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長崎/人物・歴史・エトセトラ

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2020年12月の記事一覧

世界遺産級の教会建築士 ~ 鉄川 与助

世界遺産となった、「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」ですが、多くの教会を設計・施工した鉄川 与助の存在が無ければ、おそらく状況はまったく違うものになっていただろう・・と思わずにはいられません。 与助は明治12年、五島列島中通島・青方村に、大工の棟梁鉄川 与四郎の長男として生まれています。 (画像は、その生まれ故郷に近い大曽に立つ、自ら設計・施工した大曽天主堂) 禁教政策が解かれ、各地に天主堂を建てようとする動きが始まる中で、与助は、敬虔な仏教徒でありながら、教会堂・天主

原爆投下は、戦争の「狂気」が為した「殺傷力のデータを得る為の人体実験」のようなもの

標題は偏った見方を連想させるかもしれません。しかし、長崎に生まれ育ち、そろそろ人生の幕引きを意識しだした今、ひとつの結論を示す必要性を感じました。 もしかすると、今後この結論は覆るかもしれません。 しかし、現在考えうる全神経を集中させた結果たどり着いた文言は標題のようなものでした。 また、この記事を、長崎に修学旅行で来られる中学生の方が、平和学習の参考として読んでくれるかもしれないので、特にこの記事は「未来を担う中学生に向けて」書きたいと思います。 2018年の夏、何故だ

聖フランシスコ病院前にある、聖フランシスコ像

長崎市小峰町にある、聖フランシスコ病院。その前庭には、犬(実は狼?)と話す、一人の若者の像があります。この像も見かけた人も多いのではないでしょうか・・・ この像、もちろん「犬好きの人」なんかの像ではありません。 聖フランシスコ、或いはフランチェスコ。いわゆる「アッシジの聖フランチェスコ」と呼ばれた聖人の像なのです。 最も聞き慣れた言葉では、アメリカ合衆国の都市、サンフランシスコは、彼の名をとったものです。 (スルバランの聖フランチェスコ / ラファエロ / アルテ・ピナコテ