参加人数によって決める。

※サイド・ラインやエンドラインはない。

※ゴールは、2本の水筒やペット・ボトル、植木鉢など、その場で用意できるものでよい。

※その2本のゴールの間を、ゴロで通過すると、得点と認められる。ゴールの水筒などに触れたり、その高さを越えるフライで通過した場合は、得点と認められない。

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これだけです。
しかし、このミニ・サッカー、この学生時代だけではなく、私にとっては教師時代はもちろん、日本語学校の校長時代まで、大いに活用したものでした。

このミニ・サッカーだと男女の別なく、また能力の差も関係なく楽しめます。
またどんな場所でもボール1個さえあればできるもので、教師時代、遠足にいった先では、随分と盛り上がりました。その様子を見ていた体育教師まで、「ボクも入れてください!」と言ってくるほどでした。

たかがレクリエーションかもしれません。しかし、このミニ・サッカー、考えてみれば、世界中どこであっても通用します。例えば難民キャンプや紛争地域であってもそうです。
ボールが無ければ、紙くずやボロ布を丸めたものでもいいのですから。

今、サッカーは非常にメジャーなスポーツで、日本中のいたる所で、幼いうちから「ワールドカップ目指して?」クラブ・チームに通う子どもが大勢いると聞いています。
一方で、プロ・サッカーが経済の食いものにされたりして、非常に苦々しい思いをさせられることも少なくないようです。

私は断然、このミニ・サッカーを推します。
私が大学で学んだことはミニ・サッカーだと言っても、何ら差し支えありません。



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